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INTERVIEW

Overseas

THE PRODIGY

THE PRODIGY

Member:Liam Howlett(Music composer) &Keith Flint(Dancer, Vocalist)

Interviewer:Yuzuru Sato, translation by Mariko Shimbori


-本作はいわゆるパンク的な戦い方とヒップホップ的な戦い方とレイヴ的な戦い方を融合したUKのカウンターカルチャーのイコンでもあるTHE PRODIGYをモダンにアップデイトした傑作と言えると思うのですが、この意見に対する見解を聞かせて下さい。

L:そういってもらえて嬉しい。ありがとう。

K:とても優れた観察力だ。スゴイ。

L:俺たちに出来ることはいいアルバムを作るということで、正直に言って、俺たちはそういったアルバムを作ったと思う。

K:そういった要素が俺たち独特の要素で、それが俺たちなんだ。それは間違いない。

L:俺たちの初期には、困惑していた人が大勢いた。テクノが好きだったらテクノ・アーティストになってテクノを作るべきだと考えていた。大勢の人たちが俺たちのことを誤解していた。俺たちは誤解されていた。「どうしてこいつらはヒップホップも好きで、テクノも好きで、ロックも好きだなんて言えるんだ? どれもこれも好きなはずないだろ? 本来はこうでなきゃ、ああでなきゃ」と言っていた。俺たちはそういった音楽全部が好きで、それらは俺たちの好きな俺たちのカルチャーで、俺たちの音楽はそういう音楽が好きであることの産物なんだ、と言ってきた。今はもっと人々がオープンになって、今のオルタナティヴ・ミュージック・シーンはそういった要素を導入したシーンだ。
ある意味、俺たちの音楽もそのシーンに属してると考えてもいいかもしれない。境界線を超えている音楽だ。俺たちが活動し始める前は、ロック・クラブではダンス・ミュージックがかかることはなかった。ロンドンのロック・クラブでロック・ナイトがあったら、ダンス・ミュージックはまったくかかることはなかった。でも、「Voodoo People」はかかって、『Kerrang!』も取り上げてくれた。Moratはこの雑誌のジャーナリストで、彼が...

K:俺たちのアルバムを支持してくれた。

L:アルバムを支持してくれた。彼がそうしてくれたおかげで、みんなが応援してくれるようになって、俺たちのこともみんなに理解してもらえるようになったんだ。

-今のUKの社会的状況とバンドの楽曲は関係していると言えますか?

L:そういったことはこのアルバムでは重要ではなかった。そういったことを反映しているアルバムを作ることには興味はなかった。パーティー・アルバムとしていい作品を作りたかったんだ。ダークな作品は作りたくなかった。今の社会状況を反映したものだったら、もっとダークな内容になっていただろう。

でも、もしかしたらそのリアクションとしてパーティー・アルバムを作りたいと思ったのかもしれない。今は困難な時代だからな。そういったことは考えてなかったけど、そろそろ...

K:俺たちの音楽は、現実逃避なんだ。THE PRODIGYのショウも現実逃避だ。世の中が辛い状況になっていれば、俺たちのショウに足を運んでくれ。俺たちがそれを変えてやるよ。ハッピーな時を過ごして互いに抱擁し合うってもんじゃなくて、ちょっと羽目を外せるような時間だ。世知辛い世の中であれば、このバンドは必ず生き残っていける。俺たちはそういう時期にこそ生き残れるバンドで、最高な状態となる。そういった状況だと俺たちは逆に強くなっていって、バンドが最高の状態になるんだ。