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INTERVIEW

Japanese

KAQRIYOTERROR

2020年03月号掲載

KAQRIYOTERROR

Member:聖涙丸 季 心鞠游 ノア・ロンド DKI

Interviewer:吉羽 さおり

-今回のレコーディングを通してそれぞれどんな曲に思い入れができたか教えてください。

心鞠游:私は「Drying Party?」ですね。この曲は私が加入して2ヶ月弱くらいで出た、初めてのシングル(2019年1月リリースの3rdシングル『The Forbidden Masturbating』)に収録された曲だったんです。その自分にとって初めてのシングルを今回新しく録って、当時と同じ自分の歌割りでも、新しく録り直して。ライヴで苦戦していた早口のパートも克服するチャンスだったし、そこでちゃんと以前の自分を超えることができたなって思います。あとは加入してすぐに振付をやった曲でもあったので、すごく思い入れが強いんですよね。

-アップデートできたんですね。

心鞠游:はい、できました!

聖涙丸:私は「アイデンティティークライシス」ですね。2018年にリリースした1stミニ・アルバム『アイデンティティークライシス』のリード曲で、そのときは歌詞もすごく考えて歌ったものだったし、初めてMVを撮った曲で。しかも、極寒の中の撮影だったよね。

季:あれは震えながらやったよね。

聖涙丸:あとはライヴで初披露したときに、この曲で勝手にダイブをしちゃったんです。今はもうダメなんですけど。そのときに初めてお客さんに受け入れてもらったって感じたんです。"カッコ良かったじゃん"とか、"自分を出せてるじゃん"とか言ってもらえて、それで攻める姿勢を大事にしていこうって思ったんですよ。今回もそういう気持ちやライヴの情景を思い浮かべながら歌っていますね。

ノア・ロンド:私はこの曲が加入前から好きで、一番好きな曲だって言ってて。

聖涙丸:言ってたよね。

季:KAQRIYOTERRORの中でも一番強い曲だよね。

聖涙丸:自分は弱いけど、強く生きたいっていう感じが、すごくKAQRIYOTERRORっぽいんだよね。

-それぞれが立つ内容にもなってますしね。

季:私は、「カクリヨ奇想曲」ですね。『Cultural Mixing』では幽世テロルArchitectの3人の曲だったじゃないですか。でも、この5人で歌うことで、5人が今までもがいてきたり、強く頑張って進んできたりした気持ちというのが、歌詞にすごく出ているんです。それをひしひしと感じながら歌っていて。私の歌うパートに"どんな苦しみもここで立って 歯を食いしばって"というところがあるんです。

聖涙丸:ここがすごく季っぽいんだよね。

季:歯を食いしばって、絶対にここで立って歌うんだっていう気持ちで歌いました。

-こうして5人での活動が濃くなってくるほど、歌の内容っていうのがどんどんリアリティを増していくんですね。

聖涙丸:歌割りもちゃんとそれぞれに合うように分かれているし、この曲は歌詞が強いんですよね。この曲では"もう逃げないと誓った"というところが私のパートなんですけど、先ほども話に出ましたが、体調不良でステージに立てなくなってしまったときがあって。何回も何回も体調不良で逃げたいとも思ったし、でも、体調不良なんだけど、本当はここに立っていたいっていう気持ちもあったんです。結果的に休止期間をいただいてしまったんですけど、その間も"早くステージに立ちたい"ってスタッフさんにずっと言っていて。"ステージに立ちたいです"、"いや、もうちょっと休んでよ"ってやりとりをずっとしてて、泣いたり、喧嘩っぽい感じになったりもしたんです(笑)。

-そうだったんですね。

聖涙丸:それで今、結果ここに立っていられて。

心鞠游:私たちが、いない間をちゃんと守ってきたからね(笑)!

聖涙丸:それはすごく感じた。ありがとう。

季:おかえり~。

-曲が身に沁みますね。これは自分たちの歌なんだ、自分の歌だって再確認するっていうか。

聖涙丸:はい、逃げないぞって。

ノア・ロンド:私は思い入れというか、自分のキャラとはまた変わった曲というのかな。ノア・ロンドと言えば、ちょっとかっこいい感じの曲ってお客さんに言われたりするんですけど。

聖涙丸:みんなそう思ってると思う。

ノア・ロンド:ちょっとかわいい曲を歌うとか、かわいい振付とかすると"ノア・ロンドっぽくないね"って言われるんですよね(笑)。

季:笑っちゃうよね。

ノア・ロンド:かわいい振付のときにパッとフロアを見るとニヤついてるYOMIBITO(※KAQRIYOTERRORファンの呼称)さんとかがいるんです。今回の再新録の「Original Satire」では、私のパートで結構かわいい感じのところがあるんですよ。5人になってすぐの歌割りだったら絶対に割り振られなかったところが、自分のパートになったんです。

聖涙丸:あれはもともと季が歌っていたところだったから、全員でざわっとしたもんね(笑)。あとはふたり芝居みたいなところもノア・ロンドがやっていて。

ノア・ロンド:そのふたりで歌っていたところがひとりになって、ひとり寸劇みたいな感じで。

DKI:ひとりでノリツッコミしてるようなね。

ノア・ロンド:ノリツッコミなんてするような人じゃないだろみたいな。

聖涙丸:たしかに、ボケもしないな。

ノア・ロンド:そんな感じで、印象深いっていうか。かわいかったり、ひとり芝居っぽくやったりというのは、今ライヴでやっているんですけど、印象が強いのか、お客さん側からも"あそこノア・ロンドになったんだね"とか言われますね。

-なんで今回そういうかわいいパートも自分に割り振られたんだと解釈してますか?

ノア・ロンド:入って半年で、多少のギャップっていうんですかね。そういうのももっと出していってもいいのかなとか。

心鞠游:たぶんみんな、かっこいいもかわいいもどちらもできるんだと思うの。ノア・ロンドにもそれをやらせたかったんだよ(笑)。

ノア・ロンド:たしかにカッコいいところだけ出していても、自分の中でももったいないかなと思うので、ちょっとかわいい振付の曲は若干楽しかったりする(笑)。ニヤニヤしちゃう。

季:たまに目が合うんですけど、ニヤニヤしてるね。

ノア・ロンド:逆に、DKIは今回かっこいいところをより出してる感じがある。

DKI:ほんと? ありがとう。