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INTERVIEW

Japanese

LASTGASP

2016年04月号掲載

LASTGASP

Member:岡田 勇希(Vo/Gt) 小野田 稔(Gt/Cho)

Interviewer:吉羽 さおり

インディーズながら、人気アニメ"弱虫ペダル"の主題歌に抜擢され、2014年11月にはその主題歌を表題曲に置いたシングル『Determination』をリリースし、2015年7月に1stフル・アルバム『the Last resort』を発表したLASTGASP。今回、そのアルバム『the Last resort』が改めてiTunes限定で配信されることが決定した。力強くエモーショナルなメロディや歌と、疾走感のあるエネルギッシュなバンド・サウンドを軸に、聴かせる曲からライヴ映えするフィジカルな曲まで揃った今作。リリースから9ヶ月を経ていることもあり、今回のインタビューではバンドの始まりから、その先に見ているものまで語ってもらった。

-このバンドはどんなふうにスタートしているんですか。

岡田:今、LASTGASPとしてはスタートして8年目くらいになるんですけど、僕とベースの高山が初期メンバーで。

小野田:高校が一緒で、そのころからLASTGASPを始めているんですよね。

岡田:そこからいろいろとメンバー・チェンジを経て、今のメンバーになってからは、もう4年くらいになるのかな。

-メンバーが変わる中でサウンドが変化したり、バンドの音がはっきりしてきたという実感はありますか?

岡田:"今のメンバーになって、こういうサウンドになりました"というのは実際にはないんですけど、作曲している僕のやりたいことが明確になってきたというか......どんな曲、どんな歌を歌いたいのか、どんなメッセージを伝えたいのかが、よりわかりやすいものになってきたかなと思います。メンバーもそれを理解してライヴをやっているということがあるかもしれないですね。

小野田:僕は途中から加入したんですけど、昔からLASTGASPを知っていて。芯にある部分は昔も今もあまり変わってないなと思います。

岡田:変わってないね(笑)。当時、(小野田)稔は違うバンドでギターを弾いていて、対バンすることもあったんです。

小野田:8~9年やってて、全然変わらないバンドっていうのもなかなかいないと思うんですけどね(笑)。

岡田:成長してない、俺(笑)。

-岡田さんが曲作りを始めたのはLASTGASPが最初ですか?

岡田:そうですね、一応このバンドになってから曲作りを始めたんですけど。もともと、全然バンドには興味がない人間だったんです。宇多田ヒカルとかポルノグラフィティとか、J-POPが好きだったので、バンド・サウンドで自分が歌う姿は想像してなかったんですけど。生まれて初めてライヴハウスに行って、生でライヴを観たときに"こんな楽しい世界があったんだな"と思って。それで、"こんなふうになりたい"と思っちゃったんです。それが、バンドで頑張ろうと思った瞬間ですね。

-それは誰のライヴだったんですか。

岡田:ELLEGARDENでした。15~16歳くらいのときに、当時のバンド・メンバーだったドラムの奴と、ASIAN KUNG-FU GENERATIONが好きというのが共通点で仲良くなって、よくカラオケにふたりで行っていたんですけど。そいつがELLEGARDENを歌っていて、すごくいい曲だなと思って。そしたら、"今度ライヴあるから行こうよ"って誘われたので、行ったんです。もう、"すげー!"っていう感じでしたね(笑)。衝撃で。たしかその日は名古屋DIAMOND HALLで、ELLEGARDENとACIDMANとGOLDEN GOOSEの3マンだったんです。"ライヴ"というものを全然知らなかったし、客席の感じもわからなかったので、ジーパンにサンダルで2列目にいて(笑)。

-それはきっと大変なことに(笑)。

岡田:始まったら、前の方にうわーって人がきて。"え、こんなにくる!?"って。

小野田:はははは。

岡田:それでもすごく楽しくて、ステージが輝いて見えて。こんなふうになりたいなと、そのときに思いましたね。

-小野田さんは、音楽に向き合ううえで影響があったバンドというのは?

小野田:ギターを始めるきっかけになったのは、BUMP OF CHICKENでしたね。自分もこうなりたいとか、発信する側に立っていきたいという思いを持ったのはそこからで。そのあとは、バンドそのものを好きになって、もっとヘヴィなジャンル――メロコアやメタルとかも高校時代には聴きましたけど、そういう方向にどんどん進んでいきましたね。

-以前やっていたバンドもラウドなバンドだったんですか?

小野田:LASTGASPよりも気持ち重めな感じのバンドでした。

岡田:いや、結構重めだったと思うよ(笑)? 当時、僕らのバンドは(愛知県の)岡崎市で、こいつが豊橋市で。"同じ三河エリアの同い年のバンド"みたいな認識だったんですけど、(小野田のバンドは)結構イケイケだったよね?

小野田:当時はね(笑)。イケイケにやらせてもらってました、地元で。

岡田:名前は以前から知っていて、何回か対バンしていたんです。それで、LASTGASPの前のギターとドラムが抜けてメンバーを探していたとき、そのタイミングで彼(小野田)がちょうど何もしていない状態で。

小野田:当時のバンドが解散した状態だったので。

岡田:最初に"ギターどうしようね?"って話になったときに、直観的に、"稔は?"という流れになったんですよね。