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INTERVIEW

Japanese

chocol8 syndrome

2018年06月号掲載

chocol8 syndrome

Member:しゃおん(Vo) ケンコモブチ(Key/Cho) しま(Ba) 奏(Dr/Cho)

Interviewer:蜂須賀 ちなみ

フル・アルバムとしては約2年ぶりの新作をリリースするchocol8 syndrome。今回リリースする『脱法またたびロック』に収録される8曲は、正統派バラードあり、80年代アイドル・ソングのような楽曲もあり、さらに演歌もあり(!)、とかなり多彩なラインナップとなっている。前回のインタビューでは"2017年は勝負の年"と言っていたが、ジャンルに縛られず、いいと思ったものは取り入れていくこのバンドのスタイルがある限り、挑み続けることに終わりはないようだ。今現在のバンドのモードについて、メンバーに語ってもらった。

-約1年ぶりのインタビューですが、前回(※2017年5月号掲載)、"2017年は勝負の年"とおっしゃっていたじゃないですか。なので、まずは昨年10月に渋谷WWWで行ったワンマン・ライヴ(2017年10月11日に開催された"はちわろ襲来!ちょこはち軍背水の陣!~敗北か継続か~")の手応えからうかがいたくて。

ケン:キャパが大きいから奥行きもあるわけで、目の前に広がる景色が今までと違ってましたね。

-フロアが段差状になってる会場ですしね。

しま:ライヴ終わったあとにみんなで話してたんですけど、お客さんひとりひとりの顔が全部見えたんですよ。それが本当に印象的で。

しゃおん:歌いながら(お客さんの)顔が見えるので、"あ、この人とはこのときに会ったなあ"とか"あのフェスでチラッと観に来てくれてたけどワンマンにも来てくれたんだ"っていうことを思いながら歌うことができました。

奏:"はちわろ襲来!ちょこはち軍背水の陣~敗北か継続か~"っていうライヴ・タイトルのとおり、もしも全然お客さんが入らなければ今後についてはちょっと考えるつもりだったから、ワンマン・ライヴ後のことは完全に決まってなかったんですよ。だけど、(僕たちを)応援してくれる人や好きになってくれる人がすごくたくさんいるなっていうのを改めて実感できて、そしたら自分たちはまだまだこれからやっていけるんじゃないかっていうふうにも思えて。それで今回久しぶりにアルバムを出して、そこに自分らのできるすべてを注ぎ込もうっていうことになりました。

しゃおん:でも、(ライヴは)100点じゃ全然なくって。普段はなかなかできないVJとかも取り入れて新しい挑戦をしたんですけど、特にライヴの構成面に関して悔しい気持ちはありましたね。だから"大成功だったから次に進もう"というよりは、"まだ詰められた"、"ここもできた"っていう悔しさがあったからこそ"まだやろう"みたいな気持ちになったのかもしれないです。

しま:良くも悪くも不完全燃焼だったよね。

-それでリリースしましょうかっていう話になったときに、どういうふうに制作を進めていきましたか?

奏:今作では初めて、完全分業制を取り入れたんですよ。今まではケンコモブチが詞を書くこともあればしゃおんが詞を書くこともあったんですけど、今回は、ケンコモブチがすべての曲の作曲を、しゃおんがすべての曲の作詞を担当してて。

-それは先にリリースしてた『エウロパ』(2016年12月リリースの1st EP)や『ティーンガールの憂鬱』(2017年リリースの2nd EP)で手応えを感じたからですか?

奏:そうですね。だから今回は結構しゃおん発信だったというか、歌詞から作った曲も多かったよね?

ケン:うん、半分ぐらいそう。

しゃおん:「つらまろのきわみ2」、「マルチバース」、「キスで目覚めさせて」は曲が先で、「ミスティックミステリア」、「桜の泪」、「君と私とメタモルフォーゼ」は歌詞が先でした。

ケン:そのうち「マルチバース」と「キスで目覚めさせて」はワンマンでもやってて。それ以外の曲はあとから作っていった感じですね。

-ワンマン以前/以降で生まれた曲では、作ったときに重視したポイントは違ってきますか?

ケン:そうですね。「マルチバース」と「キスで目覚めさせて」は前作(『ティーンガールの憂鬱』)までの"ちょこはち(chocol8 syndrome)カラー"を意識して作ったんですけど、そのあとにできた曲は完全に今までやったことのないジャンルにしました。「桜の泪」みたいにちょっと前向きで明るいバラードは初めてですし、「ミスティックミステリア」みたいなオシャレでテクニカルなものも初めてですし。「つらまろのきわみ2」は演歌だから完全に新しいし。