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INTERVIEW

Overseas

THE PRODIGY

 

THE PRODIGY

Member:Liam Howlett(Music composer) &Keith Flint(Dancer, Vocalist)

Interviewer:Yuzuru Sato, translation by Mariko Shimbori


-ただ、今作では怒りや反抗といったバンドの核にストレートな享楽性が加わっているように感じます。一時期ドラッグに溺れたレイヴ・カルチャーに失望したリアムにとってはかなり大きな変化と思うのですがいかがでしょうか?

L:ドラッグに失望したというよりも、あんなレベルに下がってしまったからだ。ダンス・カルチャーはいつでもドラッグが付随していて、レイヴ・カルチャーだけのことではない。音楽自体と結びついているんだ。音楽はドラッグ・カルチャーだと思う。ロック・ミュージックでもダンス・ミュージックでもそうだ。だから、ドラッグに失望したのではなく、レイヴ・カルチャーのレベルが低下したことに幻滅したんだ。

それはずいぶん前のことで、92年頃のことだ。自分が愛してることが別のものへと変わっていくのを見ると...スコットランドでステージに立ってるときだけど、92年の終わりにギグをやっていて観客の方を見ていて、「これって違う。俺が夢中になったものと違う。今俺が見てるのはまったく違うものだ」と思ったのを覚えてるよ。そこにいる人たちはみんな最高だったけど、俺の求めてるものとは違った。バンド内でも話したんだけど、「これってなんか違う。変わってしまった。俺たちも同じことをただ繰り返してるだけなんじゃないか」と感じたんだ。それでも、その音楽自体は素晴らしいものではあった。だけど、困惑したものとなって、すごくテンポの速いものになっていった。俺たちはそんなふうにどんどんテンポの速いものをやりたくはなかった。バカげてると感じていた。パロディー化してしまった。

K:さっきも話した「Out Of Space」のビデオのときに話したように、みんなが侮辱するものとなった。小バカにしていた。当時のシーンはもうシリアスなものではなくなってしまった。ハイジャックされてしまったんだ。

L:コメディにね。

K:コメディに。

L:いろんなキャラクターが登場してさ。

K:最低だった。

L:そもそもレイヴ・カルチャーは...俺たちが夢中になったのも反乱を起こすシーンだったからで、何人かがグループになって...

K:倉庫とか古いオフィスビルとかに乱入するんだ。ドアを蹴り開けて、そこにサウンド・システムを設置して、照明を付けて、窓から飛び降りたりして楽しんでいた。そういったところに俺たちも夢中になってたんだ。そういったシーンに所属していたかった。音楽にもそういった無秩序さがあった。だからこそ音楽がアナーキーで攻撃的なんだ。団結した人々がいて、そのパーティーのロケーションや内容に秩序などなかった。俺たちは、それが冗談へと変わっていくのを見た。レイヴ・カルチャーそのものをからかったものとなってしまった。俺たちは、それには乗らないことにした。

L:その流れに乗ってレイヴを支持するか、それとも、それはそれで勝手にやらせておいて、自分たちは自分たち独自のものを始めるかの選択で、俺たちは後者を選んだんだ。