Skream! | 邦楽ロック・洋楽ロック ポータルサイト

MENU

LIVE REPORT

Japanese

Gacharic Spin

Skream! マガジン 2023年03月号掲載

2023.02.23 @LINE CUBE SHIBUYA

Writer : 杉江 由紀 Photographer:ゆうと。

革命前夜に響き渡った、真摯で力強い音たち。それは、Gacharic Spinが未来へと向けて放った決意のファンファーレだったのではなかろうか。

このたびLINE CUBE SHIBUYAにて開催された"Gacharic Spin LIVE 2023「New Revolution~最終章の始まり~」"は、ガチャピンの愛称で親しまれているGacharic Spinが今後に対しての所信表明を提示する場であったと同時に、彼女たちにとってはコロナ禍発生以降では"初の声出し解禁ライヴ"でもあり、バンド側にとってはもちろんのこと"ガチャマン"あるいは"ガチャピン子"と称されるファンの側にとっても、記念すべき公演となったことは間違いない。

"今日のライヴからマスクをしてれば声出しOKということなので、ぜひみんなの声をたくさん聴かせてください。よろしくお願いします! ちなみに、ガチャピンは以前2015年5月3日にもこの渋谷公会堂(LINE CUBE SHIBUYA)でライヴ(「赤裸ライアー TOUR FINAL!!! 2015 ~渋谷公会堂~」)をやったことがありまして、あのときとはかたちが変わっているんですけど、またこうやって今のかたちで渋谷公会堂のステージに立てることを嬉しく思います。ありがとうございます(泣)!"(F チョッパー KOGA/Ba)

ここからの日々について歌っているかのようなメッセージが濃厚に込められた新曲「last start」で幕開けした今宵のライヴでは、2曲目の「BROKEN LOVER」でマイク・パフォーマー、アンジェリーナ1/3が観客たちから浴びせかけられた大声援に感動して、早々に涙腺が崩壊するというひと幕もあったのだが、もともと涙もろいアンジェリーナ1/3のみならず、リーダーであるF チョッパー KOGAまでもがMCにて不意の嬉し涙を見せたという事実は、そのまま彼女たちが過ごしてきたここまでの数年がいかに大変なものであったのか、ということを物語っていたように思う。

"私ね、Gacharic Spinに加入してからこの間の2月9日で4年になったんですよ。最初の1年はバンドに加入した女子高生としてツアーを回らせてもらったり、アルバムを出したり、中野サンプラザに立たせてもらったり([10th Anniversary SPECIAL LIVE「最高最強伝説」])、いろんな経験をさせてもらったんですね。ただ高校を卒業して"よし、ここからバンド1本でやっていくぞ!"っていうタイミングでコロナ禍が始まってしまったから、まだ1年間しかみんなの声を聴きながらライヴをやるっていうことができてなかったんです。だから、やっと3年ぶりにみんなの声を聞くことができるようになった今日はすごく嬉しい。まさか、いきなり「BROKEN LOVER」で泣くとは自分でも思ってなかったけど(笑)"(アンジェリーナ1/3)

なお、このライヴにおいては本編中盤でGacharic Spinの歴史をまとめた動画が流され、この中でF チョッパー KOGAは、"今まで13年の間にはいろんなかたちでやってきましたが、今の5期と呼ばれるこの6人がGacharic Spinの最終形態だと思ってます"としたうえで、さらに"2023年はこの6人で「New Revolution」っていうGacharic Spinの新しい革命を起こしていきます!"とも明言。また、そのあとには7月にレーベルを移籍して約2年ぶりのニュー・アルバムを発表することや、コロナ禍で中断した"47都道府県TOUR「ROCKET SPIRITS」"の続きを行うこと、そして5月からは"TOUR 2023「New Revolution」"で全国を回り、11月18日には日比谷野外大音楽堂で"LIVE 2023「Limit Breaker~結成15周年に向けて~」"が大決定したことも告げられたのだった。最終形態という名の究極形態に達したガチャピンが起こしていく革命は、もう始まっているのだ。

  • 1