Japanese
カノエラナ
Skream! マガジン 2020年01月号掲載
2019.12.04 @渋谷 WWW X
Writer 吉羽 さおり Photo by 三上 信
2ndアルバム『盾と矛』のリリース日である12月4日、アルバム・ツアー"天歌統一 冬の陣"をスタートさせたカノエラナ。今回のツアーは、初日の渋谷WWW X公演がバンド・セット、その他公演が弾き語り、そして、追加公演の12月27日は、ゲスト・ミュージシャンに同じく佐賀県出身の栗山友里氏(YURI)(たんこぶちん/Gt)を迎えた、スペシャル編成で行われる。バンド・セットによるライヴは、3月にリリースした1stシングル『ダンストゥダンス』時の"カノエラナ 猪突猛進~ひとりじゃないよバンドツアー~"以来で、約9ヶ月ぶり。片山タカズミ(Dr)、木谷将タ(Ba)、弓木英梨乃(Gt)、ながしまみのり(Key)という手練れのメンバーを率いて、相反する感情が背中合わせとなった、リスナーの心情に沿って合わせ鏡のように変化する奥深いアルバム『盾と矛』の世界を、ステージで立体化していった。
『盾と矛』は、めくるめくカノエワールドが幅広いサウンドやアレンジで色づけされたアルバムだ。作/主演/演出 カノエラナによるリアルからシュール、ファンタジーなど、ジャンルを問わない物語が展開し、そのたびごとにヴォーカル、声のトーンや色味も変わる魅惑的な彼女の脳内舞台を楽しむアルバム世界が、目の前で生々しく幕を開けたような感覚である。キャバレー的な妖艶なサウンドによる「1113344449990」は、心地よくシャッフルするビートとグラマラスな鍵盤を纏って、そのヴォーカルはさらにアンニュイに響いた。MCでは"今日はひとりじゃないので、強気モードで"なんてことも語っていたのだが、強力なバンド・メンバーの力を得て、カノエラナワールドをわがままに濃厚に見せている。黒い秘密を暴露する「嘘とリコーダー」も、切迫感のあるアコギのカッティングと、ほとばしる感情を音に写したギターのフレーズやビートとのスリリングなアンサンブルで、観客の心を生々しくざわつかせるものとなっていた。一気にその曲の世界の核心を突きつける鋭さに、どきりとする。アーティスト、カノエラナの成長や進化を感じさせる瞬間だ。アルバム中でも奇天烈なポップ・ゾーンである(こちらのほうが彼女の素に近いものでもあるが)、「猫の逆襲」や「タピオカミルクティーのうた」は、ライヴでも陽性ムードが満点で、"にゃーごにゃーごにゃーご"のシンガロングや"タピタピタタタタッピ"、"タピオカミルクティー"のコール&レスポンスで盛り上がる。フレンドリーな歌に気持ち良くなっていると、うっかり引っかかれてしまうのがまた『盾と矛』というアルバムで、2ndシングルとしてリリースされた「セミ」のグロテスクな痛みや、曖昧でビターな大人の女性の心情がリアルな「最後の晩餐」が、じんわりと聴き手それぞれの古傷をえぐった。聴き手をポップな想像世界に飛び込ませる跳躍力のある曲や、微妙な心の揺らぎを鮮やかに描いて聴き手に時間旅行させる曲が次々と展開される。そんなライヴが楽しく、同時にその底の知れなさが魅力だ。
この日誕生日を迎えたカノエラナ。"おめでとう"コールがフロアから湧き起こるなか、佐賀に暮らす両親に感謝を述べるとともに、"東京に来て6年。佐賀弁は抜けないけれど、この6年は楽しいことや、う~ん......となったこと、いろんなものが詰まりに詰まっていてひと言では言えないけれど。こうして自分が育ってこれたのは、みなさんのおかげ"と観客にも感謝を伝えた。アンコールではサプライズでメンバーが「Happy Birthday To You」を奏で、追加公演で共に演奏する栗山氏がケーキを持って登場し、観客とともに祝うなど、晴れやかなステージに。"なんかファイナル感出てますね"とカノエは語っていたが、ここで得たパワーを燃料に、ツアーへと走り出していった。
- 1
LIVE INFO
- 2025.11.25
-
打首獄門同好会
Another Diary
すなお
シベリアンハスキー
The Ravens
chilldspot
- 2025.11.26
-
Dios
桃色ドロシー
ザ・クロマニヨンズ
シベリアンハスキー
TENDRE
UVERworld
PEDRO
BLUE ENCOUNT
material club
Mirror,Mirror
Galileo Galilei
chilldspot
- 2025.11.27
-
打首獄門同好会
MONOEYES
Cody・Lee(李)
moon drop
桃色ドロシー
オレンジスパイニクラブ
OKAMOTO'S
ザ・クロマニヨンズ
TENDRE
Another Diary
cakebox(シノダ/ヒトリエ)
PEDRO
Tempalay
あたらよ
- 2025.11.28
-
Galileo Galilei
優里
BLUE ENCOUNT
go!go!vanillas
怒髪天
DJ後藤まりこ × クリトリック・リス
VII DAYS REASON
Dios
崎山蒼志
凛として時雨
ズーカラデル
コレサワ
SHERBETS
Another Diary
cakebox(シノダ/ヒトリエ)
ポルカドットスティングレイ
おいしくるメロンパン
sajou no hana
NEK!
