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INTERVIEW

Japanese

Gacharic Spin

2021年09月号掲載

Gacharic Spin

メンバー:F チョッパー KOGA(Ba) アンジェリーナ1/3(Mic Performer)

インタビュアー:荒金 良介

変わらないために変わり続ける。それを有言実行している稀有なガールズ・バンド、Gacharic Spinがバンド名を冠したメジャー5thオリジナル・アルバムをついに完成! 今作は初のセルフ・プロデュース作となり、メンバー各自の個性やアイディアが楽曲の中で花開き、ラウドロックからバラードまでグラデーション豊かな楽曲が揃った。バンドとしては10周年を経て、コロナ禍の中でさらに団結力を高めた彼女たち。その魅力を余すところなく収めた内容は、"これがGacharic Spinなんだ!"という気概に溢れた仕上がりである。F チョッパー KOGA、アンジェリーナ1/3のふたりに話を訊いた。

-前作『Gold Dash』(2020年リリースの4thアルバム)から約1年半ぶりのアルバムになりますが、これまではどんな期間でした?

KOGA:今作はセルフ・プロデュースで、すべて自分たちでやろう! と思った時期にコロナ禍になったので、いろいろと悩んで考えて、自分たちで全部考えながら動いた1年半でした。

-音源制作だけではなく、バンド活動も自分たち主導で?

KOGA:そうです。今はバンド全部を自分たちで考えてやっているんですよ。すべてのアイディアやジャッジもメンバーから出てきたものを採用しようと。

-それはコロナ禍になったことも大きいんですか?

KOGA:コロナのちょっと前にそういう話になり、さぁ、頑張るぞっていうときにコロナ禍になってどうしようって(笑)。バンド仲間は1ヶ月ぐらい落ち込んでいた友達もいたけど、私たちは1週間で頭を切り替えました。メンバー各自でSNSをやり始めて、YouTubeも本格的にやろうっていう。あと、今まではツアーをやりながら曲を作ってレコーディングしていたけど、今はライヴもできないから、ストックしていた曲に歌詞をつけてアレンジをして、曲も増やそうとしました。

アンジェリーナ1/3:リモートで頻繁に連絡を取り合ってました。

KOGA:誰々は動画、誰々は曲を仕上げてと、明確に役割分担して進めました。それとは別に、縛りを設けずに曲をみんなで自由に書こうと。

アンジェリーナ1/3:それで発見もたくさんあったので、大事な1年半でしたね。

-そもそもバンド活動、音楽制作と全部自分たちでやろうと思った理由は?

KOGA:バンドとして10周年を経て、プロデューサーがいて学んだこともあったけど、自分たち主導でやりたい気持ちが強くなったんですよ。バンドが10年を迎えて、それが自信にもなったし......とはいえ、新しく入ったアンジー(アンジェリーナ1/3)、yuri(Dr)は不安になるかと思ったら、ついていきます! という感じだったから。

アンジェリーナ1/3:加入したときに姉さんたちからいろんなことを学んだし、もっと習いたいこともあるので、そういう時間を大切にしたいなと。私たちも期待に応えられるように頑張りますという感じで。

KOGA:アンジーは高校を卒業して、これから音楽だけで頑張るというタイミングだったから、ちょっと心配はありましたけどね。

アンジェリーナ1/3:ライヴができないなら、できることをやろうという姉さんたちの姿も見て、大丈夫だろうと思ったんです。

-そして今年はyuriさんの結婚、出産もありましたよね?

KOGA:はい。私たちも初の経験なので、どうしようと。でも、おめでたいことなので、それはそれで頑張って......ただツアーも発表して、アルバム制作の話もしていたので、バンドはバンドで動かさなきゃいけない。その不安は正直ありました。でも、はな(Vo)がドラムのレコーディングしよう、ツアーはLEVIN(La'cryma Christi)にお願いしようとか、すぐに行動に移しましたね。

-その臨機応変ぶりは素晴らしいですね。

KOGA:ツアー、アルバム制作という目標があったので、ずっと前向きでした。周りから"どうするの?"と連絡は来たけど、"バンド活動はとめないよって"って(笑)。

-では、今作のリリースはスケジュール通りに?

KOGA:そうですね。曲作りの期間をいつもより長めにして、納得いくまでアレンジもできたので、メンバーのこだわりは今まで以上に詰まってます。あと、ジャッジも自分たちですからね。

-そうなんですね! 自分たちでジャッジする難しさはありませんでした?

KOGA:それはありました。メンバーひとりひとりのこだわりも改めてわかったし......リード曲の「I wish I」の冒頭のメロディは私とはなが昔から作ってて、そこからガラッとアレンジを変えたいと思い、その土台をTOMO-ZO(Gt)が作ったんですよ。TOMO-ZOからジャッジするうえで"どう思う?"と聞かれて、意見がズレる場面もあるんです。その最終ジャッジをどうするのか......メンバーみんな意見は言うけど、曲の土台を書いた人が最終ジャッジしようと。

アンジェリーナ1/3:私は曲作りよりも歌詞をメインで書くことが多くて、「I wish I」は今までにない言葉使いとか自分の感情の動きを表した歌とか、じっくり考えて作れたので、新しいGacharic Spinを見せられたんです。自分が入ったことでできる表現や曲調もメンバーが考えてくれて、今までありそうでなかった曲も入れられたのは、セルフ・プロデュースの強みだなと思いますね。聴きどころ満載のめちゃくちゃいいアルバムになったんじゃないかと感じています。

-ええ、今作は殻を打ち破ったような聴き応えがあります。

KOGA:あぁ、嬉しいです!

-前作ではなさんがギターにパートを変更し、ツイン・ギター編成の骨太なバンド像を提示しましたけど、「I wish I」はまさにその進化形みたいな楽曲です。スクリームを含めて、ここまでラウドロックに振り切った曲もなかったんじゃないかと。

KOGA:そうですね。新しい血であるアンジーをどう調理するのか......今までダンサー入りの異色の活動が長かったぶん、今のGacharic Spinを届けたかったし、その意味でもアンジーの存在は大きくて。「I wish I」のサビははな、アンジー、オレオ(オレオレオナ/Key)の3声が生きるようにしようとしたんです。それも長年はなとオレオがやってきたものに新しい血が入る。それをしっかり打ち出せた曲になったと思います。

-アンジェリーナ1/3さんはもともとマイク・パフォーマーとして加入しましたが、今作からはいちヴォーカリスト的な立ち位置になっています。それもバンド内部で考えていた方向性ですか?

KOGA:そうですね。10周年は今までの歴史とこれからを繋ぐタイミングだったので、マイク・パフォーマーと位置づけていたけど、今作ではしっかりアンジーの立ち位置がわかるようになったと思います。

アンジェリーナ1/3:歌には思い入れが強いし......マイク・パフォーマーとして入ったときは正直どんなことをするんだろうと思ったけど。私は歌ってもいいし、パフォーマンスで煽ってもいいし、いずれ楽器をやってもいいだろうし、いろんなことに挑戦してもいい名前をつけてくれたんだなと考えていました。

KOGA:10年やってきて、普通の高校生を入れてどうするんだよ、と思った人もいるだろうけど。絶対にめちゃくちゃ成長させて、"すごいだろ!"というものを見せたかったんですよ。セルフ・プロデュースとなったときも、アンジーをどう見せるかは考えましたね。

-今作でアンジェリーナ1/3さんが加入したGacharic Spinのひとつの形が確立されましたね。

KOGA:はなとアンジーのツイン・ヴォーカルという形式ですね。曲によっては、どちらかがメインで歌っているものもあるのでいろんな楽しみ方ができると思います。