Skream! | 邦楽ロック・洋楽ロック ポータルサイト

MENU

INTERVIEW

Japanese

Newspeak

2018年10月号掲載

Newspeak

メンバー:Rei(Vo/Key) Ryoya(Gt) Yohey(Ba) Steven(Dr)

インタビュアー:TAISHI IWAMI

もはやロックが数字のうえで世界を獲ることは難しくなったこの時代に、インディー畑から多くのバンドがスタジアムへと登っていった、2000年代のロック隆盛期を感じさせるダイナミズム。オリジナルな個性の追求においても、音の引き算が主流の現代と逆行するように、ギターをギャンギャン鳴らし、ドラムをドカドカ叩き、ヘヴィなベースを乗せ、ドラマチックにキーボードを奏で、歌を歌う。にもかかわらず、懐古的な匂いがなく、既存のロックのどれにも当てはまらない、この新鮮味はなんだ。新しいムーヴメントは、若者が生み出す今この場所にない感情表現が、ダイレクトに人々の胸を刺すからこそ生まれる。そういう意味で、Newspeakは新世代オルタナティヴ・ミュージックの旗手なのかもしれない。

-結成してわずか1年半という短い期間で、こういったインタビューの機会も増え、"SUMMER SONIC"に2年連続で出演されるなど、様々なフェスやイベントでのパフォーマンスも話題になっています。その要因は、一聴してNewspeakだとわかる個性にほかならないと思うのですが、結成当初から音楽的な方向性がはっきりと定まっていたのでしょうか?

Steven:それぞれが前のバンドにいたころから交流はありましたし、なんとなくはあったと思います。

Rei:"みんなでなんか一緒にやりたいね"って言ってたんです。でもその時点では特に動くことはなかった。で、そのあと僕がイギリスに行って帰ってきてふらふらしていた時期に、みんなにデモを聴かせたことがきっかけでNewspeakを結成したんです。

Steven:Reiの声の良さはみんなわかってたし、Reiにデモを聴かせてもらったうえで結成したから、"ちょっとUKっぽいことやるんだろうな"って感じでした。でもスタジオに入るまでの間に、どんな音楽を作るかみたいな話は1回もしなかったよね。

Rei:うん、してないね。例えば、具体的なリファレンスとなるジャンルやバンド名を挙げるような話を避けている部分もあるんです。

-それはなぜですか?

Rei:インタビューとかで、Newspeakが影響を受けた音楽という軸で、バックグラウンドを話すのも実は苦手なんです。変な先入観を持ってもらいたくなくて。それは僕らが曲を作るときもそう。そこを制作の過程で共有しちゃうと、それ以上のものは出ない。Newspeakの場合は、みんな前のバンドからのキャリアもあったし、面白い個性やバックグラウンドを持ってるんで、それぞれのポテンシャルを引き出していくような感じの方がいいかなって。感覚や言葉では伝わらなくてどうしようもないときは、"このスネアの音だよ"って音源を聴いてもらうことはありますけど。

-なるほど。たしかにメンバーそれぞれの世界観があちこちで惜しげもなく出ながらも、Newspeakとしてひとつ、そびえ立ってる何かがある。それは今回のミニ・アルバム『Out Of The Shrinking Habitat』のジャケットにもよく表れています。

Yohey:これは僕らのライヴを観て気に入ってくれた河島遼太郎さんがデザインしてくれました。アルバムのことを説明して"あとは好きにしてください"って伝えて。僕らのことをすべて汲み取ってくれているようなジャケットになっていると思います。

-河島さんはNewspeakの音楽について、なんとおっしゃってましたか?

Ryoya:"いろんな表現があるね"って言ってくれたよね。

Yohey:うん。いろいろあって雑多なんだけど、このジャケットの真ん中にいる人みたいに、一番目を引く何かがあるって。すごく嬉しかったです。

Rei:とはいえ、結成して1年半しか経ってませんし、まだまだ模索中で固まってないんです。それぞれバックグラウンドが違うから、僕が曲を作っているときに想像しているものにはならない。そこを新しく感じてもらえるといいなって思ってます。

Steven:そうだね。僕のドラムとYoheyの太くてしっかりしたベースと、Ryoyaのテレキャスターのちょっとキンキンした感じが合わさって、オリジナルな味は出てると思います。

Yohey:何よりReiの声があればNewspeakになるんです。だからといって何をやってもいいわけじゃなくて、そこのジャッジはまだ明確ではないって感じですかね。でも外してるときは、みんななんとなくわかってるかな。

Rei:"こういう想いで作ったのに、それは熱すぎるからやめて"とか言うもんね。逆に"その熱さはいいね"ってなることもある。ジャッジということになると、"超何かっぽい音楽"になったら、それはナシですね。

-"〇〇っぽい"って思う瞬間はあるんです。でも最終的にNewspeakでしかなくて。

Yohey:だから、ひとつの曲に対して、強いて言うならって自分たちで近いバンドを挙げてみたとしても、それぞれ答えは違うと思います。

-例えば1曲目の「The Shrinking Habitat」は、LINKIN PARKやBRING ME THE HORIZONっぽいなって......。

Yohey:それ僕らも言ってました(笑)。

Rei:みんなで"アルバムのイントロみたいなものが欲しいね"って言ってたんです。そのあとStevenが"作ってきたよ~!"って持ってきたのがめっちゃLINKIN PARKで。"これはダメダメ(笑)"ってなって、いろいろ触って、僕の歌をつけて前半部分も加えたんです。

Steven:Newspeakになったね(笑)。

Rei:StevenとYoheyは、2000年代前半のポップ・パンクとか、LINKIN PARKみたいなニューメタルがルーツにあるんです。そこは僕とRyoyaにはない。でも違う人間がせめぎ合うから音楽は進化してきたんだと思うし、そこを誰かが理解できないから消すんじゃなくて、基本的に誰かから生まれてきたものは大切にしてます。

-Newspeakのファン・ベースはインディー・ロックにあると思うんですけど、その視点から見ると、今は音や手数を削ぐやり方が主流だと思うんです。Newspeakも引き算はしてると思うんですけど、基本的に時代に逆行していくように、個性も音も手数も足していってまとめあげてる。

Yohey:はい。そうだと思います。