CENT
OKAMOTO'S
meiyo
RAY
reGretGirl
- 2025.11.29
-
ビレッジマンズストア
Appare!
YOASOBI
NEE
暴動クラブ
brainchild's
Cody・Lee(李)
キタニタツヤ
優里
くるり
TOKYOてふてふ
MONOEYES
キュウソネコカミ
moon drop
THE BACK HORN
androp
The Biscats
フレデリック
チリヌルヲワカ
怒髪天
eill
LOCAL CONNECT
wacci
LACCO TOWER
大橋ちっぽけ
BLUE ENCOUNT
ドラマチックアラスカ
アーバンギャルド
ねぐせ。
ExWHYZ
UVERworld
フラワーカンパニーズ
愛美
浪漫革命
東京スカパラダイスオーケストラ
BACK LIFT / 魔法少女になり隊 / LEEVELLES / パピプペポは難しい ほか
Bentham
MONO NO AWARE
NANIMONO
カミナリグモ
9mm Parabellum Bullet
PIGGS
- 2025.11.30
-
ビレッジマンズストア
YOASOBI
NEE
TOKYOてふてふ
凛として時雨
キタニタツヤ
崎山蒼志
くるり
キュウソネコカミ
moon drop
SHERBETS
THE BACK HORN
TENDRE
アーバンギャルド
the paddles
秋山黄色
TOMOO
LACCO TOWER
ドラマチックアラスカ
LUCY
ExWHYZ
Maki / SIX LOUNGE / w.o.d. / KUZIRA / TETORA
UVERworld
フラワーカンパニーズ
ポルカドットスティングレイ
NANIMONO
ズーカラデル
ぼっちぼろまる×ポップしなないで×ぜったくん
コレサワ / ヒグチアイ / のん / ひぐちけい
miwa
MONO NO AWARE
Conton Candy
JYOCHO
離婚伝説
- 2025.12.02
-
RADWIMPS
LONGMAN
Dios
RAY
マカロニえんぴつ × DISH//
私立恵比寿中学
GLIM SPANKY
SUPER BEAVER
IneedS
- 2025.12.04
-
TENDRE
LEGO BIG MORL
私立恵比寿中学
SHERBETS
Homecomings
アーバンギャルド
キュウソネコカミ
吉井和哉
Hakubi
- 2025.12.05
-
桃色ドロシー
私立恵比寿中学
moon drop
ポルカドットスティングレイ
ザ・クロマニヨンズ
NANIMONO
eill
Laughing Hick
崎山蒼志
さかいゆう / 望月敬史 / L'OSMOSE(O.A.)
flumpool
とまとくらぶ
Another Diary
岡崎体育
Rei
ズーカラデル
打首獄門同好会
- 2025.12.06
-
キュウソネコカミ
AIRFLIP
ザ・クロマニヨンズ
凛として時雨
OKAMOTO'S
BLUE ENCOUNT
indigo la End / a flood of circle / Galileo Galilei / go!go!vanillas ほか
Cody・Lee(李)
brainchild's
LEGO BIG MORL
NANIMONO
怒髪天
ねぐせ。
CVLTE
UVERworld
eastern youth
キタニタツヤ
優里
Kroi / Jeremy Quartus(Nulbarich) / BREIMEN / luv
flumpool
チリヌルヲワカ
Aooo
Mirror,Mirror
心愛 -KOKONA-
THEラブ人間 / ビレッジマンズストア / 忘れらんねえよ / KALMA ほか
フラワーカンパニーズ
Ryu Matsuyama
MyGO!!!!!
- 2025.12.07
-
ぜんぶ君のせいだ。
崎山蒼志
キュウソネコカミ
MOSHIMO
moon drop
ポルカドットスティングレイ
凛として時雨
BLUE ENCOUNT
AIRFLIP
OKAMOTO'S
sumika / マカロニえんぴつ / Kroi / ズーカラデル ほか
NANIMONO
怒髪天
Devil ANTHEM.
ACIDMAN
eastern youth
小林私
UVERworld
優里
秋野 温(鶴)
LACCO TOWER
OAU
the telephones
BIGMAMA
フラワーカンパニーズ
9mm Parabellum Bullet
PENGUIN RESEARCH
トゲナシトゲアリ × RAISE A SUILEN
- 2025.12.08
-
ザ・クロマニヨンズ
BLACK COUNTRY, NEW ROAD
RAY × きのホ。
ドラマチックアラスカ
PACIFICA
シベリアンハスキー
雨のパレード
never young beach
RELEASE INFO
- 2025.11.26
- 2025.11.27
- 2025.11.28
- 2025.11.29
- 2025.12.01
- 2025.12.03
- 2025.12.05
- 2025.12.10
- 2025.12.12
- 2025.12.17
- 2025.12.20
- 2025.12.21
- 2025.12.24
- 2026.01.01
- 2026.01.07
- 2026.01.09
FREE MAGAZINE

-
Cover Artists
ザ・クロマニヨンズ
Skream! 2025年11月号






















