Japanese
SPRISE
2025年08月号掲載
Member:笠宮 えいる
Interviewer:山口 哲生
真剣にアイドルを6年突っ走ってきたというよりは、なんかてんやわんやしてましたね
-もともとは何も知らなかったアイドルの世界に飛び込んでみて、一番衝撃を受けたのってどんなことでした?
やっぱり全部が新鮮でしたよ。私、カードショップの店員やったんですけど、あんなに声を出すオタクというものをそれまで見たことがなくて。ゲームセンターとかアニメイトとかで、あんなに大きい声を出して騒ぎ散らかすオタクという部類は見たことがなかったんで、オタクには幅があるんやって。リプライでお説教してくる人とか、直接アイドルにお説教する人もいれば、慎ましくリプも送らずに、でも現場に足繁く通って絶対にいるファンの方とか、いろいろな人がいて、それが衝撃だったかもしれないです。アイドルのシステムというよりも、ファンのほうを見て驚くことが多かった。いろんなオタクのパターンがあるんやな、私が見てきた世界ってちっぽけやったんやなと。
-世界は広いなぁと。
めっちゃ広いなって思いましたね。でも、自分がデビューして1年以内とかでコロナが始まったんですよ。その記憶が強くて。真剣にアイドルを6年突っ走ってきたというよりは、なんかてんやわんやしてましたね。
-たしかに2019年6月にグループが始動して、その2ヶ月後に入ったとなると......。
そうなんですよ。だからアイドル文化に驚く期間が短かったというか。そういうのってデビュー1~2年目とかで感じると思うんですけど、こういうものなのかなってグループにもアイドル活動にも慣れ始めたところで、着席ライヴとか声出し禁止とか、従来のアイドル文化からガラっと変わって。そこからじわじわとグラデーション的に世界が戻っていったから、うわ! ってびっくりすることが少なかったかもしれないです。
-先日リリースされた、SPRISE初のソロ・ミニ・アルバム『5-THADOX』についてもお聞きしたいです。笠宮さんは「sey good-bay」という曲を歌われていて。
いつも作曲してくださっている方に、いろいろわがままを言って作っていただきました。イントロはちょっと落ち着いた感じでとかピアノを多めでとかこんなテイストでとか、いっぱい要望を出させてもらったんですけど、何回か"直してもらっていいですか?"っていうやりとりをしていて。そこは、私がこんなふうにしてくださいっていう要望を投げすぎたがゆえに、その方の好きなところが消えちゃっていたんです。"すみません、いつも作ってくださっているこういうところが好きなので、好きなようにやっちゃってください"って言ったら途端にいいものができて。もとの曲も別に悪いものではなかったんですけどね。でも、やっぱりこんなとこが好きやなっていういい感じの曲が返ってきて、この曲になりました。
-歌詞に関してはいかがですか? 葛藤であり誓いでありという内容ですけども。
歌詞は自分で考える予定だったんですけど、何も降ってこなかったので、社長が仮で書いてくださったものをレコーディングしながら結構変えていきました。なので、4割社長、6割自分みたいな感じの歌詞ですね。自分の気持ちを前提に作っていただいたものを、ここはこういう感じやなって変えていったんですけど、最後のCメロだけは自分で全部考えましたね。アイドルであるかぎり、ファンと墓場までずっと一緒みたいなことはないので、ずっと一緒だよとかも別に言えへんし、約束できひんけど、やめるそのときまではステージに立ってるからっていう。それは常に言っていることなので、これは絶対に歌詞に入れたいと思って入れました。
-サビの"私強くなりたいの"というワードはもともとあったのか、笠宮さんが書かれたのか、どんな感じだったんですか?
もともとありましたね。昔から相談じゃないですけど、自分だけ人気がない状態が続いてたんで、自分自身の不甲斐なさに落ち込むというよりは申し訳ないなって思ったときに、社長にLINEで"ファンがいなくて申し訳ないです"みたいなことを言ってたんです。そういうところを見てきているので、心情としては強くなりたい......だろ? みたいな感じでたぶん書いたと思うんですけど(笑)。そのマインドは変えていけって言われていたので、"さよなら告げるあの頃の私へと"というのは、"申し訳ないです"とか言ってた自分にバイバイみたいなことですね。でも、あの頃があるからこそ今があるので、ありがとうっていう。
-"そのマインドは変えていけ"というアドバイスを貰ったとき、どう思われました?
その瞬間は沁みましたけど、寝たら忘れてました(笑)。
-ははははははは(笑)!
また1週間後とかに"すみません"みたいな(笑)。寝たら忘れるんですよ、良くも悪くも。それでなんとかここまで来ました。
-人によっては"ちゃんと覚えとけ!"と言うかもしれないけど、寝たら忘れられるからこそ心の平穏を保てることってありますよね。
そうです、そうです! 気にしすぎてたらたぶん続いてないと思います。
-ここまで6年間活動してきて、今、笠宮さんにとってSPRISEというグループはどんな存在ですか?
