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LIVE REPORT

Japanese

"DOGs Party"

Skream! マガジン 2024年05月号掲載

2024.04.02 @渋谷CLUB QUATTRO

Writer :フジジュン Photographer:折田 琢矢、とっくん

神使轟く、激情の如く。を筆頭に、研究生グループの傾奇隊を含む全9組のアイドル・グループが所属するKABUKIMONO'DOGsが、全組出演の一大イベント"DOGs Party"を開催。平日の早い時間の開演ながら、各グループのファンやハイクオリティなグループを排出し続ける事務所の箱推しファンがフロアを埋めるなか、傾奇隊の初々しいステージでパーティーが幕を開ける。

本格スタートしたパーティーにトッパーで登場したのは、アニマル調のキュートな衣装とは裏腹に、"和製パワーポップ"をコンセプトとした高い歌唱力とダンスで魅せる、戦国アニマル極楽浄土。「差した光は」で勇ましくライヴをスタートさせると、ファンの野太いコールに支えられながら、短いステージをエネルギッシュに駆け抜ける。このイベントの直後には、上海での公演も行った彼女ら。代表曲「契-ちぎり-」の切なくも力強い堂々とした表現に、アイドル日本代表としての自信と誇りが見えた。

"最高のパーティーをしていきましょう!"とカラフルな衣装で登場し、会場を明るい雰囲気で包んだのは、バブルバビデガム!!。"ハイパーポジティブポップ"をコンセプトにした、楽しさ全開の楽曲たちと元気いっぱいにステージを駆け回るダンスで観客を笑顔にすると、「BUB'S BOOT CAMP」のエクササイズ調の振付を会場中で合わせて汗をかき、ラストの「I Scream Go Go!」でメンバーも観客も肩を組んで足を挙げて大合唱! イベント・タイトルに相応しい、パーティー感に溢れたライヴを繰り広げる。

ピンクのリボンをあしらったかわいい衣装で登場したのは、イベント前日にデビューしたばかりの期待の新人、キュン!?恋堕ちキューピッド。「胸キュン100㌫」で始まったステージは、王道アイドル・スタイルとポップでキャッチーな楽曲で、初めて観る人のハートを射抜き、フロアの熱量も急上昇。ラスト「FirstLove」を観客と一体になって作り上げると、10月に1stワンマンを開催することを発表。ここからの活動への期待が高まる、可能性に満ちたステージだった。

「Shiningray」のアグレッシヴなステージで始まり、高速ビートとキレキレのダンスでフロアをブチ上げたのは、"Party Dance ElectRock"を掲げるGANGDEMIC。攻撃的且つ、色気とかわいさも合わせ持つ歌とパフォーマンスで、観る者を釘づけにする彼女たちのステージ。踊れ騒げと煽る、ラスト「PARTY GANG CRAZY」に観客が気持ちを全解放して、フロアが沸き上がる風景は実に痛快。5月20日に開催される3rdアニバーサリー・ワンマン・ライヴに向けて、勢いを増すばかりのGANGDEMICに期待大。

「改心テンプテーション」でライヴが始まるや、ステージいっぱいに並ぶメンバーがド迫力のステージを見せてくれた、ヲドルマヨナカ。個性溢れるメンバーが"Funny Dance Rock"で華麗なステップを踏みながら、大人数ならではの厚みあるユニゾンや美しいダンス・フォーメーションで魅了した。ラストは2月にリリースした新曲「ミライカクレンボ」でヲドルマヨナカの最新型を見せてフィニッシュ。本当に楽しそうに歌いヲドル、メンバーの笑顔が実に印象的だった。

「HAPPY TRIGGER」で元気に明るくライヴが始まったのは、たくさんのいたずらが仕掛けられた"Trick or Pop"チューンで人気のPanic Monster !n Wonderland。「Zig it Zig it」、「Mash! Mellow!!」と続くパニモン(Panic Monster !n Wonderland)の曲は、とにかくポップでキャッチー。初めて観る人も振付を合わせて、一緒に口ずさみたくなるノリのいい楽曲たちに、フロアが熱を帯びていく。ラストの「おーばーどらいぶ!!」は、気合い十分のステージと振付、そしてパワフルなコールを合わせるファンがひとつになって、強烈な盛り上がりを見せた。

疾走感ある曲調に乗せたエモーショナルな歌とダンスで、1曲目「スターストーリー」から観客の心をガッチリ掴んだのは、"点染テンセイ少女。"。ライトノベルの世界観をコンセプトに、淡く蒼く熱い青春物語を紡いでいくようなテンテン(点染テンセイ少女。)のステージ。「夢雫」に励まされて、「キミがスピカ」にキュンキュンしていると、観客が手拍子と歌声を合わせた、「終電終恋ラプソディ」でちょっぴりセンチな気持ちにさせてフィニッシュ。短い時間ながらグループの世界観をしっかり作り上げた、見応えのあるステージだった。

KABUKIMONO'DOGs所属グループ代表としてトリを務めたのは、"神使轟く、激情の如く。"。"行こうぜ、渋谷!"と吠え、「黎明ジャンヌダルク」でヘヴィに始まったステージは、"もっとド派手に暴れてみろ!"の挑発に激しいヘドバンの波が起きた「EGO PARADISE」、「神奏曲:テンペスト」と続き、場内に熱狂が渦巻く。"誰ひとり欠けてもできなかった大切な曲"と最新曲「SYZYGY」、「ノクチルカ」を魂込めて披露すると、ラスト「神奏曲:ライトニング」の渾身のパフォーマンスでこの日一番の盛り上がりを生み、"DOGs Party"を締めくくった。

強烈な個性を放つ各グループの魅力とスタッフも含めた強い団結力、そしてKABUKIMONO'DOGsへの愛の力を感じたこの日。各所で活躍するそれぞれがたくましさを増して、再び集結する日が楽しみだ。

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