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Homecomings、福田穂那美(Ba/Cho)が12/18 EX THEATER ROPPONGI公演をもって卒業。関西ラスト・ライヴとして12/4京都MUSEワンマン決定

2025.09.26 21:20

Homecomings、福田穂那美(Ba/Cho)が12/18 EX THEATER ROPPONGI公演をもって卒業。関西ラスト・ライヴとして12/4京都MUSEワンマン決定

Homecomingsが、公式サイトおよびSNSにて福田穂那美(Ba/Cho)の卒業を発表した。
 
昨年2月の石田成美(Dr/Cho)卒業後も畳野彩加(Gt/Vo)、福田穂那美(Ba/Cho)、福富優樹(Gt)の3人で活動してきたHomecomingsだが、福田穂那美が年内2025年12月18日にEX THEATER ROPPONGIにて開催される"the aquarium of illumination and night glare"をもってHomecomingsを卒業する。
 
また関西ラスト・ライヴとして12月4日にKYOTO MUSEにてワンマン・ライヴ"Homecomings New Neighbors FOUR Won't You Be My Neighbor? December 4, 2025 at Kyoto MUSE"の開催が決定。チケットの先行予約受付が開始となっている。
 
なお今後もHomecomingsは活動を続けていくとのこと。
 
各メンバーからのコメントは以下の通り。

 
このたび私、福田穂那美はHomecomingsを卒業し、自分の人生の第二章を始めることにしました。

私の人生の中で一番長く続けてきたことがHomecomingsでした。バンドを通してたくさんの人と出会い、たくさんのことを経験して、つらいことや悲しいこともありましたが、それをはるかに上回る楽しいことやうれしいこと、心が震える瞬間がたくさんありました。時間や距離など関係なく、支えてくれているみんなと過ごせて幸せだったなと思うし、感謝の気持ちでいっぱいです。私にとって、とても大事な宝物のような日々でした。

活動が長くなればなるほど、こんなにたくさんの人に支えられて私たちは存在できているんだな、と日々実感していました。卒業には悲しい気持ちが伴いますが、それは同時に新しく始まることでもあります。新しいHomecomingsがどうなっていくのか、私自身とても楽しみで、Homecomingsのライブを見られる未来があることを純粋にうれしく思います。

今までとは違った場所からにはなりますが、彩加と福富さんを支えていきたいと思いますし、二人はこれからもすてきな音楽を作っていってくれると信じています。これからも変わらず、Homecomingsを支えていただければうれしいです。

最後のライブまでいつもどおり一つ一つ大事に演奏しますので、どうぞよろしくお願いいたします。

―― 福田穂那美(Ba/Cho)

 
私たちの音楽に出会ってくれた皆様、いつも本当に感謝しています。そして、心強いサポートメンバーやスタッフの皆さんのお陰で、3人になってからも色んな景色を見ることができました。

発表の通り、ほながHomecomingsを卒業することになりました。

バンドでもプライベートでも私が弱ってる時にいつも側にいてくれていた存在だったので、ほなの卒業は本当に寂しいです。この関係性でバンドを続けてこれたのもほなのお陰です。伝えたいことはたくさんありますが、大切な友達のやりたいことは全力で応援したい!!ってのが私の気持ちです。なのでこの発表で驚いた方もたくさんいらっしゃると思いますが、私たちとしてはポジティブな方向を向いて少しずつ進んでいますので、どうか安心していてほしいなと思っています。3人での活動は年内までとなってしまいましたが、最後まで見届けてくれたら嬉しいです。

ほな、本当にありがとう!
それぞれ続いていくこの先で何か困ったことがあったらハグするし、しようね!
これからもよろしくね。

―― 畳野彩加(Gt/Vo)

