Japanese
WHITE ASH
2013年05月号掲載
Writer 石角 友香
WHITE ASHの快進撃を見ていると“現実は小説より奇なり”ということわざを引きたくなるが、今の感覚で言えば“現実はマンガより奇なり”とでも言おうか。それまでロックに興味のなかった、せいぜいカラオケでJ-POPのヒット・チューンを歌っていた高校生が、ARCTIC MONKEYSのカッコよさにヤラれ、初めて組んだバンドが7年目の今、インディーズ・シーンを突き抜けメジャー・シーンに必然性をもって駒を進めようとしている、そのスピード感と物語性からの連想だ。
昨年リリースの1stフル・アルバム『Quit or Quiet』がCDショップ大賞のNEW BLOOD賞を受賞。前述のARCTIC MONKEYSに触発されたであろう、ソリッドでスリリングな抜き差しが冴えるギター・リフ、タイトに凝縮された短い尺の楽曲に緩急をつけるリズム、そしてなんといっても最大の魅力である、のび太の中性的でエモーショナルなヴォーカル。4ピースのサウンドは輪郭がクリアで、ハードな楽曲でも決して音を潰し合わない、実は緻密に構築されたアンサンブルも耳と身体に心地よい。そう。端的ににこんなに曲のいいバンドって、なかなかいない。それに加えてというか、彼ら最大の魅力は親しみやすいを通り越して、学校や職場でも地味でちょっと不思議ちゃん(特にフロントマンののび太)な佇まいと、そのサウンドのエッジーさのギャップ、普段は冴えないビジネスマンがいざ“仕事”となると変身するスーパーマンのように、彼らもひとたびステージに立つと、旧来的な意味とは違うスターに変身するのだから。が!先日、4月に行われた赤坂BLITZのワンマンではのび太のどこかロック・ヴォーカリストの枠に留まらない、Justin BieberやFUN.なんかとも共振する圧倒的な表現力と歌唱力を目の当たりにするにつけ、彼は彼のまま、新たなスター像を築いた印象さえ持ったものだ。
そこへきて、満を持してリリースされる、メジャーからの初シングルとなる今回の「Velocity」。のび太のヴォーカルから始まる展開にまず攻めのスタンスを感じ、山さんとの畳み掛けるようなリフの応酬、剛と彩のタフなビートとジェットコースター並のめくるめくリズム・チェンジとブレイクが冴えまくる新たなキラー・チューンだ。これまでの「Kiddie」や「Jails」といったライヴの鉄板ナンバーの系譜をさらに研ぎ澄まし、タイトル通り“速力”を楽曲化したような、今のWHITE ASHの存在そのもののような勢いに圧倒される。加えてカップリングには先のヴァレンタイン・シングル「Would You Be My Valentine?」の表題にも通じるスイート・ソウルなネオアコ・チューン「After All,Life Is Picnic」、フィードバック・ノイズが鳴り響き、心拍を上げる剛のドラミングが痛快なイントロダクションを持ち、メンバー全員のコーラスもこれまたエモい「Pretty Killer Tune」と、異なるベクトルの3曲を収録。どのナンバーもこれまで以上にのび太のヴォーカルの曲に対する牽引力が凄まじい。演奏のスキル・アップも魅力だが、WHITE ASHがロック以外のリスナーにもリーチするのは、やはりのび太の心の底から沸き上がるメロディのパワー。そしてエモーションの濃度が濃くなっても嫌味のないあの中性的な声。この絶妙のバランスこそが、引き締まったバンド・アンサンブルと計り知れないケミストリーを起こす。ちなみに今回のシングルにはアレンジャーとして日本の音楽シーンを牽引してきた佐久間正英が迎えられているが、彼らの元々の個性を際立たせる最小のアドヴァイスしかしていないんじゃないか?と想像する。その手さばきも見事にハマっているとしか言いようがない。
勘違いしちゃいけないのは“頑張れば何でもできる”というテンプレ的なポジティヴィティなんかじゃなく、WHITE ASHは音楽家として、バンドとして潔いまでに一撃でグッとくる曲を書く努力を怠らないし、自分たちが思うカッコよさと普遍的なキャッチーさの両方を偏見なく具体化しようとしている。ある種、日本でしか生まれなかったロックの最新鋭、それが今のWHITE ASH の快進撃、最大の理由なんじゃないだろうか。
