Japanese
STEREO DIVE FOUNDATION
2021年11月号掲載
関わる人間の満足感が上がれば上がるほど、前に進めて上にも上がれると思う
-あと、先ほどスタッフさんのお話に海外の方からの評判についてのことがありましたけど、そこも気になっていました。R・O・Nさんはそういう声をどう受け止めていますか?
R・O・N:海外からの声を、僕自身はそんなに見ていないんですよ。たまにスタッフから"この英語の意味はなんですか?"って聞かれて、こういう意味だよって教えてあげるぐらいなので。だから変な話、"海外からの声がすごく多い"と言っているけど、ホントに......? っていう状況ではあるんですよね(笑)。
-でも、YouTubeのコメント欄とか、いろんな国の方々が書き込まれていますよね。
R・O・N:あぁ! はい。そこは見てます。でも、あれがすごいのかどうかわからないんですよ。数が多い/多くないって、たぶん誰かと比べているからだと思うんです。
-あぁ。なるほど。たしかに。
R・O・N:だから、スタッフが見ている、もしくは担当している、もしくは自社のアーティストのYouTubeのコメント欄と比べて、英語の割合が多いとか。あとは、音楽配信サービスのアナリシスを見たときに、海外の割合が他のアーティストよりも多かった......ということなのかなって。
スタッフ:そうですね。ただ、(R・O・Nは)謙虚すぎるほど謙虚だとは思いますけど(笑)。
-そうですよね(笑)。
R・O・N:でも、例えば聴かれた総数の3万分の1万2千が海外の人だったことと、100万分の2万が海外の人だったこととでは、100万人に聴いてもらっているほうがいいと思うんですよ。海外からの割合が多くても、総数が多くないと意味がないから。5人聴いている内の3人が聴いていたら、それはもう半分ってことになっちゃうじゃないですか。
-数字のマジックといいますか。
R・O・N:そうそう。もちろん、海外の人が好きでいてくれていることはものすごくありがたいですし、海外の人に聴かれているから、海外に向けて頑張るというのはすごくいいことだとは思うけど、分母はしっかり見ないといけないとは思うんですよね。しっかりと現在地を見つめて、どういう作戦で行くのかを考えないといけないなって。
-たしかに現在地を把握するのは、すごく大切なことですね。着実に進んでいくというか。
R・O・N:たぶん僕はアーティスト目線というよりは、職人目線なんですよね。例えば、こんなタイアップがあるから楽曲を作ってくださいとか、こんな感じでSDFを進めていきたいけどどうしようかってときとかに、自分の意見を押し通すのではなく、みんなと一緒に意見を出し合っていくから、(SDFチームは)同僚みたいな感じというか。
-自分が先陣を切って引っ張っていく感じではなく。
R・O・N:例えば、ひとつ前のタイアップ(TVアニメ"憂国のモリアーティ"2クール目エンディング主題歌「OMEGA」)とか、『STEREO DIVE』のリード曲(「PULSE」)もそうだったんですけど、最初の段階のデモで我をわりと強く出した曲を作ってみたら、先方的にも内部的にも、ちょっとイメージと違うねという意見を貰っていて作り直しをしています。曲としてはいいし、他の作品やタイミングであればバッチリ合うんだけど......みたいな。だから、そのあたりをしっかり考えてやったほうが全体的にうまくいくし、関わる人間の満足感が上がれば上がるほど、総合的にそのプロジェクトって、前に進めて上に上がれると思うんですよね。それこそタイアップのときに、"この曲が絶対にいいからこれをやりたい!"って、アーティスト側が意見を押し通してしまったら、健全ではないというか。向こうとしても、"雰囲気と全然違うけど、ああ言ってるしな......"とか、その曲と絡めていろんなことをしていこうとしているチームのモチベーションも、上がりきらないだろうし。
-クライアントからの要望にしろ、今後SDFをどうしていくかにしろ、とにかくチーム一丸となって考えながら動いているんですね。
R・O・N:自分としても、曲を書いたあとにチームの人から"あの曲聴いたけど、めっちゃいいね!"って言われるのがすごく嬉しかったりするんですよね。その次にいるのがクライアントで、"クライアントがあの曲すごくいいって言ってました!"って言ってもらえるのが嬉しくて。それが結局どうなるかというと、チームが気に入っている、クライアントが気に入っている状態だと、その曲を推してくれるんですよね。結果、愛されて推された曲は、お客さんに届いたときにも愛してもらえるし、推してもらえると思うので。やっぱりね、自社の製品を"すごくいいんですよ!"って言っているものを買いたいじゃないですか。そういうところを目指しているんだと思います。
-そのまま今回リリースされるシングル「TRISTAR」についてお聞きしていきたいんですが、この曲はTVアニメ"マブラヴ オルタネイティヴ"のエンディング主題歌になっていて。シンプルにめちゃくちゃ気持ちいい曲になっているなと思いました。
R・O・N:ありがとうございます。
-爽快感がある上モノの音にSDFらしさを感じつつ、リズム・セクションに関しては、世界的に昨今のトレンドといいますか、'80sっぽさのあるダンス・ポップみたいなニュアンスがあって。そういった部分も踏まえているのは、アニメっていう日本が世界に輸出しているものだからこそ、いつも以上に世界照準のものを作ろうと思ったのかなと妄想もしていたのですが。先ほどお話にあったクライアントの要望に応えるっていう点で、先方からこういう曲が欲しいとオーダーはあったんですか?
