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INTERVIEW

Japanese

ミミノコロック吉祥寺 × the irony × ウソツキ

2017年05月号掲載

ミミノコロック吉祥寺 × the irony × ウソツキ

小平 雄希
the irony:船津 陽史(Vo/Gt)
ウソツキ:竹田 昌和(Vo/Gt)
インタビュアー:秦 理絵  Photo by Aiste

-小平さんは、当時サーキットっていう形態を選んだ理由は何だったんですか? 正直、何ヶ所もハコを押さえなきゃいけない大変さもあったと思いますけど。

小平:ライヴハウス同士って、意外としがらみがあるじゃないですか。それをまとめたいっていうのはありました。それができるのは通ってるバンドマンだけだと思うんです。それぞれのライヴハウスの店長やブッキング・マネージャーと仲良くなれるから。で、"こういうサーキットをやりたい"って店長に話したら、"ぜひ!"って言ってくれたので、サーキットにしたんです。

-その拠点に吉祥寺を選んだのは?

小平:やっぱり吉祥寺っていう街を盛り上げたかったっていうのがでかいですね。僕、名古屋から東京に出てきて、ずっと吉祥寺近辺に住んでるんですよ。だから、第二の地元みたいなものなんです。でも、実は吉祥寺はロック系が強くないというか。

-東京で言うと、下北沢とか渋谷の方が盛んですよね。

小平:そうなんです。せっかくライヴハウスがたくさんあるのに、あんまり根づくイベントがないっていう印象もあったので。それで、自分の地元だと思える場所だし、もっと吉祥寺を盛り上げていきたいなっていうのでスタートしたイベントですね。

-ウソツキとthe ironyにとって吉祥寺はどんな街ですか?

竹田:僕は東京の中では圧倒的に吉祥寺が好きですね。人も少ないし、住みやすいじゃないですか。僕らの所属するUK.PROJECTは下北沢にありますけど(笑)。僕は初めて東京で出たライヴハウスが、吉祥寺WARPなんです。PELICAN FANCLUBがUK.PROJECTに入る前に、ギターのクルマダ(ヤスフミ)君がブッキングをやってて。彼は千葉出身なんですけど、僕も千葉で。当時20歳ぐらいのクルマダ君はブッカーとしての才能がなかったようで(笑)、前日ぐらいに"頼む! 明日弾き語りで25分ぐらいやってくれ"ってメールがくるんです。それで、ずっと出てたんですよね。そうすると、イベントがどんどんカオス化してくるんですよ。1曲だけ歌う、みたいなのをやり始めて。それが"車田マッシブアタック!!!"っていうんですけど。

一同:あはははは(笑)!

竹田:それに30組ぐらい出るんです。それこそ前日とかに集められたであろう人たちが泥酔しながら、ひたすら1曲ずつ歌って。俺、そのときに見た岡田ピローさんっていう、もう解散しちゃった夕暮レトロニカの――

小平:あぁ! 夕暮レトロニカ。

竹田:めちゃめちゃ好きでしたね。うん......あのとき、楽しかったなぁっていう思い出が、いまフラッシュバックしました。

-吉祥寺だと、出てたのはWARPがメインだったんですか?

竹田:他は怖すぎて行けなかったんです、すごく人見知りなので。他のライヴハウスに出るようになったのは2年ぐらい前からかな。僕らは最初にやった企画もWARPなんですよ。アカシックとかを呼んだんですけど、完全に持っていかれました(笑)。僕、アカシックはめちゃくちゃ好きで、今度は観に行くことにしようと思いましたね。

-竹田さんにとっては東京の初ライヴも、初の企画も吉祥寺WARPだったんですね。

竹田:そうなんです。だから今回も会場にWARPが入っててよかったです。

-船津さんは吉祥寺のライヴの思い出はありますか?

船津:僕はそんなに吉祥寺でライヴをしてないんです。呼ばれて出たイベントぐらいですね。たぶん、NUMBER VOGELに呼ばれて出たのが一番多くて。思い出で言うと、僕が雄希さんを初めて見たのが、吉祥寺SHUFFLEでBARICANGとかとやってたときで。

小平:物販も並んで買ってくれたんでしょ?

船津:そうなんです。僕、東京で初めて物販でCDを買ったバンドがNUMBER VOGELなんですよ。ヴォーカルの(もとつね)番ちょうさんに感動してしまって。『や・ゆ・よ』と『トロイエ』っていうCDがあったんですけど、当時はあんまり物販でCDを買わなかったんですね。家に帰ってYouTubeで調べてから買ったりしてたんですけど、もう、それを自分の中で折られたというか。そこで出会えたバンドに、いまでもご縁があって一緒に呼んでもらえてるのは嬉しいですよね。出会いの土地だなと思ってます。

-5月27日には吉祥寺SHUFFLEで初の"the ironical night"もありますね。

船津:そうですね。楽しみです。

-九州から来た船津さんにとって、吉祥寺っていう街自体はどんなイメージですか?

船津:住みたい街ランキングNo.1の......。

小平:それ、落ちたんだよ。

船津:あ、いまは恵比寿でしたっけ。

小平:さっき陽史も言ってたけど、出会いの街・吉祥寺って言われるのは、たしかにそうだなと思いますね。女の子とデートをする場所じゃないですか(笑)。あと、友達と飲みに行ったりだとか。もちろん別れもあるかもしれないけど、そういう意味もあって、住みたい街ランキングに入ってるんじゃないかなと思うんです。みんな良い印象がある。僕も東京に出てきたとき、吉祥寺にはすごく憧れてたし。本当に吉祥寺は良い街です。

船津:吉祥寺代表みたいになってる(笑)。