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INTERVIEW

Japanese

"MITSUBACHI ROCK CIRCUIT 2023" 座談会

2023年10月号掲載

"MITSUBACHI ROCK CIRCUIT 2023" 座談会

Grand chocol8:しゃおん(Vo) 奏(Key)
MAINAMIND
ichihoPOPgazer
Interviewer:藤坂 綾


でもやっぱり音楽が好きで、音楽を通じていろんなことを伝えたいと思ってて――結局はその想いだけなんです(奏)


-マイナさんといちほさんにお声掛けした理由だったり、それぞれの魅力を教えていただけますか。

奏:まず、僕がサーキットをやろうと思ったのは、この人と一緒にライヴをやりたい、この人と仲良くなりたいってところがスタートなんです。それがどんどん広がって、規模が大きくなっていったのが今の形で。なので基本的には頑張ってる人やいい人を呼びたい、そしてその人たちにいいきっかけを作りたいっていう想いが根底にあるんです。そういったなかでマイナちゃんはアイドルからソロになって、路上ライヴをやったり、頑張る姿をたくさん見てるし、これからも一緒に頑張っていきたいという想いでオファーさせてもらいました。いちほさんは、僕、最近個人的にアイドル運営もさせてもらってるんですけど、メンバーをお金のように扱う運営って結構いるじゃないですか(笑)。

ichihoPOPgazer:あはははは、たしかに。

奏:気持ちのこもってない運営をしてる人が結構いて、そのなかでいちほさんは自分の娘のように丁寧にマネージメントされている方なので、このサーキットでまた何かに繋がったり、出会いがあればいいなと思ってオファーさせていただきました。

しゃおん:長く活動してきてなかで、こんなにいいのになんでここにいるんだ、みたいな人に出会うことがよくあるんです。そういう意味で、マイナちゃんなんてワールド・ツアーをやってほしいくらい私はリスペクトしてるんです。身体全体が楽器みたいで、歌もダンスもかっこ良くて、ハートフルでソウルフルで、観てるだけで生きるパワーを貰えるようで。そういうすごいことを自然にやってるところが大好きなんです。形は変わっても変わらないというか、ソロになって、ひとりで音楽の世界を作ることになったら、よりマイナちゃんの色が濃くなった気もするし、素敵だなと思ってます。いちほさんは、ゴキ帝(劇場版ゴキゲン帝国)のときから観させてもらってるんですけど、今ちょこはちは音楽以外にYouTubeTikTokといった動画をすごく頑張っていて、人によっては音楽で勝負してないとかプライドがないとか言われたりすることがあるんですけど、似たもの同士なような気がしていて。いちほさんが悪役を買って出て、ほかの人を立てているっていうシーンを見たことがあるんですけど、それって自分のグループを守ったうえでもっと盛り上げるためにってことじゃないですか。そういうところがすごくかっこいいなと思って。動画もちょこはちよりずっと前から頑張ってるし、そういうの全部リスペクトしております。

ichihoPOPgazer:私も、マイナちゃんとしゃおんちゃんの歌はすごいと思っていて。ちょこはちが一瞬活動をしていなかったとき、しゃおんちゃんに"アイドルに興味ない?"って連絡してるんですよ。

しゃおん:連絡来ました! あー、私のこと見てくれてるなって、嬉しかったです。

ichihoPOPgazer:でもしゃおんちゃんは、ちょっとアイドルは違うかなってね。

しゃおん:そうですね。またバンドをやるってことは決まってたから。

ichihoPOPgazer:ゴキ帝がYouTube始めたのってアイドルでは先駆けだったから、そういう意味ではイロモノみたいにも思われたりして。ちょこはちもYouTubeとかTikTokでも数字は伸びてるけど、バンドのMVもちゃんとおしゃれでかっこ良くて、そういうところの振り幅がすごいと思って。それって知ってもらうためのきっかけを作るためにやっていることだし、自分のこともそういうふうに見ててくれたんだっていうのはすごく嬉しいです。

MAINAMIND:私から見たしゃおんちゃんといちほちゃんは、超できる女社長のイメージ。今この取材をしてても、言葉の使い方と説得力がすごすぎて、ゼロをイチにするのがうまいというか、行動力がすごくて、もう"すげぇー!"みたいな(笑)。

ichihoPOPgazer:マイナちゃんもすごいよ。自分でちゃんと考えてやってるっていうのがわかるもん。私はアイドルをプロデュースするときも、アイドルといえども自分で考えて行動するっていうことは大事にしてるんです。音に乗せて言葉を伝えるわけだから、自分の考えを持って行動するのは当たり前というか、そうじゃないですか。アイドルっていうと言われたことだけをやるって思われがちだけど、そこはアーティストという意識でやってほしいっていうのは常に思ってる。それはIZANAGIにもよく言ってるんですけどね。マイナちゃんは(大阪☆)春夏秋冬のときからそういうところをめっちゃ感じてて、っていうのはさっきしゃおんちゃんが言ってた、全身から出てくるパワーみたいなもの、それがすごいんですよ。ステージの一瞬だけを切り取って歌がうまいとか、パワーが漲って元気が貰えるってことではなくて、そこに至るまでの裏側が透けて見えるというか、努力が透けて見えるし、しゃおんちゃんもそれはめっちゃ思った。歌を聴いただけでその人の裏側が全部わかるというか、日々どんなことを考えているのかとか、ステージに立ってない時間も大事にして、この人は今このステージに立ってるんだろうなって、そういうのがわかる。マイナちゃんからもそれめっちゃ感じるよ。

