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INTERVIEW

Japanese

ミソッカス

2014年07月号掲載

ミソッカス

Member:デストロイはるきち (Vo/Gt) ノブリル (Gt/Cho)

Interviewer:沖 さやこ

-ミソッカスはアルバム各曲のジャンルが全然違うのは勿論、1曲のなかでジャンルがぴょんぴょん変わりますよね。そういう音楽性の動機は?

はるきち:僕ら自身が飽き性なんで、自分らが聴いてて飽きないような音楽作りたいなー......と、やりたいことが多くて、昔はすっごいごっちゃごちゃにしてました。でも今回は1曲のなかではなく、曲ごとに変えていった感じがします。前は1曲のなかにいろんな展開を詰め込んでたけど。

-んー、今もそうだと思いますけどね(笑)。

はるきち:はははは! でも今までよりは抑えられてるかと(笑)。

-(笑)そうですね。今年の1月1日には、トレード・マークの和装を脱ぎ捨て、バンド名も"みそっかす"から"ミソッカス"に変わって。それもそういう心境の変化が影響しているのですか?

はるきち:やりたかった曲や音楽性、目指しているところと和装が合わなくなってきたな......というのは思っていて。2枚目(※2012年10月リリースの2ndミニ・アルバム『異次元からの来訪者』)までは全然気にしてなかったんです。バンド名も奇抜だし、音楽もごちゃごちゃしてるし、見た目も奇抜で奇抜奇抜奇抜......取り敢えず名前だけでも広がればいいや、みたいな。最初はそんな気持ちだったよね。

ノブリル:和装だったら男臭い感じや熱さも伝わるかなとか、とにかくパンチを出せればいいやくらいのもんだったんです(笑)。

はるきち:それで和装をやめることを決めて"あ、和装をやめるんだったら、名前は平仮名じゃなくね?"と思って。和装をやめたことありきの改名ですね。今作の1曲目「マッドシュリンプス」や8曲目「太陽の搭」は、和装で歌ってたらなんかサブいなーと思ったりするし(笑)、音楽性的にも平仮名ではなく片仮名じゃない?と。片仮名で"ミソッカス"だと音楽性も予想がつかないような気がするし。

-今作はミソッカスの新たな一歩でありながら、今までみそっかすが積み上げていたことをブラッシュ・アップした音楽性になっていると思います。タイトル通り、混沌が統一されている。

はるきち:意志を持って曲を作れるようになったというか。"歌詞はこんな感じで"とか"お客さんに楽しんでもらいたい"とか――そういうことが曲を作る上で出てきて。4枚目にして(笑)。

ノブリル:そうですね。伝えたいことがあって、曲を作るようになった。前は音の素材があって、そこから曲を作ることしかしていなかったんです。そういう、感覚的に楽しいとか面白いとかで曲を作ることも否定しないんですけど、それだけだと表現に幅もないし。それだけで本当にいいの?と思っていたし。だからはるきさんの作った1曲目「マッドシュリンプス」、本当にすごく好きですね。

-ミソッカスの歌詞は作詞者の感情やパーソナルな部分を歌うというよりは、ストーリー的な要素が強いものが多かったですよね。でもこの「マッドシュリンプス」はいろんな音楽が出尽くした今の時代に"本当のオリジナルなんてない"と言い切りながらも自分たちの音を探す作曲者の苦悩が書かれている。これも"意志"を感じさせます。

はるきち:僕の書く歌詞はほぼフィクションなんですよね。"自分がこういう状況だったらどう思うだろう?"という第三者目線の書きかたをするんです。風景が見えるようにはするんですけど......自分の感情を歌に乗せるのが恥ずかしかったというのもあって。でも今回はそういうものはあまりないようにして。"何となく楽しい"ではなく"これはこうだから楽しい"みたいな、歌詞にも意味づけをしてみました。「マッドシュリンプス」は、ずっと曲作りや自分たちの方向性や自分たちのこれからについてすごく悩んでいた時期に、思っていることを詰めて書きました。

ノブリル:今回はアレンジをつける前にはるきさんが"こんな歌詞にしたい"と言ってくれたんで、みんなもこんなイントロにしよう、こんなBメロにしようと考えて。そうやって考えるのが超楽しかったです。

はるきち:今までは全部アレンジがついたあとに、そのアレンジから浮かんだ風景を歌詞に書いてたんで、逆のパターンで作れた曲なんですよね。