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INTERVIEW

Japanese

神聖かまってちゃん×蛙亭 座談会

 

神聖かまってちゃん×蛙亭 座談会

神聖かまってちゃん:の子(Vo/Gt) mono(Key) ユウノスケ(Ba)
蛙亭:中野 周平 イワクラ
Interviewer:サイトウ マサヒロ Photographer:清水舞

-でも、今回の"DAIENKAI"で共演するジョックロックの福本(ユウショウ)さんもですし、お笑い界にかまってちゃんファンの方は結構いらっしゃいますよね。

の子:芸人さんやYouTuberの方に、僕の生配信を観てたって言われることはありますね。

中野:僕も芸人になる前にニコ生をやってたので、その方面でのカリスマでもあります。

イワクラ:トム・ブラウンのみちおさんと仕事が一緒になると、よくかまってちゃんの話をしますよ。あと、みんな"出囃子かっこいいね"って言ってくれるし。あ、そうだ。実は出囃子を今年の4月に変えさせていただいたんです。すみません。

の子&mono:あぁ、いえいえ。

中野:「花ちゃんはリスかっ!」(『楽しいね』収録曲)になりました。

の子:「花ちゃん(はリスかっ!)」に(笑)。ありがとうございます。

イワクラ:夜中に「花ちゃん」を聴いてて、"変えたい!"と思って。

-せっかくの機会なので、蛙亭のお2人からかまってちゃんメンバーに質問があればぜひ。

イワクラ:本当に聞きたいことなんですけど......普段、プライベートな話ってされますか? 集まったときに、"昨日こんなことあったわ"とか、そういう会話。

mono:行きの車はずっとそんな感じだよね。今日も"夏バテしちゃうよね"、"湿気ヤバいね"みたいな。

の子:僕とmono君は千葉から東京まで車で2時間かけて移動するのをずっとやってるから、そこでくだらない話をする環境ができてるんですよね。

イワクラ:15年以上一緒にバンドをやってても、会話があるんですね。

mono:年齢の変化を一緒に歩んでるからこそ、話すことはいろいろありますね。ここ(monoとユウノスケ)も話すし。

ユウノスケ:遠征先で一緒に飯を食べに行くことが多いので、そのときにいろいろと話しますね。

中野:ユウノスケさんはもともとファンだったじゃないですか。すぐに馴染めました?

mono:(※ユウノスケに向かって)俺たち、めちゃくちゃ優しかったもんな!

ユウノスケ:はい、ありがたいことに(笑)。最初は責任を感じてましたけど、こうやって絡んでくれるので。

-その点、蛙亭のお2人はいかがですか?

の子:うん、逆に聞きたい。

イワクラ:私たちは全く話さないです。5年目くらいで、会話は諦めました。かまってちゃんの歌詞を分かってなかったり、彼女のことを優先するようになったり、小さいことの積み重ねで。

の子:俺等がきっかけみたいじゃないですか。申し訳ない(笑)。

イワクラ:でもやっぱり、かまってちゃんの曲が出囃子で流れるとそれで1つになるというか、チームワークが生まれるような感覚があるので本当にありがたいです。

-お2人の間に神聖かまってちゃんという共通言語があることに、大きな意味があるのかもしれませんね。中野さんから何か聞きたいことはありますか?

中野:そうだな......かまってちゃんの中で、一番好きなアルバムはどれですか?

の子:俺ないかなぁ。強いて言えば、最新の『団地テーゼ』は、ノウハウが分かってきて自分でもいいと思えるものを作れたかなっていう感じ。でも、1人で作ったデモ音源の時点で自分の中ではもう完成しちゃってるっていうか。

中野:最初に出した段階で?

の子:うん。レコーディングっていろいろと限界があるし、締め切りにも追われるし、音像も思ってたものと変わったりするんで。だから1stアルバムを作ったときには"もう二度と出さねぇ!"くらいに思ったし、あれ以来僕の中には諦めがあって、これはビジネスだって割り切ってるところはありますね。

mono:僕も『団地テーゼ』が一番好きです。作るたびに好きなものが更新されて今に至っているので、毎回最新が一番。

中野:本当に、『団地テーゼ』のクオリティはとんでもなかったです。大傑作です。「ヨゾラノ流星群」はカラオケに行ったら最初と最後で2回歌うし、「このバトンを海に思いっきり投げて」も大好き。「全世界のカスどもへ乾杯」は、(サポート・メンバーの)柴(由佳子)さんが楽しそうにヴァイオリンを弾いてるライヴの景色が浮かぶので、いつか生で聴きたいです。

ユウノスケ:僕の場合、かまってちゃんに関してはアルバム単位よりも一曲一曲で聴くことの方が多いんですけど、『夏.インストール』(2016年リリースのミニ・アルバム)は思い入れがありますね。初めて"夏の魔物"に行ったときに会場で買って、それまでの子さんの自主制作で聴いてた「リッケンバンカー」、「drugs,ねー子」がこう変わるんだってのを味わったので。

中野:僕も「リッケンバンカー」がめっちゃ好きなんですよ。『夏.インストール』、いいですよね。

イワクラ:私は『友だちを殺してまで。』。この間誕生日プレゼントでレコード・プレイヤーを貰ったので、最近はレコードで聴いてます。

-ちなみに、かまってちゃんの皆さんはお笑いというものにどんな印象を抱いていますか?

の子:芸人さんって、内々に闇を抱えてる人も多いんじゃないかと思うんですよ。受け売りですけど、笑いと狂気は紙一重だっていうのもその通りだなと。

-ユウノスケさんはいかがですか?

の子:お前、いたのか。

ユウノスケ:いました(笑)。僕は幼少期に"エンタの神様"や"爆笑レッドカーペット"がやってた世代なので、昔から馴染みはありますね。

mono:幼少期で"エンタ(の神様)"って、年齢差を感じるなぁ。僕、芸人さんって頭の回転がすごいというイメージがあって。僕には絶対できないなって思います。

-そんなお笑いと音楽がクロスオーバーするイベントが"DAIENKAI"です。初出演となった昨年の手応えはいかがでしたか?

の子:手応え、ありましたね。

一同:(笑)

mono:僕としては胸を借りるつもりで臨みましたよ。

中野:すごく盛り上がってましたね。別のバンドや芸人が目当ての人もいっぱいいるはずなのに、全員が"ワーッ!"って。特に「フロントメモリー」(2014年リリースのシングル表題曲)は巻き込む力があって、ファンとしては"それ見たことか!"っていう感じで、誇らしかったです。

の子:ライヴのほうは覚えてないです(笑)。その後のコーナーのことで頭がいっぱいで。

mono:緊張したね。

ユウノスケ:ライヴの前にコントからの繋ぎがあったんですけど、そこでコール&レスポンスに協力していただいたので、そのおかげもあっての盛り上がりだったと思います。

中野:"野田ゲー(※マヂカルラブリー野田クリスタルが制作したゲーム)"の"ブロックくずして"の対決をしたんですけど、monoさんも僕もゲームが得意なほうなので、一生終わらなくて。言葉にはしなかったけどたぶん2人共"どう終わらせよう?"と思ってたので、そこで気持ちを1つにできました。

イワクラ:一緒にコントをさせていただいたときに、の子さんがちょっとアドリブを加えたんですけど、こいつはただ"あっ!"とか言うだけで全然対応できてなくて、マジ? と思いました。緊張とかじゃなく、ただの実力不足で。

中野:いや、緊張緊張。

イワクラ:大好きなかまってちゃんの前で、せめてお笑いでは結果見せろよっていう。そこは課題ですね。今年はもうちょっと頑張って、かっこいいところを見せてほしい。