Japanese
the HIATUS
2012年09月号掲載
Writer 山口 智男
言葉による説明を大胆に省いた構成がとても印象に残る作品だ。もちろん、この映像がパッケージ化される時には、内容に関する何らかの情報が加えられるにちがいないと思うのだが、変な話、何らかの情報なしに単純に映像だけを見ても十二分に楽しめる作品になっていると思う。因みにツアーなり、レコーディングなり、ミュージシャンによる何らかの活動を追った作品にはたいていインタビューがつきものなのだが、ミュージシャンとして音楽に取り組む姿だけにフォーカスしたところに作り手のストイックな想いが感じられる。その意味では、説明を省いたのではなく、最初から言葉で説明する必要などなかったということかもしれない。
the HIATUSのユニバーサルミュージックNAYUTAWAVE RECORDS移籍第1弾リリースとなる『The Afterglow - A World Of Pandemonium -』はバンドにとって初めてのホール・ツアーに向け、リハーサルを行うバンドの姿をとらえた(レコード会社の資料曰く)“新しいカタチ”のドキュメンタリーだ。the HIATUSのレコーディングに参加経験があるチェロ奏者/作曲家/編曲家の徳澤青弦とともに『A World Of Pandemonium』の収録曲にストリングスやホーンなどを加え、新たなアレンジを施す作業や、新しい形に生まれ変わった楽曲をオーケストラとともに演奏するリハーサル(それらは本来なら世に出ないものだ)を、単なる記録としてではなく1つの作品として見せるところに“新たなカタチ”と謳う理由がある。
『A World Of Pandemonium』のリリース後、延べ5ヶ月かけて全国を回ったツアーだけでは、その世界観は完結せず、その延長上にこういう作品が生まれてしまうところに『A World Of Pandemonium 』という作品が秘めていた可能性や、『A World Of Pandemonium 』を通してメンバーたちが膨らませたイマジネーションが、いかに大きいものだったかが窺える。
the HIATUSが昨年11月にリリースした3作目のアルバムである『A World Of Pandemonium 』を聴いた時は、バンドの進化を物語る曲の数々に驚かされたものだ。ほぼ全曲でエレクトリック・ギターよりも前で鳴っているアコースティック・ギターの音色が新境地を印象づけながら、アコースティック路線と言ってしまえるほど単純な作品ではなく、ジャズ、クラブ・ミュージック、ラテン、アイリッシュ・フォーク、ポスト・ロック、オーケストラ・サウンドといった多彩なサウンドおよび表現方法がthe HIATUSの世界観を劇的に広げていた。
しかし、前述したとおり、それで完結したわけではなかった。メンバーたちがどのタイミングで、『A World Of Pandemonium 』の収録曲は、まだまだ発展させることができると気づいたいのか気になるところではあるけれど、それを初めてのホール・ツアーでやってしまおうと考えたところがシーンの第一線で活躍してきた歴戦のミュージシャンが顔を揃えたthe HIATUSならではか。
『A World Of Pandemonium』を聴いたとき、“大混乱の世界”を歌いながら、穏やかな作風のアルバムになったことがとても印象的だったが、ここでもカメラが捉えているのは、それぞれに緊張感を持ちながらも淡々と、場合によっては和気藹々と作業に打ち込むメンバーたちの姿である。その穏やかな様子からはバンド内のポジティヴなケミストリーやヴァイブレーションが窺える。
もちろん、1番の見どころは息遣いまで聞こえるんじゃないかと思えるほど、メンバーたちに迫るカメラが捉えた『A World Of Pandemonium』の10曲に1stアルバムの『Trash We’d Love』からの「The Flare」を加えた計11曲の演奏シーンにはちがいない。しかし、リハーサルや作業の合間に見せるメンバーたちの無防備なまでに(?)リラックスした姿を捉えたオフショットとも言える映像は、ストイックなミュージシャン集団であるthe HIATUSの別の顔が見られるという意味で、ファンにはうれしい見どころの1つと言えるかもしれない。
11月12日の札幌公演を皮切りにスタートする初のホール・ツアーの予習として見るのももちろんありだけれど、できることならば――ここまで書いてきてこんなことを言うのはどうかと思うけれど、何の先入観もなしに、まずは新しい音楽を作ることに打ち込むメンバーたちのひたむきさを堪能して欲しい。
- 1
LIVE INFO
- 2024.04.24
-
ReN
FINLANDS
UNISON SQUARE GARDEN
AJICO
BUMP OF CHICKEN
- 2024.04.25
-
フレンズ
a flood of circle
FINLANDS
SHIFT_CONTROL
UNISON SQUARE GARDEN
Bubble Baby
挫・人間
BUMP OF CHICKEN
神はサイコロを振らない
the shes gone
KANA-BOON ※開催中止
- 2024.04.26
-
四星球
ReN
The Ravens
フレンズ
a flood of circle
BREIMEN
ズーカラデル
愛はズボーン
Base Ball Bear
原因は自分にある。
Mr.ふぉるて
ザ・クロマニヨンズ
Maki
いきものがかり
Alstroemeria
Aqilla
超能力戦士ドリアン
yama
THE BOYS&GIRLS
LONGMAN
MOROHA
Rhythmic Toy World
Homecomings
ORCALAND
POPPiNG EMO
ヤングスキニー
SANDAL TELEPHONE
- 2024.04.27
-
ぜんぶ君のせいだ。/ 星歴13夜 / TOKYOてふてふ
ReN
TK from 凛として時雨
TRIANGLE 2024
People In The Box
ポップしなないで
"ARABAKI ROCK FEST.24"
BIGMAMA
SEKAI NO OWARI
ズーカラデル
KEYTALK / キュウソネコカミ / ポルカドットスティングレイ ほか
セックスマシーン!!
