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INTERVIEW

Japanese

chocol8 syndrome

2016年12月号掲載

chocol8 syndrome

Member:しゃおん(Vo) ケンコモブチ(Key/Vo) クロちゃん(Ba) 奏(Dr)

Interviewer:蜂須賀 ちなみ

-はい、それは曲を聴けばよくわかります(笑)。

しゃおん:(笑)"頑張れば明日が来るさ"みたいな歌詞は自分には書けないというか、やっぱりそういうふうに思えないんですよね。嫌いな人は嫌いだし、"不幸になれよ"とか思っちゃうんで。そういう自分の性格のなかで"嫌いな人がいても、その人にも人生があるんだから。自分も幸せになりたいよね"っていうふうに投げかけてます。

-現在バンドマンとして充実した生活を送ってるけど、たとえいくら楽しい出来事があったとしても、しゃおんさんの中の陰みたいなものはなくならないですよね。

しゃおん:ハッピーな感じで過ごせるような性格ではないというか、どうしても不安なところを探しがちなんですよね。バンドに対する不安も常日頃あって。"こんだけ投資して売れなかったらどうしよう"みたいなことを毎日考えてるので。

奏:しゃおんは、ライヴの帰り道に泣いてることが結構多いです。

しゃおん:悔しさというか......ライヴが終わった直後に"今日はわりと良かったんじゃないかな"と思っても、思い返したら"いや、ここはもっとこうできた"、"あのお客さんはもっとファンにできた"みたいな反省点が出てきちゃって。

-真面目というか誠実なんですよね、きっと。

クロちゃん:でも、そういうところから曲が生まれてるわけだし。

しゃおん:それを受け入れてくれる人は多くはないと思うので、メンバーには感謝してます。

奏:まぁ、だいたいアイスを買ってあげれば収まるしね(笑)。

"自分らの強みは何だろう?"って考えたときに、やっぱりそれは力強い女性ヴォーカルとキーボードのサウンドだと気づいた

-たくさん買ってあげてください(笑)。今回音源を聴かせていただいて、3曲の色が統一されてる印象がありました。

ケン:いや、個人的にはむしろ、全部違う色にしようっていう意識で作ってましたね。表題曲は壮大なバラードだけど、2曲目はダンス・チューンで、3曲目はピアノとヴォーカルだけなので。

-はい。それはおっしゃるとおりなんですけど、3曲共通して"まずは歌とピアノを聴かせたい"っていう意図を感じたんですよ。そうやって筋が通ってるから、統一感も出てくるというか。

奏:ちょっと大人にはなりましたよね。今までは"楽しむ"っていうことが大前提だったんですけど、そこに色気を出してきたというか(笑)。

しゃおん:もともとうちらは、1曲にいろいろなものを詰め込みすぎちゃう部分があるので、ちょっとシンプルにしようねっていう話はしてたよね。

奏:はい。......というのも、"自分らの強みは何だろう?"って考えたときに、やっぱりそれは、力強い女性ヴォーカルとキーボードのサウンドだっていうことに気づいたんですよ。

-それはいつごろですか?

奏:ツアー中ですね。いろいろなバンドと出会う機会があったり、ライヴハウスの方や関係者の方にお話をいただくなかで、バンドの評価をもらったりしたときに、やっぱり歌とキーボードが特徴的だということを言われて。

-ツアーを経て客観的な視点を得られたからこそ、改めて自分たちの長所を理解できたと。

奏:そうですね。やっぱり東京だけでやってるよりも、いろいろなところに行った方がいろいろなものを観たり学んだりできるなっていうのはすごく思いました。

-ツアーだと、行く先々違う環境のなかで、いかに自分たちのパフォーマンスをしていくかっていう苦労がありますよね。

しゃおん:そうですね。迷走してはひとつ気づき、みたいな。地道に固めていく感じでした。知らないところに行くのはやっぱり怖いし、結構泥臭いやり方ではあると思うんですけど、この"おしゃかわロック"なサウンドでどのくらい泥臭く上がっていけるか、っていうのが自分の中にありますね。

-今回のシングルを引っ提げてまたツアーを回りますが、その後の予定は決まっていますか?

奏:はい。前回のアルバムは"楽しむ"こと1点にテーマを集約したんですけど、今作はいろいろと模索しながらチャレンジできたので、来年の3作目では楽しさと大人っぽさの融合ができたらいいなと思ってます。

しゃおん:2017年は飛躍の年にします!