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INTERVIEW

Japanese

ミソッカス

2014年07月号掲載

ミソッカス

Member:デストロイはるきち (Vo/Gt) ノブリル (Gt/Cho)

Interviewer:沖 さやこ

2014年1月1日に、トレード・マークの和装を脱ぎ捨て、バンド名も平仮名から片仮名にしたミソッカス。彼らの4thミニ・アルバム『統一された混沌(カオス)』は、その変化を音で表した、バンド史上最大のメッセージ・アルバムとも言える。バンド活動を続けていくなかで少しずつ芽生えていた想いがしっかりと形になった、とても誠実な作品だ。とはいえ様々なジャンルをぶち込んだミソッカス流の"ダサいい"ユーモラスなサウンドは健在。進化の過程を、メイン・コンポーザーであるデストロイはるきちとノブリルに訊いた。

-初ライヴは2008年7月より名古屋市内のライヴハウスにて活動を開始したミソッカスですが、バンドとしての始まりは2006年12月、大学の軽音サークルのクリスマス・コンサートに出るためにはるきちさん、ノブリルさん、以前のドラマーのドランキー伊藤さんのによる3ピースだそうで。

はるきち:僕がノブリルの2つ上で、サークルの先輩後輩だったんです。バンドをやりたいと思ってたんですけど、積極的に"バンドやろうや!"と言うタイプではなかったので(笑)、自分で作った曲をエレキで弾き語りしてて。それを"いいじゃないですか"と言ってくれたのがノブリルだったんです。

-そのクリスマス・コンサートから初ライヴの2年間は何を?

はるきち:ほぼ空白やったよね? 曲も「ジャパニーズサマーファッキン」と「western summer beach」(※2011年9月リリースの1stミニ・アルバム『三次元からの離脱』収録)と「ダメ人間」と、あと30秒くらいのインストの「みそっかすのテーマ」しか作らなかったし。

ノブリル:あと「I wanna be a poster」ですね。

はるきち:ああそうやそうや。当時平井堅の「POP STAR」がヒットしてて、あの曲は"I wanna be a pop ster~♪"と歌ってるから、俺らはポスターになろう!と思って作った曲でしたね。

ノブリル:でもそれ以外はほぼ何もしてなくて......はるきさん(※デストロイはるきち)とふたりでシュールなことやってニヤニヤする、みたいな。

はるきち:でも"ライヴハウスでライヴをやらないとね"という話になって。その頃に、当時あんまり僕が好きじゃなかったサークルの先輩が、ライヴハウスでがんがんライヴをやって、割とブイブイ言わせてるという話を聞いて......"俺もちょっとライヴハウスにデモ・テープ送ったろ"と。それで2008年7月17日に初めてライヴハウスでライヴをして。

-そこからバンドが本格始動するわけですね。そして間もなくしてキーボードのマイケルTHEドリームさんが、まずはベーシストとして加入。その後すぐに、ブルマン藤井さんがベーシストとして加入なさるんですよね。

はるきち:当時俺らは、キーボードはポップな曲に入るものだと思ってたんです。"ロックにキーボードってどうやって乗るんやろ?""キーボード要らんやろ"と思って、丁度ベースが抜けたばっかりだったからベースで入ってもらって。でもマイケルはもともとキーボーディストで、ベースなんてほとんどやったことがないからベースが下手くそすぎて(笑)。で、ノブリルが掛け持ちしてたPARALLEL SINGLE NOTESというバンドのベースだったブルマンがどうやらみそっかすに興味を持っている、という噂を小耳に挟んで。俺もブルマンのベースは好きだったから誘って。

-それでマイケルさんはキーボードとして引き続き在籍なさる。

ノブリル:マイケルにクビ!とは言えなかったんですよね。人間的に大好きだし、いいキーボード弾くのは知っていたし。だから取り敢えずキーボードを入れてみようと。

はるきち:最初はどうなるのかさっぱりわからなかったけど......キーボードが入ったらすごく良くて。以前から曲は僕がメインで作ってるんですけど、僕が作るものはシュールだったり、クールだったりするところがあって。それをポップだったり、コミカルだったり、厚く見せてくれるのがキーボードかなと。前のアルバム(※2013年10月リリースの3rdミニ・アルバム『三次元への回帰』)は特にキーボードキーボードしてたので。

-でも今作『統一された混沌(カオス)』はギターも効いてます。

ノブリル:今回はギターが結構はっちゃけられました。マイケルが割と身を引いてくれたのが大きいですね。マイケルとふたりで打ち合わせることが多くて、今回はマイケルが"ここでノブちん(※ノブリル)が(前に)出る?"と言ってくれたので。

はるきち:こいつ(ノブリル)は即興ではあんまり出てこないけど、家に帰って考えると後日すごくいいものを持ってくるタイプなんです。でもマイケルはすぐ作れるタイプだから、前作は"ここのイントロどうする?"って話になったときに、マイケルが適当に弾いたリフが良くて"じゃあそれ採用!"という流れだったんです。だからイントロが全部キーボードだったりして。今作は曲に合わせて"ここはギター弾いてほしいからギター考えてきて"とか......ちょっと曲にも意味を持たせ始めてきたというか。

ノブリル:はい。その場しのぎで作らなくなりましたね。

一同:(笑)