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INTERVIEW

Japanese

コレサワ

2015年10月号掲載

コレサワ

Interviewer:沖 さやこ

-コレサワさんの曲は逆転劇が多いのも特徴的だと思います。どんなに切ないシチュエーションでも、最終的にはハッピーエンドが待ち構えているような希望の光が射し込んでくる。

暗いだけの曲が嫌なんです。でも10代のころはそういうダークな曲を書いてたんですよね。そっちの方がちょっとツンツンしてて、アーティストっぽくてかっこいいと思ってたんです(笑)。でも自分はポップなものや可愛いものが好きだし、中学時代はTVで流れているようなポップ・ソングが大好きだったし、いろんなアーティストのライヴを観てエネルギーが溢れている方がかっこいいとも思ったし、明るいものを聴いている方が自分も元気になるなと思って。自分の好きなものがこんなにポップなら、ポップなものをやろう! と思ったんですよね。だから曲作りがガラッと変わったのは「君のバンド」ができてから以降だったんです。この曲で自分の方向性を掴めそうだな......と思ったんですよね。

-この4年間が今のコレサワさんを作ったんですね。

そうですね、この期間がなかったらこんなにはっきり自分のやりたいことがわからなかったと思います。

-キャラクターのれ子ちゃんを描いているウチボリシンペさんとも出会っていないかもしれないですし。

そうですよ。ウチボリシンペは2年くらい前に私の曲を聴いて"一緒に何かやろうよ"と声を掛けてくれて。レコちゃんすごく可愛いし、様々です。

-コレサワさんにとってライヴは、たくさんの人と出会う場であったり、いろんなきっかけを掴んできた欠かせない場だと思いますが、12月にリリースされる2nd EP『女子、ジョーキョー。』に先駆けて、11月14日に女子限定ライヴを渋谷gee-ge.にて、男子限定ライヴを下北沢LIVEHOLICにて行うんですよね。ライヴ&トーク・ショーを行い、ドレスコードもあり、女子限定ライヴにはゲストにヒグチアイさんが登場。かなり盛りだくさんな内容になりそうで。

私がぎゅうぎゅうな場所が苦手なので、女子には自分のスペースが確保できる、おしゃれなところでゆっくり聴いてもらいたいなと思って。gee-ge.はずっとお世話になってるところだし、女の子はおしゃれなカフェとか好きだから、ぴったりだなと思って。でも男はもっとガツガツして欲しいし、真っ黒なライヴハウスでやりたいなと思って、今回はLIVEHOLICさんに。私は上京したときからヒグチアイちゃんの背中を見て"私も頑張ろう!"と思ってて、すごく仲がいいんです。やってる音楽はまったく違うけど、一緒に話していて楽しいし、東京のお姉ちゃんって感じでお世話になっています。

-女子限定ライヴではフリー・マーケットも行うんですね。

はい。私、服好きなんで、家にありすぎて。古着屋さんに持っていってもし雑に扱われたら嫌だし、それなら自分で売って、ちゃんと女の子に着て欲しいなって。1着200円均一なんで、安いですよ。捨てるのはもったいないし、大事に持って帰って欲しいなあと思って。せっかく女の子だけなので。だからドレスコードも決めたんです。"女の子に赤"って可愛いし、私も赤い服を着て歌いたいし、みんな赤か白を身に着けてたら会場も可愛らしくなるんじゃないかなーって。

-女子限定ライヴはお菓子つき、男子限定ライヴにはお土産つき。お土産気になります。

自分が女だから女子限定ライヴでは何をやろうかいろいろ思いつくんですけど、男じゃないから男子限定ライヴで何をするべきか結構難しかったですねえ。お土産の内容はまだ内緒ですけど、みんなのネタになるようなちょっとセクシーなものを考えています、ふふふふ(笑)。トーク・ショーも、女子と男子では全然違う内容を考えているので、みんなといろいろ話せたらいいなと思っています。バック・バンドも女子限定ライヴはみんな女子で、男子限定ライヴではみんな男子なんです。男子限定ライヴではむさくるしい男を従えてライヴをします(笑)! 無料なので、お金がない学生さんや、観たことがない人にも観てもらえたらと思ってます。

-どちらもとても面白いライヴになりそうですね。まあ、こんな歌詞を書く方が考えるライヴですから、絶対面白いものにはなりますね(笑)。

わー、期待度が上がる(笑)。こういうことを考えるのが好きなんですよね。ひとりで頑張るよりは、周りを巻き込んでやるのが好きだから。サプライズとか考えるのすごく楽しいじゃないですか。ライヴは音楽だけじゃなくて見せる場でもあるから。どんどんエンタテインメントを仕掛けていきたいなと思いますね。

-そして11月25日にはLIVEHOLICで、コレサワさんとTHE BOYS&GIRLSともう1組で3マンが開催と。コレサワさんはバンドとの競演が多いですよね。

ああ、でもそれは最近ですね。弾き語りのころは弾き語りの子たちの中でライヴをさせてもらってたんです。でもライヴをほとんどバンド編成でやるようになって、バンドと一緒のライヴに出るようになって、若い女の子が観てくれる機会が増えたんです。やっぱり私は女子にも絶対に自分の曲を聴いてもらいたいという想いがあるんですよ。

-たしかにコレサワさんの音楽は、バンドを聴いてる女の子にも届いたらなと思います。コレサワさんの作品を聴く限り、女の子であることをとても大事にしてらっしゃるなと思うんです。サウンドも歌詞も歌もヴィジュアルも、女の子でないとできないことをやってらっしゃるし。

嬉しい! でも実は昔はサンボマスターになりたくて、音楽をやっているときだけは男になりたかったんです。......でも男にはなれないじゃないですか。シャウトしてもかっこよくならないし(笑)、じゃあもう諦めよう!と開き直って、とことん私にしかできない女子をやろうって感じなんです。本当は男の子に憧れてるんですけど、もうスパーンと諦めました(笑)。

-ははは。そんなコレサワさんの2作目が『女子、ジョーキョー。』。タイトルの通り、上京女子を描いたものになりました。

今回収録したい曲をテキトーにばばばっと選んだら、5曲それぞれに共通点があると思ったんですよね。Track.2「トーキョー」は私が上京したときのエピソードをそのまま書いてます。"上京"といろんな女の子の"状況"がそれぞれにあるなぁと思って。あと、タイトルに(句読点の)点と丸をつけたかったんですよね。前作はリード曲のタイトルがそのままEPのタイトルになったんですけど、"今回はちゃんとEPとして考えてみよう!"と思って、タイトルも考えました。