第2の家族ぐらいになってますね。ファンも含めてですけど、それぐらい深いものにはなってるんじゃないかなって思います。この前の関ケ原唄姫合戦"のときも、やっぱりメインのステージに立てなかったの悔しいよねってみんな言ってたので、そんな悔しさもですし、定期公演を1ヶ月に1回してるんですけど、どうやったらファンの人は喜んでくれるのかなとか考えていて。ファンを喜ばせたい、満足させたいっていう気持ちがみんなちゃんとあるので、それが同じ方向を向けている理由になっているのかなと思います。
-素敵ですね。
でもそもそも仲がいいっていうのもあるかもですね。あんまりアピールはしないんですけど。
-そこは性格もありますよね。アピールする/しないって。
それが営業みたいに見えるのが嫌なんですよね。あるじゃないですか、仲良し営業みたいな。でも、家族ってわざわざそういうとこ見せないじゃないですか。昨日とかも、誰か1人がわけ分からんスタンプを使い出して、全員がそのノリのためにそのスタンプを買うみたいなことをしてたんですけど、別にどこにも出さないんですよ。たぶん出したほうがファンの人は喜ぶと思うんですけど、自分たちとしてはそういう空気感が当たり前になってるんです。だからそんなところも家族というか、仲いいなと思うし、性格の違いを各々が分かっているというか、みんな性格が違うからいいのかもしれないですね。各々役割があって、それが居心地がいいというか。
-違うからそういう仲になれることもありますよね。今後のことについてなのですが、冒頭のZepp Nambaのお話で、楽しいものにはできたけども、同時に課題も見つかったとおっしゃっていて。そのときに見つかった課題はなんだったんですか?
たぶんこれは全アイドルが思ってることなんですけど、どうやったらもっとファン増えるんやろ? ってことですね。もし次にZepp Nambaでまたライヴをするとなったときに、これ以上いないとおかしいよね? みたいな。ワンマンってこの1年何をしてきたかの成績表みたいなものやと思ってるんで、来年成績下がってたらヤバいし、今回いいものを作れたからこそ、これを超えなあかんねやという気持ちもあるので、ほんま漠然とどうしたもんかなみたいな感じですね。今以上、これ以上楽しませるには今までのままじゃあかんけど、じゃあここからもう一個ライヴを成長させるにはどうしたらいいのかなって。
-そこは活動し続けるかぎりずっと考え続けるものかもしれないですね。
そうなんですよね。自分はかっこいい系の煽りを担当することが多いんですけど、ライヴの本数も多いので、同じような文言になっちゃってるなぁって言いながら思うときがあって。ファン層もあるので、今の煽りの仕方は最適やけど、マンネリも怖いというか変化もいるよなと思うし、そこは自分の実力が足りてないところでもあるし......いろいろ葛藤がありますよね。
-たしかに煽りでどんな言葉を発するかによって、自分たちのお客さんじゃない人が振り向くこともあるでしょうし。
そこがやっぱムズいんですよね。でも、そういうのを考えるのも楽しいです。やっぱりライヴが作業になるのが一番嫌なので。こっちが楽しそうにしていたらうつると思うので、とりあえず悩みはするけど、ステージが楽しいっていう気持ちは忘れないようにしたいですね。
-楽しく悩めていると。
そうですね。伸びしろがあるからこうやって楽しいと思いながら悩めるし、横にいる4人とやったらこれも楽しいよねって思えるから続けられてる。これもう無理やな、ここがゴールかって思ったらすっぱりやめると思いますね。だらだらとは続けへんなって。
-だから今はめちゃくちゃ楽しめていると。
楽しいです。良くも悪くもアイドルを仕事と思ってないので。こんなこと言ったら聞く人によっては叩かれるかもしれないし(苦笑)、お仕事やから真剣にやれ! って言うのも分かるんですけど、仕事だと思ってないんですよ。楽しい趣味というか。仕事って言うと、そこに気持ちが乗っかっていない感じがするじゃないですか。それが嫌で。自分はステージに立っているときはアイドルやけど、ステージを降りたら特典会とかはあるにしても、1人の人間としてっていう感じなので。
-自分自身を取り繕って見せるタイプではないというか。
そうですね。SPRISEのいいところって、いろんな曲があって、かっこいい曲もかわいい曲もあるところなんです。自分はかっこいい曲は得意やけど、かわいい曲が苦手なんですよ。でも、かわいい曲があるからこそ、そういうときはぶりっ子じゃないけど慣れないことをして、"あの人、かっこいい曲はあんなかっこ良かったのにかわいい系もいけるんや"みたいなギャップを生むことができるところがいいと思ってるので......なんの話をしてましたっけ(苦笑)?
-(笑)ステージの上ではパフォーマンスとしてそういうこともするけど、内面的な部分で自分を着飾ることはしないと。
そうです! それが言いたかったです! ありがとうございます。ごめんなさい。もっと調子いいときあるんですけど、緊張してて、さっきからマジで支離滅裂なこと言ってる(苦笑)。
-いや(笑)、全然支離滅裂じゃなかったです。筋が通ってましたよ。こういうところなんですね、"そのマインドは変えていけ"って話は(笑)。
そうです、そうです(笑)。反省というか自責の念というか、申し訳ないなって思っちゃって。だからめっちゃ気にします。私、ウケを狙って、メンバーを結構強くイジっちゃうことがあるんですけど、帰り道とかに、あれはちょっとしんどかったかなぁ......自分が言われた嫌かもなぁ......って。で、寝る前にいたたまれへんくなって、詫びのLINEを長文で入れるとか(苦笑)。じゃあ言うなよ! って話なんですけど。ファンに対してもそこはありますね。実は気にしいかもです。
INFORMATION
ライヴ情報等は公式Xにて随時更新中
公式X
LIVE INFORMATION
"SPRISE 定期公演 『幸福界隈 -新式美学 Special Edition-』"
8月16日(土)大阪 アメリカ村FANJ twice
OPEN 18:00 / START 18:30
[チケット]
一般 ¥1,500 / 招待 ¥500(D代別)
予約はこちら
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