 
 大好きな季節が終わって夜でも暖かくなってきた頃、ほなから、今日なんか美味しいもの食べに行こうや、と連絡があった。同じ街に住んでいる僕たちにとって一緒にご飯を食べに行くことなんて日常茶飯事で、それが3人であっても2人きりであってもなにも特別なことなんてないのだけど、そのときはなぜか薄い氷の膜のようなものが胸の周りに張るような変な予感がした。集合はふた駅先の街にあるお気に入りのとんかつ屋さんの前だったけど、向かってみるとお店はシャッターが閉まっていて臨時休業の張り紙が貼ってあった。いつもなら、じゃあなんか適当なもの食べて帰るか、となるのにその日のほなはどうしてもとんかつが食べたかったらしく、地図アプリで見つけたもうひとつ先の駅にあるとんかつ屋さんまで歩いていくことになった。ほながそこまでしてなにかを食べたい、ということはあまりないけれど、唯一の例外がとんかつだった。なんでもない話をしながら歩いて、なんでもない話をしながらとんかつを食べた。はじめて入ったそのお店のとんかつはとても美味しかった。食べている途中でほなが、今日はお酒でも飲んだろうかな、と言いだしてふたりでハイボールを何杯か飲みながらおつまみにおでんを食べた。じゃがいものおでんはあいにく1人分しかなくて、縦長のひとつのじゃがいもをふたつに割って食べた。僕とほなは無類のじゃがいも好きなのだ。結局閉店時間までそのお店でなんでもない話をした。お皿のなかではじゃがいものかけらが、溶けて小さくなっていた。僕たち以外にお客さんが誰もいなかったのが不思議なくらい、とても素敵なお店だった。ほろ酔いで駅まで歩く道すがら、ほなが唐突に信じられないくらい面白くて絶対誰にも言えないようなすさまじいエピソードを話しだした。"さいきんあったこと"という題名しかここには書けないような内容のその話が本当に最高すぎて、僕は駅前の歩道で膝から崩れ落ちて爆笑した。膝をついてお腹を抱える僕を仁王立ちで見下ろしたほなは、そんなに喜ぶんだったらもっと詳しい話を聞かせてやろうと言い、僕たちは駅を通り越した先にある夜中までやっているファミレスに行くことにした。3人のお気に入りでもあるそのファミレスで、僕は温かいチョコレートソースがかかったサンデーを食べて、ほなはフルーツのパフェを食べた。"さいきんあったこと"というエピソードは細部を知れば知るほど面白くて、最終的にはなんだか人間という生き物の情けなさまで感じる、とてもいい話だった。僕は何個も何個も質問して、そのたび笑い声がフロア中に響き渡らないように声をころして笑った。ちょっとした風景の一コマですら面白かった。大きな窓の外では車の明かりがどんどんまばらになっていき、ソーサーには何杯も何杯も飲んだココアの痕が乾いて残っていた。良い夜だった。これからも何回も思い出すような夜だった。
 そのファミレスも閉店時間になり、僕たちは外に出て駅まで歩き出した。コンビニ前の横断歩道で信号が変わるのを待つのに立ち止まった瞬間、やりたいことがやっと見つかったからバンドを辞めようと思う、とほなが話しだした。ほなはそう言いながらどこか照れくさそうだった。歩いて、とんかつを食べて、ハイボールを飲んでおでんを食べて、バカでかいサンデーが溶け出して、何回も何回もココアを注ぎに席を立つその間ずっと、ほなはこの大切な話を手にとってはまた戻して、を繰り返していたのだろうかと思うと僕も少し照れてしまった。それにしても僕を引き止めるには十分すぎる素晴らしいエピソードだった。いいやん、いいやんと僕はほなの肩を何度も叩いた。叩きながら頭の中はいろんなことを考えてぐるぐると高速回転していたけれど、結局頭で考えて出てくるようなことばはいらなくて、今その瞬間僕が思ったことだけがすべてだった。いいやん、めっちゃいい、最高だよ。
 せっかくやし歩いて帰ろう、と僕は言い、ふたりでコンビニに入ってお酒を買った。4駅分の道を歩いて帰りながら、なんだか僕もほなもいいかんじで酔っ払っていて、なんでもないような話と大事な話をごちゃまぜにしながら話した。こんなことをずっと続けてきた僕たちだった。ほなは最初に僕を可愛がってくれた先輩で(本人にはその気はなかったらしい)、Homecomingsのバンドメンバーで、親友だ。僕が隣でずっと見ていたほなは、ずっと"なにか"を探していて、ようやくその"なにか"を見つけたんだと思った。そしたら次はそれを追いかけてほしい、と思った。うれしいぞ友よ、さみしすぎるけど。帰り道も終盤になってきたところで、正直なんか大事な話されるかなって思ってた?と笑うほなのいじわるそうな顔がとても好きで、でもこの顔って僕らにしか見せないよなと思ってさらに好きになった。なんかうっすら予感はした、と僕が言ったかどうかは覚えていない。ほなは僕たちに音楽を続けてほしいと言ってくれて、僕は彩加さんがやるなら死ぬまで絶対やる、と言った。嘘でもなんでもなく、今でもそう思っているけど、あの夜の僕にはこれからどうなるかなんてよくわからなかった。長かった4人の季節が終わって、3人の季節がはじまって、それもまた終わって新しい季節がはじまる。不安じゃないわけじゃないけど、多分大丈夫だと思う。  
 たいせつなともだちのままでいながら、それぞれのタイミングでそれぞれの線は分かれていく。それは、あの頃小さな部室で何気なくはじまった僕たち4人にとって、とてもしあわせなことだと思う。これからもこれまでも、みんな多分絶対、大丈夫なはず。
 
―― 福富優樹(Gt)

 


 
▼ライヴ情報
"Homecomings New Neighbors FOUR Won't You Be My Neighbor? December 4, 2025 at Kyoto MUSE"
12月4日(木)KYOTO MUSE
OPEN 18:30 / START 19:30
[チケット]
一般 ¥5,500 / 学割 ¥4,000(税込/D代別)
※学割チケット:学生証持参必須
■Homecomingsオフィシャル先行予約受付:~10月5日(日)23:59
https://w.pia.jp/t/homecomings/

 
1218 flyer.jpg
"the aquarium of illumination and night glare"
12月18日(木)EX THEATER ROPPONGI
OPEN 18:00 / START 19:00
[チケット]
全席指定 一般 ¥6,000(ドリンク代別)
全席指定 学割 ¥4,500(ドリンク代別) ※入場時学生証必須
■オフィシャル先行予約受付:https://w.pia.jp/t/homecomings25/

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