SAKANAMON
原因は自分にある。
BACK LIFT
リュックと添い寝ごはん
Base Ball Bear
SCANDAL
岡崎体育
the engy
豆柴の大群都内某所 a.k.a. MONSTERIDOL
Johnnivan
スカイピース
バンドじゃないもん!MAXX NAKAYOSHI
Novelbright
Amber's
THE YELLOW MONKEY
Ado
SPENSR
- 2024.04.28
-
ASP
眉村ちあき
ASH DA HERO
ポップしなないで
TRIANGLE 2024
SAKANAMON
ザ・クロマニヨンズ
People In The Box
"ARABAKI ROCK FEST.24"
SEKAI NO OWARI
ぜんぶ君のせいだ。/ 星歴13夜 / TOKYOてふてふ
The Ravens
Omoinotake
THE BOYS&GIRLS
MAIZURU PLAYBACK FES.2024
いきものがかり
MYTH & ROID
愛はズボーン
SCANDAL
超能力戦士ドリアン
忘れらんねえよ
"JAPAN JAM 2024"
ハシリコミーズ
礼賛
にしな
Ado
Laughing Hick
- 2024.04.29
-
ReN
fox capture plan
岡崎体育
TRIANGLE 2024
小山田壮平
ザ・クロマニヨンズ
シノダ(ヒトリエ)
リュックと添い寝ごはん
私立恵比寿中学
ゆいにしお
Creepy Nuts
眉村ちあき
ASIAN KUNG-FU GENERATION / THE ORAL CIGARETTES / Vaundy ほか
moon drop
MAIZURU PLAYBACK FES.2024
Age Factory
the shes gone / Ivy to Fraudulent Game / ドミコ / パスピエ ほか
ぜんぶ君のせいだ。/ TOKYOてふてふ / Not Secured,Loose Ends ほか
The Ravens
愛はズボーン
"JAPAN JAM 2024"
Novelbright
超能力戦士ドリアン
ヤユヨ
Poppin'Party × MyGO!!!!!
- 2024.04.30
-
I Don't Like Mondays.
シノダ(ヒトリエ)
藤巻亮太
君島大空
山内総一郎(フジファブリック)×斎藤宏介(UNISON SQUARE GARDEN/XIIX)
フラワーカンパニーズ
- 2024.05.01
-
I Don't Like Mondays.
神はサイコロを振らない
ハンブレッダーズ
忘れらんねえよ
Rhythmic Toy World
アカシック
GRAPEVINE × Hedigan's
- 2024.05.02
-
サカナクション
君島大空
Novelbright
神はサイコロを振らない
ゆいにしお
Maki
- 2024.05.03
-
I Don't Like Mondays.
サカナクション
古墳シスターズ
フレデリック / 04LimitedSazabys / キュウソネコカミ / BLUEENCOUNT ほか
ぜんぶ君のせいだ。/ TOKYOてふてふ / 弐ノ名 ほか
忘れらんねえよ
"JAPAN JAM 2024"
清 竜人
ザ・クロマニヨンズ
VIVA LA ROCK
RAY
いきものがかり
- 2024.05.04
-
Machico
KiSS KiSS
ExWHYZ
"OTODAMA'24~音泉魂~"
ビッケブランカ
KEYTALK / THE BACK HORN / THE BAWDIES / FLOW ほか
SCANDAL
岸田教団&THE明星ロケッツ
フィロソフィーのダンス
ドレスコーズ / 特撮 / 小林私 / 月蝕會議 ほか
halca
"JAPAN JAM 2024"
ずっと真夜中でいいのに。
VIVA LA ROCK
- 2024.05.05
-
go!go!vanillas
I Don't Like Mondays.
古墳シスターズ
ExWHYZ
愛はズボーン
Machico
"OTODAMA'24~音泉魂~"
ザ・クロマニヨンズ
ユプシロン
ASP
ぜんぶ君のせいだ。/ TOKYOてふてふ / 星歴13夜 ほか
JYOCHO
SEKAI NO OWARI
"JAPAN JAM 2024"
BiS
ずっと真夜中でいいのに。
VIVA LA ROCK
- 2024.05.06
-
I Don't Like Mondays.
愛はズボーン
SPARK!!SOUND!!SHOW!!
小山田壮平
ヒトリエ
挫・人間
ぜんぶ君のせいだ。
SHAKALABBITS
夜の本気ダンス
SEKAI NO OWARI
ヤングスキニー
SCANDAL
かりんちょ落書き
VIVA LA ROCK
- 2024.05.08
-
礼賛
I Don't Like Mondays.
WANIMA
MOROHA
KALMA
Ryu Matsuyama
神はサイコロを振らない
cadode
RELEASE INFO
- 2024.04.24
- 2024.04.25
- 2024.04.26
- 2024.04.27
- 2024.05.01
- 2024.05.02
- 2024.05.03
- 2024.05.04
- 2024.05.05
- 2024.05.06
- 2024.05.07
- 2024.05.08
- 2024.05.09
- 2024.05.10
- 2024.05.15
- 2024.05.17
FREE MAGAZINE
-
Cover Artists
BREIMEN
Skream! 2024年04月号