Japanese
ANON
2025年08月号掲載
Interviewer:サイトウ マサヒロ
起こる地殻変動。その中心に、新鋭アーティスト ANONがいる。音と映像を駆使して無限のイマジネーションを具現化してきた彼は、今年4月から生成AIを活用した映像制作を開始。初作品「孤毒 -Kodoku-」が、いきなりAIクリエイティヴ・コンテスト"NEOCREA"で最優秀賞に輝き、続く「VIRTUAL」も、"#ViduGameShow クリエイティブコンテスト"にて"PV・MV・CG部門賞"に。新たな時代の新たなクリエイター像を、今まさにもがきながら切り拓こうとしている。
-AIを活用した映像制作を始めたのはいつ頃、どんなきっかけからだったんですか?
前からちょくちょく触ってはいましたけど、本格的に始めたのは今年の4月からです。SNSでいろんな技術系の投稿をチェックしていて、その映像が自分の表現したい世界観を実現できるクオリティに達したのが、ちょうどそのくらいの時期でした。
-ANONさんは以前から、VFXやアニメーションを駆使したMVを自ら手掛けていらっしゃいましたけど、AIでの動画生成にはそれとは別の新たな可能性を感じたんですか?
そうですね。作れる量の多さ、イメージの再現性の高さに魅力を感じて。もちろんAIも一長一短で、万人から受け入れられるツールではないとは思うんです。それ故に前回のインタビュー(※2025年7月号掲載)のときにはAI創作のことは伏せていましたし、今もかなり悩んでいて。学習元の作品に対する誠意を持って取り組んでいくことは大きな課題ですね。でも、それを乗り越えて新しい時代の先駆者になりたい。
-それこそSNSには、"AI技術はここまで達しているよ"ということを示す映像がたくさんありますけど、きちんとテーマ性やメッセージを持ったAI作品をクリエイトして、名を馳せるアーティストは、まだ世の中に現れていないように感じます。
そもそも、そのための肩書き自体がない気がしています。自分の世界観を持っている人が、それを小説に変換すれば"作家"、音楽に変換すれば"ミュージシャン"、映画に変換すれば"映画監督"っていう肩書きになる。でも、AI時代に突入すると、そうやって一分野に特化する必要がなく、総合的に行えるようになりますよね。音楽を作りながら映像も作って、その他の細かい作業も全部こなしちゃうみたいな。僕は作品に対して全てのアプローチを行っていくっていう意味で、一旦"シンガーソングクリエイター"と名乗っていますけど、そういう役職ってまだないと思うんですよ。AIを使えば、力量の限界を打破して頭の中の想像を100パーセント再現できるかもしれない。
-他人の手が加わらないから、より純度の高い創作が可能になるということですよね。
もちろん自分の作品を広めるためには他者のサポートが必要不可欠ではありますけど、想像の世界とアウトプットされる作品を、直列で繋いでより鮮度の高いものを作れるのがAIの持っているポテンシャルですね。ただやっぱりデメリットもあって、天秤の両方が重いというか。
-それはやはり倫理的な部分ですか?
主にそこですね。倫理的な抵抗は誰もが抱いていると思いますし、僕もまだまだ感じています。学習元の作品をイチから築き上げてきたクリエイターは、とてつもなく大きな労力や思いを込めているわけで、それを踏みにじってはいけない。AIを使うアーティストとして、自分なりの答えを見つけて守りながら、あらゆる作品の在り方を保証していかないといけないなと感じています。
-ANONさんの想像する未来では、今まで通りの手法で作られる映像と生成AIによる映像が共存していくイメージ?
AIの仕組みと利便性を考えると、共存の道に向かっていくと思いますね。利便性を考えればAIの活用は広がっていくでしょうし、一方でAIがゼロから生まれた作品を学習して成り立っている以上は、やっぱり自ら生み出す人も必要。AIが人間をサポートしていくという形になると思います。
-最初は別名義でAI映像の制作を開始し、その後に、もともと音楽活動で用いていたANONという名義に統合したという経緯がありますが、その理由は?
先程お話しした倫理的課題もあるなかで、今までずっとオリジナルで作ってきた音楽と融合させて、大丈夫なのかという不安があったんです。だけど、どちらも目的は"自分の脳内の再現"だったので、1つの世界にまとめようと思って。ただし、その課題に対する答えをいつか自分の中で見つけ出すということは肝に銘じた上で、現在の活動に切り替えていきました。
-ちなみに、楽曲制作にも生成AIは活用しているんですか?
全くしていないし、今後使用する予定もないですね。個人的な今の見解として、音楽はフィーリングやクオリアに依存する部分が大きいというか、AIが学習しにくい領域のような気がしていて。映像は言語化できる要素が多いけど、音楽の"こういう気持ちを表現するためにこのコードを使いたい"は、自分で作ったほうが何百倍も早い。それに、音楽では表現したい感覚をAIで再現させるのが難しくて。
-面白いですね。例えば実写の映画を撮るという行為は、現実にある風景をカメラで切り取っているわけですけど、作曲はもともと実体がないものを創造するという営みですから、その違いも関係しているのかもしれない。
溜めてからサビで広がるあの感じとか、低音が響いたときの脳内麻薬が出るようなあの感じとか......"あの感じ"としか言えないものは、人が作っちゃうのが一番早いし正確なんじゃないかなと。それにもう1つ理由があるとしたら僕のプライドですね。曲作りは昔から続けてきたので、音楽もAIで作ってるとは思われたくない。
-5月22日に公開された映像作品「孤毒 -Kodoku-」について聞かせてください。ANONさんにとって初のAI作品となりますが、制作にはどのくらいの期間がかかったのでしょうか?
構想は1ヶ月くらい、実際の制作期間は2週間くらいで、過去の作品の中でもかなり短いです。苦労したのはほとんどキャラクターのヴィジュアルや画風の統一等の技術的な部分ですね。
-改めて、作品のテーマについて教えてください。
自分が学生時代に抱いていた思春期特有のエモーショナルな気持ちを、主人公の少女に託して描きました。同級生たちがヒソヒソ話している内容を自分の悪口だと思い込んでしまうようなことが、僕自身結構あったんですよ。主人公のシオリも心の傷が外的要因によるものだと思っているけど、実際には自信のなさや被害妄想から生まれたもので。シオリが頭の中にいる"影シオリ"に襲われて、引きずり込まれていくという内容です。実は、楽曲の歌詞は"影シオリ"の目線からの言葉になっていて、最後には2つの視点が融合して終わります。
-楽曲は映像に合わせて書き下ろしたものなんですか?
AIで映像を作ると決めてから作り始めました。でも、以前から頭の中にある映像をもとに楽曲を制作していたので、そういう意味では特に意識は変わってないです。
-「孤毒 -Kodoku-」は、AIクリエイティヴ・コンテスト"NEOCREA"で、最優秀賞を含む数多くの賞に輝きました。初作品にして高い評価を受けたことについて、どう感じましたか?
なんというか、安堵しました。どの審査員の方も、技術的なことだけじゃなくテーマの核心の部分を評価してくださっていたので、ちゃんと伝わっていることが純粋に嬉しかったです。
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