- 1
LIVE INFO
- 2024.04.26
-
四星球
ReN
The Ravens
フレンズ
a flood of circle
BREIMEN
ズーカラデル
愛はズボーン
Base Ball Bear
原因は自分にある。
Mr.ふぉるて
ザ・クロマニヨンズ
Maki
いきものがかり
Alstroemeria
Aqilla
超能力戦士ドリアン
yama
THE BOYS&GIRLS
LONGMAN
MOROHA
Rhythmic Toy World
Homecomings
ORCALAND
POPPiNG EMO
ヤングスキニー
SANDAL TELEPHONE
- 2024.04.27
-
ぜんぶ君のせいだ。/ 星歴13夜 / TOKYOてふてふ
ReN
TK from 凛として時雨
TRIANGLE 2024
People In The Box
ポップしなないで
"ARABAKI ROCK FEST.24"
BIGMAMA
SEKAI NO OWARI
ズーカラデル
KEYTALK / キュウソネコカミ / ポルカドットスティングレイ ほか
セックスマシーン!!
SAKANAMON
原因は自分にある。
BACK LIFT
リュックと添い寝ごはん
Base Ball Bear
SCANDAL
岡崎体育
the engy
豆柴の大群都内某所 a.k.a. MONSTERIDOL
Johnnivan
スカイピース
バンドじゃないもん!MAXX NAKAYOSHI
Novelbright
Amber's
THE YELLOW MONKEY
Ado
SPENSR
- 2024.04.28
-
ASP
眉村ちあき
ASH DA HERO
ポップしなないで
TRIANGLE 2024
SAKANAMON
ザ・クロマニヨンズ
People In The Box
"ARABAKI ROCK FEST.24"
SEKAI NO OWARI
ぜんぶ君のせいだ。/ 星歴13夜 / TOKYOてふてふ
The Ravens
Omoinotake
THE BOYS&GIRLS
MAIZURU PLAYBACK FES.2024
いきものがかり
MYTH & ROID
愛はズボーン
SCANDAL
超能力戦士ドリアン
忘れらんねえよ
"JAPAN JAM 2024"
ハシリコミーズ
礼賛
にしな
Ado
Laughing Hick
- 2024.04.29
-
ReN
fox capture plan
岡崎体育
TRIANGLE 2024
小山田壮平
ザ・クロマニヨンズ
シノダ(ヒトリエ)
リュックと添い寝ごはん
私立恵比寿中学
ゆいにしお
Creepy Nuts
眉村ちあき
ASIAN KUNG-FU GENERATION / THE ORAL CIGARETTES / Vaundy ほか
moon drop
MAIZURU PLAYBACK FES.2024
Age Factory
the shes gone / Ivy to Fraudulent Game / ドミコ / パスピエ ほか
ぜんぶ君のせいだ。/ TOKYOてふてふ / Not Secured,Loose Ends ほか
The Ravens
愛はズボーン
"JAPAN JAM 2024"
Novelbright
超能力戦士ドリアン
ヤユヨ
Poppin'Party × MyGO!!!!!
- 2024.04.30
-
I Don't Like Mondays.
シノダ(ヒトリエ)
藤巻亮太
君島大空
山内総一郎(フジファブリック)×斎藤宏介(UNISON SQUARE GARDEN/XIIX)
フラワーカンパニーズ
- 2024.05.01
-
I Don't Like Mondays.
神はサイコロを振らない
ハンブレッダーズ
忘れらんねえよ
Rhythmic Toy World
アカシック
GRAPEVINE × Hedigan's
- 2024.05.02
-
サカナクション
君島大空
Novelbright
神はサイコロを振らない
ゆいにしお
Maki
- 2024.05.03
-
I Don't Like Mondays.
