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INTERVIEW

Japanese

トゲナシトゲアリ

2025年09月号掲載

トゲナシトゲアリ

Member:理名(井芹 仁菜役/Vo) 夕莉(河原木 桃香役/Gt) 朱李(ルパ役/Ba)

Interviewer:宮﨑 大樹 Photographer:Yuma Totsuka
©東映アニメーション

-常に自分をプレッシャーに晒しているわけですね。

理名:失敗しても落ち込むんじゃなくて、"たしかに努力が足りなかった。じゃあ、次は頑張ろう"と思えるタイプなので。

夕莉:あなた、成長していますね。1stワンマン([1st ONE-MAN LIVE "薄明の序奏"])のときだっけ? MCを間違えちゃってさ、終わった後に泣いてたよね。でも、もう泣かないんだ......。

理名:泣かないよ。あれ以来泣いてない。

夕莉&朱李:すごい!

-朱李さんはプレッシャーとどう向き合っていますか?

朱李:"武道館でライヴをする"ということに実感が湧かなかったときは不安だったんです。体力面も、大きな期待も、"武道館という場所の重圧"もあるんだろうなと考えていたら不安になってきちゃって。でも、最近の活動がいろいろと一区切りついて武道館が近付いてきたら、少しずつ実感が湧いてきて。それで逆に安心してきたというか、落ち着いてきたというか。

夕莉:分かる。

-漠然としていたから不安だったんですね。

朱李:恐ろしいものが近付いてきている感覚だったんですが、抱え込みすぎると絶対に失敗するので、気持ちを楽にしていきたいです。先程、"失敗は努力不足"って言われましたけど(笑)。

理名:いや、それは己の座右の銘だから(笑)。

-武道館に向けて具体的に準備をしていることはありますか?

理名:私は"身体が元気なら心も元気"だと思っているんです。逆に"身体がしんどいと心もしんどい、心がしんどいと身体もしんどい"と思っているので、とにかく健康維持をしようと思っていて。早寝早起きや、なるべく家で手作りのご飯を食べるとか、あとは運動したり、日光を浴びたり、そういうことを急にやり出したよね?

夕莉:うん。マジで健康です。

理名:実は長いこと体調を崩している期間があって、"こりゃいかん"と思ったんです。それで生活をガラッと変えたら、ものすごく健康になりました。なので、これを武道館まで続けてみようと思います。

夕莉:早寝早起きは私も影響されています。昨日も22時ぐらいには布団に入っていました。そんな私はギターの技術面について、武道館へ向けて頑張っています。トゲトゲの曲はややこしいので(笑)、技術面で心配な部分や不安に思う部分がないように、"とりあえず全部の曲を改めて頑張ろう"と思って、これまで苦手意識があったのに直せなかった部分にも集中して取り組んでいます。あとは"基礎練が大事だな"としみじみと感じているので、そこも武道館まで欠かさず毎日頑張ろうと思っています。

朱李:私はベースと体力作り。弾きにくかったフレーズを"どう弾いたら弾きやすくなるか"とか、そういう見直しをしています。ベースは良い感じなんですけど、体力作りは夏バテをぶちかましてしまいまして。夏バテがある以上、運動ができないのと食生活もなかなか良くならないので、「どうしたらいいか教えてください」という感じです。

理名:どうにか早く治りますように。

朱李:夏バテを乗り越えられるように頑張ります!

-ここからは少し切り口を変えて、"トゲトゲとファンとの関係"について聞かせてください。漠然とした質問になりますが、トゲトゲにとってファンはどんな存在ですか?

理名:みんな、親だと思っている......?

夕莉:ファミリー?

理名:うん、ファミリー的な。私たちはバンド活動も声優もこれが初めてだったので、人前に出ることに慣れていなかったんですが、最初の頃から見守ってくださっている方は、"喋るの上手になったね"とか"歌が上手くなったね"とか、親のような目線で見てくださる方も多いんです。だから、家族や親みたいに距離が近いというか、すごく温かい皆さんだなと思います。ちゃんと私たち本人のことを、中身を見て応援してくれているんだと感じられるので、そこがアットホームというか、温かさを感じます。

-たしかに、インタビューの受け答えは上手くなったなぁと思います。

理名:ありがとうございます(笑)。

夕莉:こちらにも家族の方がいらっしゃいました(笑)。

-武道館に関わるところで、SNSの反応等で心に残っている言葉やエピソードはありますか。

理名:皆さん"楽しみにしてます!"と言ってくれています。私たちが武道館に立つことを、私たちと同じくらい夢にして、応援してきてくれている人もすごく多いんです。なので、"私たち以上に喜んでくれているな"と感じるメッセージもたくさんありました。

-武道館に来てくれるファンにどんな景色を見せたいですか?

夕莉:"どのライヴも最高の景色を見せたい"というのは同じなんですが、やはり"日本武道館という場所だからこそできること"や、"そのライヴでしか観られない景色、特別な思い出"を持ち帰ってほしいなと思っています。武道館でしか観られないような演出もやりたいなと思います。

-ファンの方はそんな演出を観てどんなリアクションをしそうですか?

理名:涙じゃない?

夕莉:涙と、涙。

-おっ、泣ける演出が入るんですね。

夕莉:みんな親目線だから、きっと泣いちゃいますね。

-TVアニメのオープニングでは、武道館を思わせる場所で「雑踏、僕らの街」(2024年リリースの6thシングル表題曲)を演奏しているので、その再現を期待しているファンもいると思いますが、あえて選ぶとしたら特にどの曲を届けたいですか?

理名:やっぱり「雑踏、僕らの街」かな? "日本武道館ではないか"と言われているあの場所で、オープニングの再現。

夕莉:武道館で初めてトゲトゲのライヴを観てくれる方も多いと思うので、みんなが毎週TVアニメで聴いていたあの曲をガツンとぶつけて、"トゲトゲを観ろー!"って。

朱李:観ろー!

-今回のライヴのコンセプトやテーマ等、言える範囲で話せそうなことはありますか?

朱李:"夢の実現でもあり、今までの集大成を発揮する"ですかね。

夕莉:いいこと言った。たしかにそうだね。"夢の実現"でもあり、"今までの集大成"でもある。

-ライヴを観れば、それを感じるものになっていますか?

理名:ですかね?

夕莉:トゲナシトゲアリの全部を詰め込んだ感じがあるよね。

朱李:そうしたい。

夕莉:したい。あくまで希望(笑)。

-セットリストはもう決まったんですか?

理名:ほぼ確定みたいな感じです。

-どのように決めていったんでしょうか?

夕莉:スタッフさんが考えてくださった案を自分たちで通してみて、MCからの繋ぎや次の曲に入るときの雰囲気を考えて、"ここは入れ替えたほうがいいかもしれない"等試行錯誤しながら、バンド練習を重ねながら変えていきました。