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INTERVIEW

Japanese

バンドじゃないもん!

2018年01月号掲載

バンドじゃないもん!

Member:望月 みゆ 甘夏 ゆず 大桃子 サンライズ

Interviewer:吉羽 さおり

-まさに、自分を形作ってきたという背景が、それぞれソロ曲となっている。

甘夏ゆず:普段6人でいるときは、前向きに明るい気持ちで、"元気を分けるぞ!"っていうピースなテンションでやっているんです。これから先も、それは私たちのポリシーとして変わらないと思うんですけど。ひとりひとりのパーソナルな部分をちゃんと見てもらったら、いろんなことにつまずいて、でも今ここに6人が集まって、っていうストーリー性もこの1枚にぎゅっと詰まっているんだなって思ったら、なんか......めっちゃいいアルバムなんですよ!

大桃子サンライズ:間違いない。

望月みゆ:セルフ・プロデュースならではというか、誰も(人に)やらされていないから、自分が思ったものや個性が出たものを作れたと思って。バンもん!で良かったなと思いますね。

大桃子サンライズ:今は、テレビを見ても街中でも、普通に生活の中にアイドルっていう存在がある世の中になったと思うんですけど、そういうなかでバンもん!がやらなきゃいけないなって私が勝手に思っているのは、音楽を続けることもそうだけど、消費されないアイドル像を、私たちがちゃんと示すことだと思うんです。今からアイドルになる子たちにも、私たちが築いた道みたいなものを作っていくことが、アイドルをセルフ・プロデュースでやっている役目なのかなと思っていて。そのためには、音楽が一番大きなもので。言葉では言えないけど、音楽では伝えられるところもあって。私たちの曲はハッピーな感じでやっているけど、メッセージ性はあるので。そこを知ってもらえたらいいなと思います。

甘夏ゆず:そうだね。それぞれかっこいい部分もかわいい部分も全部兼ね備えている6人が奇跡的に揃ったグループだっていうのを、もっといろんな人に知ってもらう機会は欲しいなって。知ってくれ! っていう(笑)。

-声を大にして言いたいところですね(笑)。

大桃子サンライズ:こんなにアイドルらしくて、こんなにアイドルらしからぬアイドルという両方を地でいってると思うから。だからこそ、売れなきゃなって思う。うちらが売れたら、世界が変わると思うので。結局アイドルはアーティスト未満なんだっていう扱いだったりとか、男性が思う処女性だったり、消費されていくのを見るものなのかと言ったら絶対それだけじゃない広がりがあるから。私たちがやっているのは表現だし、音楽だっていうのを、バンもん!で示したいなと思います。

-今年を締めくくるのが、12月17日の大阪、25日の東京でのホール・ツアー(" バンドじゃないもん!パーフェクトピースコンサート2017")です。どんなステージになりそうですか。

大桃子サンライズ:ホール・ツアーのリハでは、今までにされたことがないアドバイスを貰っているんです。今回はバック・バンド付きでやるんですけど、ホールに向けて舞台監督をしてくれている方がいて、いろいろとディレクションを手伝ってくれて。歌い方ひとつでも、"ここはこうした方がいい"とか言ってくれるんです。そういうのって普通のアイドルはやってきていることかもしれないけど、うちらは自分たちでやっているぶん、そういうことを言ってもらえる機会がなかったと思うから。そういう意見でブラッシュアップされて、今年を締めくくって。来年はそれも身についたら、バンもん!は最強だなって思うので。

-バンもん!にとって、重要なライヴになりそうですね。

甘夏ゆず:大きなホールでのライヴも初めてだし、バック・バンドをつけてのライヴも初めてだから。またひとつ、ここがターニング・ポイントになるんじゃないかなと思っていて。

望月みゆ:見逃さないでほしい。バック・バンドでお送りすることができるのって、こういう機会でないとないじゃないですか。普段もやれたらそれはいいかもしれないけど、特別だからこそ、何をしたら特別になるかなって思って、ここでバンドじゃないもん!がなんとバンド・セットでやるというところもキーになっていて。

甘夏ゆず:ユーモアのひとつでもあるね(笑)。

望月みゆ:"バンドじゃん!"ってなるしね。本当にかっこいいんですよ。私たちも楽器を弾いたりするのは変わらずで、バンドとの共存の仕方も、試行錯誤してくれたので。レベル・アップしかしてないです。この感覚は、録音した音とか映像ではなかなか伝わらないものだと思うので。本当に、みなさんに都合をつけて来てほしいです(笑)。

-このライヴを終えて、2018年のバンもん!をどんなふうに描いていますか。

甘夏ゆず:内緒(笑)。でもいろいろあります。

大桃子サンライズ:目標はたくさんあるよね。

望月みゆ:2016年に言っていた、今年やりたかった以上のことが、この"PERFECT YEAR"では叶っていって、渋谷をバンもん!のラッピング・トラックが走ったりとか、テレビに出させていただいたりとか、いっぱい叶ったんですけど、まだまだ野望はあって。もっと売れて、さりげなくみんなの日常に溶け込んでいきたいし、いっぱいやりたいことはあるよね。

甘夏ゆず:2017年で学んだのは、今年は初めてのことばかりでいい意味で振り回してもらって、成長した1年になったんですけど。もっともっとパーソナルな部分を出したら、もっととっつきやすいんじゃないかなって思ったんです。初めて見る人が、"こんな子がいるんだ"ってすぐにわかったら、じゃあライヴに行ってみようかなってなると思うから。来年は、今年と変わらず怒濤でありたいのと、その怒濤のなかで6人のパーソナルな部分を、もっと上手に見せられる1年にしたいなと思ってます。

大桃子サンライズ:今年は"PERFECT YEAR"と銘打ってやってきたんですけど。やっぱり完璧を目指しちゃいけないんだなとも思ったんです。それって答えのないことだから。完璧を目指していく過程で、完璧ってどういうことかなって考える機会がすごくあって。その言葉に引っ張られすぎるのは意味ないなって、大きな勉強をさせてもらったという意味では、パーフェクトだったんですけどね。でも生きてるだけでもパーフェクトやんっていうことだなって思ったから、「Q.人生それでいいのかい?」という曲も出したし。来年は、"PERFECT YEAR"とか言わなくとも、最高の1年を送るし、すべてにおいて今年を超えることを目標にしたいと思います。自分の限界を自分で決めるのは良くないですしね。無限に頑張っていきたいです。