MAINAMIND:え、マジで? 自分ではそんなこと思ったことない! めっちゃ嬉しいな~。アーティストって、やっぱりそういうバックボーンが見えて、ようやく歌や表現するものの厚みみたいなものがわかると思うんです。付き合いが長い人でも、そんなにプライベートなこととか話したことないし、実際はどういう人かもわからないっていうことが多いなかで、しゃおんちゃんといちほちゃんはSNSから伝わってくるものがあるんです。どうしたら自分の伝えたいことがもっと世の中に広がるんだろうとか、どうしたらみんなにもっといいものを届けられるんだろうとか、そういうことを1日中、365日ずっと考えてるってことが、ちゃんと伝わってくるんですよね。だからステージに立ったとき、そこからすごく愛を感じるというか。だから応援したくなるし、リスペクトなんです。表現の仕方ってアーティストそれぞれだし、全然違うんだけど、そういうところじゃなくて、人間的なところでめっちゃリスペクトしてる。なので、次は何を仕掛けてくるんだろうってわくわくもするけど、この人たちのやることはなんでもかっこいいんだよなっていう感じなんです、要するに(笑)。だからもし私が音楽をやめたとしても、しゃおんちゃんといちほちゃんとはずっと一緒にいたいと思うし、どんなことがあってもずっと見続けるし、私も頑張ろうって思える、そういう存在なんです。

ichihoPOPgazer:音楽とか歌は手段だもんね。伝える手段。

MAINAMIND:そう! そうなの! 結局その人が生きてきた背景に対してすごいって思うから、なんでもすべてそうなんだけど、その人の人生そのものがアートだったんだって、そういうことなんだと思います。

しゃおん:私よくMCで言うんですけど、自分で自分の音楽を届ける手段がなさすぎるというか、やらなさすぎると思うんです。いわゆる偉い人に好きになってもらって、テレビとかでたくさん流してもらえる人たちもいるけど、その場所はほんとは自分たちで作るものだし、そうしないと伝わらないっていう想いでいろいろやってるし、その1回を届けるのがすごく難しいことだっていうのはわかってるので、今みたいなことを言ってもらえるとすごく嬉しいし、このサーキットでまたいっぱい出会ってほしいなって、より強く思いました。

奏:みんなそれぞれの表現方法として音楽をやってますけど、音楽が好きだっていう気持ちがやっぱり一番だと思うんです。音楽って、経営者だったらわかると思うんですけど、一番お金にならないコンテンツというか、すごく厳しいコンテンツで(笑)。

ichihoPOPgazer:わかりますよ。

奏:でもやっぱり音楽が好きで、音楽を通じていろんなことを伝えたいと思ってて、結局はその想いだけなんです。しかもこのコロナ禍で音楽以外の仕事を選んだ方もたくさんいるなかで、こうして音楽を仕事にしてる方たちってすごい人たちばっかりなんですよ。なので、今を生きている女性ヴォーカルを枠にとらわれずにいっぱい知ってほしいし、今話したことも思い出しながら観てほしいなと思うし、より頑張らなくちゃ! という気持ちになりました。

-最後に、今年の"MITSUBACHI ROCK CIRCUIT"に懸ける意気込みを、おひとりずつお聞かせください。

しゃおん:今年4年目になるんですけど、ミツバチがお客さんで、花がアーティストっていうイメージでこのサーキット名を付けました。いろんなところを渡り歩いて、それぞれがきれいだと思う花のところに行ってほしい。今年は過去最大規模で、心斎橋と下北沢がめちゃくちゃ大きなお花畑になるので、このお祭りを一緒に楽しんでほしいです。あと、ちょこはちを観に来てください!

奏:新たな出会いを作るためのサーキットなので、メンツが豪華だよねとか、知らない人ばっかりだねとか、そういう意見はあんまり好きじゃなくて、知らないからこそ、知る機会が多い1日になると思うので、いろいろ観て回ってほしいです。そして、"MITSUBACHI ROCK CIRCUIT"史上初の声出しOKになるので、みなさんの盛り上がりにも期待してます。

MAINAMIND:女性限定のサーキットというのは珍しいし、アーティストのことやみんなのことを考えてくれている思いやりのあるサーキットなので、お越しいただける方は女の甘い蜜を(笑)......なんて。私はR&Bを歌っているので、弾けるような甘酸っぱ~い蜜を吸ってほしいな、なんて思いますので、気になった方はぜひMAINAMINDのライヴも遊びに来てください。素敵な1日になるよう頑張ります!

ichihoPOPgazer:冒頭でも話したように、初めての社外のライヴとなります。劇場版ゴキゲン帝国の印象が強い方も多いと思うんですけど、ソロの楽曲はシティ・ポップ寄りでリラックスして聴ける音楽が多いし、ハイパーポップをやってみたり、作詞作曲を自分で手掛けたり、グループではできなかったことに挑戦しているので、この機会に観てもらえたら嬉しいです。お客さんの熱量も含めてライヴは完成するものだと思ってるので、来る方たちも一緒に作るんだ! という気持ちで、"MITSUBACHI ROCK CIRCUIT"という大きな作品をみんなで作りましょう!

"MITSUBACHI ROCK CIRCUIT 2023"



10月22日(日)東京 下北沢エリア12会場
11月23日(木・祝)大阪 心斎橋エリア8会場

[チケット]
前売 ¥4,900 / 当日 ¥5,400
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