サカナクション
古墳シスターズ
フレデリック / 04LimitedSazabys / キュウソネコカミ / BLUEENCOUNT ほか
ぜんぶ君のせいだ。/ TOKYOてふてふ / 弐ノ名 ほか
忘れらんねえよ
"JAPAN JAM 2024"
清 竜人
ザ・クロマニヨンズ
VIVA LA ROCK
RAY
いきものがかり
- 2024.05.04
-
Machico
KiSS KiSS
ExWHYZ
"OTODAMA'24~音泉魂~"
ビッケブランカ
KEYTALK / THE BACK HORN / THE BAWDIES / FLOW ほか
SCANDAL
岸田教団&THE明星ロケッツ
フィロソフィーのダンス
ドレスコーズ / 特撮 / 小林私 / 月蝕會議 ほか
halca
"JAPAN JAM 2024"
ずっと真夜中でいいのに。
VIVA LA ROCK
- 2024.05.05
-
go!go!vanillas
I Don't Like Mondays.
古墳シスターズ
ExWHYZ
愛はズボーン
Machico
"OTODAMA'24~音泉魂~"
ザ・クロマニヨンズ
ユプシロン
ASP
ぜんぶ君のせいだ。/ TOKYOてふてふ / 星歴13夜 ほか
JYOCHO
SEKAI NO OWARI
"JAPAN JAM 2024"
BiS
ずっと真夜中でいいのに。
VIVA LA ROCK
- 2024.05.06
-
I Don't Like Mondays.
愛はズボーン
SPARK!!SOUND!!SHOW!!
小山田壮平
ヒトリエ
挫・人間
ぜんぶ君のせいだ。
SHAKALABBITS
夜の本気ダンス
SEKAI NO OWARI
ヤングスキニー
SCANDAL
かりんちょ落書き
VIVA LA ROCK
- 2024.05.08
-
礼賛
I Don't Like Mondays.
WANIMA
MOROHA
KALMA
Ryu Matsuyama
神はサイコロを振らない
cadode
- 2024.05.09
-
I Don't Like Mondays.
超能力戦士ドリアン
礼賛
アカシック
センチミリメンタル
ZAZEN BOYS
ハンブレッダーズ
白昼堂々踊レ人類
神聖かまってちゃん
神はサイコロを振らない
- 2024.05.10
-
夜の本気ダンス
超能力戦士ドリアン
Creepy Nuts
BREIMEN
フレンズ
Base Ball Bear
WANIMA
AIRFLIP
Tempalay
KALMA
ACIDMAN
ヤユヨ
渡會将士
崎山蒼志
Novelbright
a flood of circle
ZAZEN BOYS
四星球
感覚ピエロ
tricot
the dadadadys
LEGO BIG MORL
- 2024.05.11
-
愛はズボーン
SEKAI NO OWARI
LONGMAN
夜の本気ダンス
Tempalay
ヤユヨ
小山田壮平
KALMA
ハンブレッダーズ
TK from 凛として時雨
フルカワユタカ(DOPING PANDA)× 荒井岳史(the band apart)
ASP
ASH DA HERO
FINLANDS
Base Ball Bear
ぜんぶ君のせいだ。
tacica
SCANDAL
ヤバイTシャツ屋さん
"OSAKA METROPOLITAN ROCK FESTIVAL 2024"
ExWHYZ
センチミリメンタル
ハシリコミーズ
The Ravens
a flood of circle
People In The Box
SAKANAMON
ザ・クロマニヨンズ
Rhythmic Toy World
白昼堂々踊レ人類
THE BAWDIES
ネクライトーキー
Amber's
"SWEET LOVE SHOWER SPRING 2024"
THE BOYS&GIRLS
ホリエアツシ(ストレイテナー)/ 田島貴男 / とまとくらぶ ほか
RELEASE INFO
- 2024.04.26
- 2024.04.27
- 2024.05.01
- 2024.05.02
- 2024.05.03
- 2024.05.04
- 2024.05.05
- 2024.05.06
- 2024.05.07
- 2024.05.08
- 2024.05.09
- 2024.05.10
- 2024.05.15
- 2024.05.17
- 2024.05.22
- 2024.05.29
FREE MAGAZINE
-
Cover Artists
BREIMEN
Skream! 2024年04月号