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INTERVIEW

Japanese

ユビキタス

2017年01月号掲載

ユビキタス

Member:ヤスキ(Vo/Gt) ニケ(Ba) ヒロキ(Dr)

Interviewer:沖 さやこ

-今回はそういうものがとても素直に出ていますよね。とても人間臭くて。

ヤスキ:人間臭いですよねぇ。ジャケットはこんなにスタイリッシュなのに(笑)。

-ははは(笑)。「君の居場所」は骨太な感じがよく出ています。パンク感がミクスチャー・ロック・テイストで。

ヒロキ:昔も結構こういう感じの曲を作ってたんですけど、"これちょっとちゃうな、ユビキタスのイメージと合わへん"とお蔵入りにしてたんです。でも俺はそういう曲が結構好きで、今となっては"これもアリやな"みたいな。

ヤスキ:俺が昔作ったやつはこれ以上にゴリゴリに重いフレーズやったからな(笑)。2ndミニ・アルバム(2014年9月リリースの『奇跡に触れる2つの約束』)に入ってる「アマノジャク」の間奏のフレーズとか実はもっと重かったんですけど、"ヤッちゃん! 重すぎるから考え直して!"と言われたりして(笑)。僕はずっとミクスチャーとか好きやったから、そういうのが出たものになりましたね。『孤独な夜とシンフォニー』の「イナズマ」も古き良きサウンドやし。

-シンガロングからギター・ソロという2段階ある間奏もドラマチックです。

ヤスキ:そこ(シンガロングができる箇所)を作ったのは、僕がライヴでステージを走って移動したいからです(笑)。

ニケ:ライヴのイメージも含めてアレンジを考えました。

-数え歌にもなっている「10」も、メロコア・バンドが作るポップな曲という雰囲気がありますし。

ヤスキ:ちょっと西海岸っぽさありますね。この曲は十人十色のカラーを出したハッピーな曲を作りたくて、その発想から"歌詞に1から10を入れ込んでやろう!"と思って作りました。このギターのバッキングは携帯の1,200件あるボイスメモの200件目くらいに入ってたやつで、結構前に作ったものなんですよね。"これ今やったら面白いんちゃうかな"と思って作ったら、"やっぱりいい感じやん!"という手応えがありました(笑)。今までは"ユビキタスはこうあるべきだ"というものを客観視できないまま決めつけていた部分も少なからずあったと思うので、それをだんだん壊せてきたのかなと。だから制作は苦しかったけど楽しかったんですよね。

ニケ:去年出したフル・アルバムが自分たちにとって"ユビキタスはこういうバンドだ"というものが完全に仕上がったものやったんですよ。"じゃあこの先どうするの?"というものを出すのは大変で、それに1年かかったんですけど、結果として"こういう曲もできるし、こういうのもおもろそうやな"というものにチャレンジできた2作品になったんちゃうかなと思います。

ヤスキ:「イナズマ」も「カタルシス」も、考えても出てこなかったんですよ。結局自分が音楽を始めたときの"何が好きやったかな?"に立ち返ったときに、哀愁のあるロックだということを思い出して、それをギターで表現して。"19とか20歳のときに使ってたようなコード進行は今のバンドでは絶対に使わんとこ"と封印してたんですけど、いま使ってみたらものすごくメロディが良くなって、"これは逆に新しいかもしれない!"というところに行けて「イナズマ」ができたし。「カタルシス」も避けてたコード進行をあえて"今の自分やったらできるんじゃないか"と思って作ったもので。それが両方リードになったんです。考えすぎてて音楽を好きだったときのことを見落としていたなと。......まさか自分が"ドレミファ歌えば/憂鬱な日々を跳ね返す/力になってくよ"なんて歌うとは。なんてまっすぐなんだ!

-(笑)メロディの繊細さが増した気がしたので、それはコード進行も影響しているのかもしれませんね。マイナー・コードはヤスキさんのファルセットとも相性がいいですし。

ヤスキ:コード進行は結構メロディに影響してると思いますね。1stのときの空気感はあるけれど、1stとは比べものにならないくらいバリエーションが豊富やと思います。最近は音楽で元気を分けられたら、僕らの選択肢が聴いてくれる人の明日の糧になってくれたらいいなと考えながら音楽をやっているので。ひとりでも多くの人にそういう気持ちが届いてくれたらと思います。

-そのマインドは歌詞にもたくさん出てくる"笑顔"という言葉ともリンクしていると思います。"夜"だけでなく"昼"も描けるバンドであることが、この2枚で証明されました。

ヤスキ:4年目にしてやっと気づきました。時間かかったなぁ(笑)。これからもライヴを1本1本しっかりやって、しっかりメンバーと話をして、客観的にライヴを組み立てられるようにしたいですね。2017年の夏には面白いことを仕掛けようと思っているので、近々発表できたらなと思います。

ヒロキ:『ジレンマとカタルシス』でええスタートダッシュを切りたいよな。

ニケ:そうやね。ここ半年でユビキタスはライヴでの表現方法が確立したと思っていて。等身大でライヴをして、それでいてお客さんを巻き込んでいけたら......と思っています。