R・O・N:これは、さっきの話と真逆のことを言うんですけど、(オーダーは)正直なかったんですよ。あったとすれば、多くの方に聴いていただける曲にしたいっていうことで。それはどういう曲なんだろうと。で、最近思っていたことと重なったのが、SDFってどのタイミングで聴いたかによってアーティストのイメージが違うと思うんですけど、これからのSDFは「Genesis」みたいな激しい音楽ではなく、ポップスをやっていくのがいいんじゃないかということだったんです。10年後に聴いても素敵だなと思える曲を、しっかり作っていくのがいいのではないかというところから、ダンス・ポップというか、「STORYSEEKER」の流れで作っていくのがいいのではないだろうかと思っていて。あと、"マブラヴ(マブラヴ オルタネイティヴ)"という作品が、世界中にファンがいる作品で全世界展開していくということだったので、そこに訴求するように英詞のほうがいいんじゃないかとか。
-それでこういった楽曲になったんですね。
R・O・N:ただ、"日本のアニメの音楽"というところは、しっかり表現したかったんです。結局、洋楽っぽいダンス・ポップをそっくりそのまま作るのであれば、別に他の人でいいじゃんということになってしまうので。日本人がK-POPみたいな曲をやりたいと思って、それをそのままやってしまうのは、ちょっともったいない気もしていますし。それで、例えばイントロは歌始まりで、いきなり転調させるとか。洋楽ってほぼ転調しないので。あと、サビはすごく日本的な感じにする。J-POPってサビ命な感じなので、そこもしっかり考えて。それでいて、多くの人に聴いてもらえるであろうポップスの範疇で作ったという感じですね。やっぱりポップスって人の心に残りやすいと思うんですよ。ちょっと聴きなれないドラムンベースが名曲になることって、そんなになかったりすると考えているので。
-かっこいいですけどね。ドラムンベース自体は。
R・O・N:はい。だから、こういう曲を増やしていくのもいいんじゃないかなと思ってますね。あとは、現代的な音に縛られすぎないこと。今はこのシーンでこういうサウンドが流行っていることはもちろん知ってはいるんだけど、それを思いっきり取り入れたら、1年後にはもう聴けない曲になってしまうので。だから、こんなアレンジにしたいからこういう曲を作るって方程式ではなく、メロディと歌詞をしっかり考えて、これに合うアレンジはどんなものだろうと考える作り方のほうが絶対にいいと思っています。
-「TRISTAR」を作るにあたって、まず出てきたのはメロディですか?
R・O・N:基本的にはどの曲もそうですね。歌詞から作ることはほぼないです。提供曲は先にある程度のトラックを作ってしまうことはあるけど、だいたいの曲はギター1本なり、ピアノ1本とドラムで、メロディを作ってからアレンジを作ることが多いです。
-そういったサウンドにしつつ、歌詞は作品に寄せていて。
R・O・N:そうですね。歌詞の内容は作品に寄り添ったものにしました。ただ、楽曲自体はロボット・アニメのエンディング曲というイメージで作っていないんですよね。だから今SNSを見ると、"この曲「マブラヴ」のエンディングに全然合ってないじゃん"とか"ひどい、ひどすぎる......"とか書かれている状況で。ごめんね......っていう(苦笑)。
スタッフ:この作品は昔からある人気ゲームを原作にしているので、今SNSでつぶやいている方は、当時からのファンの方、もともとの作品イメージを持っていらっしゃる方が多いのかなと思っていて。だから、こういう意見が出るだろうなとある程度予想していましたし、弊社に所属しているアーティストが過去に主題歌を担当していたのもあって、そちらに引っ張られる方が多いだろうと理解していたんですよ。
-なるほど。
スタッフ:ただ、そのなかでなぜこのタイミングでSDFにお話をいただけたのかということを考えると、"マブラヴ"というアニメ自体が、過去に引っ張られることなく、次の世代に向けて発信していくという目標を持っていたからじゃないのかなとも思っていて。正直、過去のイメージに寄せることもできるんですが、そうすることが作品としても、アーティストとしてもプラスにならないんじゃないのかなというのが、アーティスト・チームの見解としてありました。あとは、今回の放送枠がフジテレビの"+Ultra"で、海外に発信する枠だということを忘れてはいけないのが大前提としてあったので、今回はあえて、リード曲もカップリングも英詞でやるというのが、狙いとしてありました。なので、R・O・Nが話していたSNSのつぶやきは、もともと"マブラヴ"を好きな方も見ていると思うので、そういう意見が出て当たり前だよねって感じではいます。ただ、チームとして"マブラヴ"主題歌に込めた思いもありますし、これから作品を観て楽曲を好きになってくださる方も多くいると自信を持っているので心は強く持ってますね。
-そこまでしっかりと考えたうえでの楽曲なんですね。歌詞を全編英詞にしたことについて、アニメ・サイドから難色を示されたりはしなかったんですか?
スタッフ:これはR・O・Nは知らないと思うんですけど、まったくなかったです。作品側からはとにかく海外へというお話で、こちらとしても海外へアプローチをしていきたいから英詞にしますというのは、事前にお伝えしていたので、受け入れていただけました。ダビングにも立ち合わせていただいたんですが、監督含めてすごく気に入ってくださっている印象がありました。映像チェックをしているときに、みなさんが身体を揺らしながら作業されていて(笑)。
-(笑)素敵な光景ですね。
スタッフ:はい。純粋に嬉しいなと思いました。
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