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INTERVIEW

Japanese

DOES

2010年12月号掲載

DOES

Member:氏原ワタル(Vo & Gt)

Interviewer:沖 さやこ


-以前は写実的な歌詞が多かったですが、今作はメッセージ性が強いですよね。

まぁそろそろこんなのもいいのかなーって思って。どこまでいっても僕にはパンクの血というか、アンチテーゼみたいなものがあるから。でもそういう自分をひねて隠してた部分があったんで、その辺ももう少し戻すというか、シンプルになっていいんじゃないかなーって。俺は俺だし。"こう思うんだよ"っていうのをより伝えていくことによってやっぱ、聴いてくれるファンとか、バンドとかスタッフとか。よりひとつになれるんじゃないかなとは思ったんですよね。

-12曲、勿論12通りの歌詞ですが、語られていることは現状打破と未来への希望と、一貫していますよね。

俺らがこういうポジティヴなことを言うのと、コマーシャルで踊らされてるような奴らが言うのとは意味合いや重さが違うと思うんで。ロックやってる人に言って欲しかったことを、自分が言わなきゃいけないのかなぁとか思ったりしたしね。

-「バクチ・ダンサー」の"生きるために生まれた"や"天使""神様""悪魔""天国"など、死生観を想起させる単語も多い気がしますが、これは意識的なものですか?

んー、そういうのは特にないんだけどねぇ。でも"生命力"っていうのかな。それが凄く大切だと思うんですよね。ネットとかでいろんな意見とかがぽいぽいぽいぽい出てきて、何信じていいかわかんなくて。面と向かって顔を合わせてなんも喋れねぇ奴が、匿名だから偉そうなこと言ってたりとか。残る言葉ってそういうのじゃないと思うんですよね。だから"ネットはそういうもんだ"って処理出来るようなある程度の強さが個人個人として必要だと思うんですよ。自分が今生きてることや強さの源である意志が大切だと思うんだよね。そこは見失わないようにしてほしいよ、っていうことを言ってる。現代性を題材にしているものが多いから、『MODERN AGE』ってタイトルをつけたし。同時にバンドとしても第二期というか、新時代だから、凄くいいなーと思って『MODERN AGE』にしたし。

-なるほど。「ジャック・ナイフ」の歌詞が石や鉄、中世がモチーフになった理由って何でしょうか?

それは単純に曲が呼んだっていうのもあって。その時は、なんか、切り裂く感じだったんすよね(笑)。シャープな曲だし、激しいし。あと「バクチ・ダンサー」もそうなんだけど、"血潮"的なものが俺の中で来てて。ちゃんと殴り合って、ちゃんと喧嘩する感じの血の熱さっていうのかな。さっきも言ったけど、匿名で守られてるから自由になれるとか、そんなの間違ってるし。……そこら辺なんですよね、伝えたいことっていうのは。そういうのを「そんな熱いの別にいらねーわ」とか言う人もいるかもしれんけど……お前だって飯食わないと生きていけないし、セックスしねえと子供も生まれねえし、何避けてんだよ、って思うんだよね。そういうネットで匿名で発言するような一過性のものなんて俺は信じないし。人は人である以上、血は通ってるから。その血のあったかさは大事にしたいっすよね。