オワリカラ|Skream!インタビュー | OWARIKARA

2011.05.08.

オワリカラ|Skream! インタビュー

オワリカラ|Skream!インタビュー

インタビューの最後、タカハシヒョウリはこう言っていた“現在進行形のオワリカラですね。”そう、これが今のオワリカラなのだ。デビュー・アルバム『ドアたち』を経て、この若いバンドはどのような変化成長を遂げたのかということが、これでもかというほどに叩き込まれた、まさに“リアルなオワリカラ”といえる作品が完成した。そして、今回は作品のみならず、若き奇才(いや、奇人というべきか!?)タカハシヒョウリ個人についても質問させてもらったのだが、案の定掘れば掘るほど面白い青年で、好奇心や探求心が強くも、直感と衝動を核に持つという不思議なバランス感の人でした。

オワリカラ : Official-Site myspace

タカハシヒョウリ(Vo&Gt)

INTERVIEWER : 島根 希実


-2ndアルバム完成おめでとうございます。どうでしょうか、率直なご感想は。

今のオワリカラを上手く納得のいく形でアルバムに出来たなと。すごい満足しています。

-インパクトのあるタイトルですが、どのようにして付けられたのでしょうか。

『イギー・ポップと讃美歌』というタイトルは、最初にまずその言葉がぽんと出てきて、それで付けたんですけど。僕の中で讃美歌って、宗教の賛美歌っていうよりかは、子供の頃に聴こえてくる、祝福みたいなものだったりとか……。Iggy Popっていうのもそれと同じで、僕の場合Iggy Popっていう象徴的な言葉を使ったけど、Iggy Popも讃美歌も、僕の中では世間みたいなものとか世界みたいなものに対して繋がっていくための一つの祈りみたいなもの。すごく攻撃的だったりとか、エネルギッシュだったりとかするんだけど、でもどっかで浄化されるようなものって言ったらいいのかな。そういう、聴いてくうちに、すごく攻撃的で激しくて、すごく尖ってるんだけど、でもどっかで透き通っていくような音楽になったら良いなっていうのが今回はあって。それの僕の中でのイメージがIggy Popだったり、讃美歌だったりっていうものだったんで。

-シンボリックというか、Iggy Popや讃美歌というワードが、タカハシさん独自の捉え方で用いられているっていうことでしょうか?

そうですね。具体的にIggy Popの音楽がどうとか、Iggy Pop的なパンクっぽい感じがとかそういうことじゃなくて。あんまり具体的な話しじゃないんですよね、タイトルは。タイトルについて具体的にどう?っていうようなこと言われるんだけど、あんまりそういうもんじゃないですね。

-今作のテーマ“つきささる”ですが、それってそのまま“グサリと刺す”とかっていった衝動的・インパクト的なもの?それとも“気持ちのとっかかり”というか…。

前作って、バンドを組んでから2年間の長い時間があって、その中ですごくいろんなこと詰め込んだんです。例えばプログレが好きで、プログレ的なことやりたいな、サイケなことやりたいな、それでちゃんと日本語ロックで…とか。2年間っていうすごい長い時間をかけて、自分の中でグツグツと溜まってたもの、発酵してたものを詰め込んだアルバムだったんですよね。そういうのを詰め込んで全部なくなって、すごく視界がクリアになった時に……。オワリカラの核になる部分みたいなものを削ぎ落として、他のところ削ぎ落として、鋭く、それだけをダイレクトに伝えるようなものがやりたいなっていう風に思って。それが、“つきささる”って言葉にすごく集約されているかなと思う。

-今回の楽曲が全て前作のリリース後に制作された曲であるというのも、それとリンクするのでしょうか。前作でそれまでの2年間のオワリカラを全部出し尽くしたからこそ、もう一度今のオワリカラを届けるというか。

そうですね。アルバムを作る時に大変なのって、どうしてもそこに時間差が出来ちゃうっていうか。現在進行形のものじゃなくなっちゃうじゃないですか。例えば、1stの時は2年離れてる曲とかがあったんですよ。でも、今回ってとにかく今できるだけ近い時期に、現在進行形で作った曲がそのままポーンと聴いてる人に届くっていうのが、すごくやりたいなと思ったことで。だから、今回すごくリリースのスパンが早い風にやれたので、できるだけ今作ってる曲というか。前回のアルバムを出してから、すごくダイレクトなもの作りたいって気持ちになった後に出てきたものだけで構成したいなって思って。

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イギー・ポップと讃美歌

Price:¥1890 → ¥1718  by Amazon

Release : 2011-05-11


そのドアは、開けても開けても開けても開けても…きりがない。あれはなんだ?終わりなき欲望か?逃れようのない矛盾だったのか?サイケデリックかつディープなネヴァー・エンディング・ストーリーを描き出したデビュー作『ドアたち』はやはり本物だった。本作もまた、前作同様に演奏と言葉の説得力が凄まじく、歌詞はもちろん、音や曲の表情までもが一つのキーワードにリンクしている。今回のテーマは“つきささる”。この完成度の高さはコンセプト・アルバムの類いのものであり、より私的な言葉や表現を全面に押し出したDavid Bowieの『The Rise and Fall of Ziggy Stardust and the Spiders from Mars』というような印象を受けた。音と言葉で完璧なビジュアル世界を作り上げたのがBowieならば、彼らは音でもって言葉の本質というビジュアルを明確にしていく。

(島根 希実)

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