Skream! | 邦楽ロック・洋楽ロック ポータルサイト

MENU

LIVE REPORT

Japanese

バンドじゃないもん!MAXX NAKAYOSHI

Skream! マガジン 2023年12月号掲載

2023.11.22 @Zepp Shinjuku (TOKYO)

Writer : 藤坂 綾 Photographer:真島洸 / Masayo

今年2月より"バンもん!あちちちっ♡PIZZAツアー▽~日本全国47都道府県へ愛をおとどけ✩~"と題し、グループ初となる47都道府県ツアーを開催していたバンドじゃないもん!MAXX NAKAYOSHIが、11月22日にツアー・ファイナルとなる"バンもん!あちちちっ♡PIZZAツアー▽ファイナル~47都道府県ぜんぶ行ったのすごくね?~"をZepp Shinjuku (TOKYO)にて開催した。

メンバーがピザ屋の店員に扮した映像が流れ、チャイムが鳴り"東京のみなさん、お待たせしました! バンもん!(バンドじゃないもん!MAXX NAKAYOSHI)ピザで~す"とメッセージが流れると、会場から大きな歓声が上がる。SEに乗ってメンバーが登場すると、その歓声はよりいっそう大きくなり、「おとどけ♡ラブピッツァリア!」でライヴはスタート。鈴姫みさこがドラムを叩き、他のメンバーはステージ所狭しと躍り出す。続く「青春カラダダダッシュ!」、「ツナガル!カナデル!MUSIC」では掛け声もばっちりのなか見事なグルーヴを生み、一気に一体感が増す。47都道府県を回ってきた自信と誇りが早くも窺える。

いつもよりテンション高めのメンバー紹介を挟み、ツアーを振り返りながら、全国から駆けつけたというファンとコミュニケーションを取る6人。この日が誕生日だという会場のふたりをみんなでお祝いしようと「新世紀ダンスホール交信曲」へ。リコーダーを持ちながら目一杯パフォーマンスし、メンバーへの愛とファンへの愛が溢れまくった「卍蛮者卍ラプソディ〜全海統一伝説〜」、「こちら、最前線...?♡」へと繋げる。そして、"みんながいるからこうやっていつもハッピーにライヴができます。今日はみんなからいただいたハッピーなお写真も一緒にこの曲をお届けしたいと思います"(恋汐りんご)と言うと、「ランラン♡ラブラブ♡ウェディングソング」へ。スクリーンに映し出されたハッピーな写真の数々が、多幸感溢れるこの曲を助長する。「みにくいままのあひるの子」ではそのスクリーンに歌詞が映し出され、可視化されることで言葉のひとつひとつがより胸に染み入る。メンバーもお気に入りの曲なのだろう、歌い終わったあと、みさこの書いた歌詞について感慨深く話す姿がとても印象的だった。

大桃子サンライズの"そろそろ激しい気持ちになりたくないですか? ここからさらにブチ上げていきましょう!"という言葉でライヴは終盤戦へと突入。「SARABADANCE」では途中、大桃子サンライズがドラムを叩きフロアを煽りまくり、続く「そーにゃん節」では圧倒的且つかわいらしいパフォーマンスでさらに盛り上がりを見せ、「Q.人生それでいいのかい?」では説得力あるそれぞれの生き様を見せつけて本編を終える。その迫力ある姿にフロアからは拍手と歓声が鳴り止まず、そのままアンコールを求める声へ。

アンコールでは新曲「NINJA NAKAYOSHI」を初披露。賑やかでハッピーなサウンドと振付がバンもん!らしく、歌い終えたあと息を切らすメンバーがなんとも微笑ましい。そしてラストは「ゴッドソング」。全肯定のハッピー・ソングで47都道府県ツアーのファイナルは幕を閉じた。現体制6人で10周年を迎えたバンもん!。MCでは望月みゆがみさこに"一生バンもん! をやってくれる?"と問いただす場面もあったりして、このツアーでより絆が深まったことは明確だ。そして最後の最後に発表された3度目のメジャー・デビュー。この嬉しいニュースにふと、「みにくいままのあひるの子」の歌詞が頭に浮かぶ。"この物語は/ハッピーエンドって決まってるから"――不屈の魂で、ありのままの姿で挑み続けるバンもん! の輝かしい未来はもうすぐそこに待ち構えているし、それは彼女たちの物語が続いていく限り、きっと永遠に続いていくのだ。

  • 1