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INTERVIEW

Japanese

THREE1989

2017年08月号掲載

THREE1989

Member:Shohey(Vo) Datch(DJ) Shimo(Key)

Interviewer:秦 理絵

1989年の生まれの3人組バンドだから、バンド名はTHREE1989(読み:スリー)。そんな自己紹介のような覚えやすいバンド名を持つ新世代シティ・ポップ・バンドが8月23日に初のミニ・アルバム『Time Line』をリリースする。昨年、iTunesダンス・チャートで5位を獲得した1stシングル曲「High Times」を収録した今作には、80~90年代のR&Bやアシッド・ジャズ、オールディーズの影響を受けた全8曲を収録。それはハイセンスでヴィンテージ感のあるハッピーなダンス・ナンバーになっているが、そのメロディにはとても人間味溢れる歌詞が綴られているのも魅力的だ。Skream!初登場となる今回のインタビューからは、まったく違う個性を持つ3人のユニークなキャラクターが伝わってくると思う。

-去年の10月まではFAR EAST OF EDENというバンド名で活動されてたそうですね。

Shohey:そうなんですよ。僕らは3年半ぐらい前に音楽の専門学校で出会ったんですけど、DJのDatchから、卒業間際に"一緒に夏フェスに出ない?"って言われてたんです。"僕が曲を作るから、Shoheyはヴォーカルで入らない?"みたいな。それならShimoが楽器をいろいろ弾けるからということで誘って、3人で始めたんです。そうしたら馬が合って。このまま紅白(歌合戦)目指すかっていう感じですね(笑)。FAR EAST OF EDENは2年半ぐらい活動したんですけど、自分たちのやりたいジャンルを精査したくて名前を変えることにしたんです。

-夏フェスに出るっていうのは、"出れんの!?サマソニ!?"みたいなものですか?

Datch:そういうインディーズのバンドが応募して出るやつですね。

Shohey:まぁ、全然出られなかったんですけど。

Datch:でも、フェスに出たいっていうのは単にきっかけなんです。僕はそうやって声を掛けましたけど、実際にヴォーカルのShohey君とキーボードのShimo君と一緒にやったら面白いんだろうなっていうのは、ずっと思ってたので。

-バンドに誘う口実だったんですね。

Shohey:ちょっと恥ずかしい話になってきましたね(笑)。

-その当時のバンドのキャッチフレーズが"ダサかっこいいエレクトロバンド"だったそうですね。いまとはまったく違ったんですか?

Datch:そうなんですよ。完全に勢いでしたね。ジャンルもEDMだったんですけど、"エレクトロ・ダンス・ミュージック"をもじって、"Everybody Dance Music"って言ってました。EXILE寄りのかっこいいサウンドなんですけど、そこに隙を作って、みんなで一緒にダンスを踊るっていう感じでしたね。

Shohey:お祭りみたいな感じでした。

-でも、そこに行き詰まりを感じるわけですよね。

Shohey:ちょっとやりすぎた感じがあったんですよ。良いところを取りすぎて、ミックス定食みたいになったというか。"どれがメインだ?"みたいになっちゃったんです。

Datch:二郎系ラーメンみたいになったんだよね。好きな人は好き、みたいな。

Shohey:それで、もうちょっと自然に踊ってもらえる方にいきたいよねっていうので、いまのかたちに辿り着いたんです。

-当時は歌詞も全然違ったんですか?

Shohey:ちょっと大きいことを歌ってるところはありました。地球に対してとか。日常からかけ離れたことを歌ってたんですけど......。ちょうど親友に裏切られたり、彼女と別れたりっていう人生のターニング・ポイントがあったんですよね。それで、もっと日常を歌いたくなったんです。今回のアルバムにも入ってる「Mr.Sunshine」を書いてからは日常に寄り添って、"伝えたいことは何だろう"っていうのを問い掛けて書き始めました。

-なるほど。

Shohey:それもEDMだとハマらなかったりしたんです。そのときに時間も大切にしたいって思うようになって、それだったら、みんなで好きなことをやった方がいいんじゃないかっていうのを、みんなも同意してくれたんです。

Datch:3人とも好きなジャンルが違うし、それぞれが違う雰囲気なので、逆になんでもできてしまうところがあったんですよ。ヒップホップをやろうと思えば、それなりにできてしまうというか。それだとやっぱりミックス定食になっちゃうから、もっと精査して、和食なら和食にすることで、ちゃんと好きな人に届けた方がいいと思ったんです。