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INTERVIEW

Japanese

モーモールルギャバン

 

モーモールルギャバン

Member:ゲイリー・ビッチェ(Dr/Vo) ユッカ(Key/Vo/銅鑼) T-マルガリータ(Ba)

Interviewer:沖 さやこ

-『ヤンキーとKISS』は"人生は楽しいけれど迷っている"という側面が出た作品でしたが、『IMPERIAL BLUE』の5曲は彷徨っているというよりは見ている方向が定まっている感覚はありました。『ヤンキーとKISS』で彷徨い続けて、今回は「海へ」で"海へ行く"と目的地が定まっているから、そういう意味でもバンドの物語が反映されているなと思って。

ゲイリー:『ヤンキーとKISS』はこういう苦悩を抱えながら歩いて行かないといけないのかもしれないなー......みたいな態度が歌詞になっていったんじゃないかなと思うんですよね。ガラスの30代が泥酔して書いて、シラフの自分がジャッジした作品なので、それはそれですごく気に入っていて。今はプロデューサーも事務所もない、自分たちが切り拓いていかないといけない状況でもありますからね。自分たちが足を止めたらすべてが止まってしまう。迷っていられないという切実さがありました。そういう意味では前向きなものが作れたかな。......そうだ。今回の「7秒」のMVを録ってくれた山辺真美さんと出会ったのもインドなんですよ。

-あら! ことごとくインドとセルフ・プロデュースがいい具合に重なっているんですね。

ゲイリー:山辺さんは過去にモーモールルギャバンのMVのコンペに出品してくれたこともあったみたいで......運命ですね。インドに行けることになったのも、たまたま下北沢BASEMENT Barの店長が"飲みに来なよ!"と言ってくれた場所にその(インドでのイベント)主催者がいたからなんですよ。"インド連れてって!"と言ったら"いいよ!"と言ってくれて。

ユッカ:私たちに確認なしでインド行きを決めてました(笑)。いろいろ素敵な流れが重なって、それに身を委ねていった期間でしたね。

ゲイリー:インドで服を着たまま海に入るなんて最高ですからね! (※ユッカに向かって)そういえばあなた途中からさりげなく会話に入ってきてるけど(笑)。

ユッカ:"なんの話なのかな?"と必死に汲み取ってました(笑)。インドの話とお酒の話しかしてないけど大丈夫?

ゲイリー:あなたがいない間にアルバムの話はしましたよ? 序盤はほぼユッカさんの悪口でしたね(笑)。

ユッカ:ちょっとちょっと! そこあとで詳しく聞かせて(笑)?

-ははは。ユッカさんの厳しいジャッジはモーモールルギャバンの音楽の精度を保つうえでかなり大事ですよね。

ゲイリー:うん、そうですね。

ユッカ:任せることはすごく勇気の要ることだし、任される方も全部背負うので、覚悟の要ることだと思うんです。期待に応えるというよりは、"任されたからには結果を出すぞ!"という意気込みが生まれるんですよね。でも作った直後はそれに対して"任せるべくして任せたんだ!"と言っていたのに、そこから2~3年経ったあたりに"あれをやるのすげぇ嫌だったんだよね!"とか言い出すんですよ! 3年越しの苦言、ダメージ大きいんだけど?

ゲイリー:ちょっと! たしかに事実だけどそれ5年前の話でしょ!? その俺の反省を踏まえて『シャンゼリゼ』(2015年リリースのアルバム)を作ったじゃない!

ユッカ:『IMPERIAL BLUE』は5年前と同じように"自由にやってくれ"と言われたので、今回は"言ったね!? 3年越しに文句言うのなしだからね!"と言ったんです(笑)。

ゲイリー:俺は『シャンゼリゼ』以降ユッカさんに文句言ってないからね!?

ユッカ:今回は過去の経験を踏まえて、周りからみたらすごいケンカをしているように見えるかもしれないけど、"これはいいと思うんだけどどう?"と1個1個コミュニケーションを取っていきました。でもいちいち返事が全部"いいんじゃない?"で、軽かったんですよね......。また3年越しに"あのときは......!"と言い出すんじゃないかと思って!

-(笑)まずはライヴで「IMPERIAL BLUE」を演奏するとき誰がどうやって銅鑼を鳴らすのか問題を解決するところから始めていただきましょう。

ゲイリー:3人の手が一切あいてないタイミングで銅鑼が鳴っているんですよ。マルさんが蹴りで銅鑼を鳴らすための靴を作らないと! そういう靴はいずれ必要になるとは思っていたんですけどね......。

ユッカ:蹴りで銅鑼! かっこいい!

マル:......僕が蹴ることはほぼ決定のようです(笑)。

ゲイリー:吉川晃司さんのシンバル・キックのスピリットを受け継ぐのはT-マルガリータしかいないと思うんですよ! こっちは銅鑼だぞコノヤロー(笑)!