Japanese
GANG PARADE
Skream! マガジン 2019年12月号掲載
2019.11.04 @中野サンプラザ
Writer 宮﨑 大樹 Photo by 外林 健太
"鬼気迫る"という言葉をアイドルのライヴの表現として使うのは、語感としてはいささか似つかわしくないのかもしれない。だがしかし、この日の彼女たちのパフォーマンスは、それほどまでの気迫と熱量を放っていたように感じた。
GANG PARADEが全国10ヶ所12公演を回ったワンマン・ツアー"PARADE GOES ON TOUR"。そのファイナル公演が中野サンプラザで行われた。ソールド・アウトを達成し、遊び人(※ファンの総称)だけで満たされた客席。それは、彼女たちの勢いが本物であることを物語り、そしてどこまで駆け上がっていくのかと期待せざるを得ない光景だった。客電が落ち、一斉に歓声が上がるなか、ツアーを振り返るオープニング・ムービーが流れる。映像の最後で中野サンプラザに向かうメンバーの姿が映し出されると、ハルナ・バッ・チーン、ナルハワールドが会場中央の左右の扉から登場。他のメンバーは白い衣装を身に纏った人々を引き連れて後方から姿を現した。ステージに上がった彼女たちが"私たち、エンジョイプレイ、みんなの遊び場、GANG PARADEです! よろしくお願いします!"と、お馴染みの挨拶をすると、「FOUL」からライヴがスタート。この日に懸けた想いをエモーショナルな音楽に乗せて解き放っていく。彼女たちに呼応するように、遊び人は振付を真似したりコールをしたりと熱量を上昇。会場の一体感が高まるなか起こった"BODY & 10 SOUL"の大合唱は壮観のひと言で、開幕からハイライトのひとつとなった最高の形でスタートダッシュを決めた。
"始まったぞサンプラザ! 今日この場所を選んでくれたみんなを、画面越しのみんなを、絶対に幸せにするからなぁ!!"(※この日のライヴは生中継も行われていた)と、ヤママチミキの煽りから「Wake up Beat!」、「QUEEN OF POP」、「Message」を披露していく。この日は、中野サンプラザのステージを大きく使ったパフォーマンスが目を引いており、パワフルなエネルギーが会場から溢れかえるかのような「ブランニューパレード」、「BREAKING THE ROAD」といった、スケール感の大きい曲が特に映えていた。風格すら漂わせ、磨き抜かれたパフォーマンスを見せるカミヤサキ、自らの追求する"かっこいい"を全身全霊で歌として表現するヤママチミキ、常に上へ上へと向上心を持って臨む強い意志を感じさせたユメノユア。さらに、艶があり力強い声色のキャン・GP・マイカ、ここぞというときのクールな歌唱で聴き手の心を掴むココ・パーティン・ココ、儚くも力強い声質で安定したパフォーマンスを見せるテラシマユウカ、歌の表現力に磨きのかかったユイ・ガ・ドクソン。そして、冷静なイメージながらも溢れる感情をステージへと懸命に届ける月ノウサギ、曲中の表情がグッと豊かになったハルナ・バッ・チーン、5月に加入してからツアーを通して目覚ましい成長ぶりを感じさせたナルハワールド。瞬きをするのが惜しいほど、メンバー全員の見せ場の詰まった時間が過ぎていく。
恒例のコントの流れでは、パンストを被ったキャン・GP・マイカが登場。"GANG PARADEを愛していますか?"と、ギャンパレ(GANG PARADE)への愛を問われたナルハワールドもパンストを被ることに。そうして披露した陽気な夏曲「LOVE COMMUNICATION」で、会場を常夏に染め上げていく。曲が終わり、ナルハワールドが"私はGANG PARADEのことを愛しています"と語ると、自身が作詞を手掛けたエモーショナルなミドル・チューン「Wonderful World」、疾走感のあるロック・ナンバー「ALONE」と、ニュー・アルバム『LOVE PARADE』収録の多彩な曲で魅了していった。これらの新曲では、特に振付の引き出しが増えることによって、ギャンパレのライヴに新たな扉を開いたかのごとく、グループとしての進化を見せていたこともしっかりと伝えておきたい。
その後、彼女たちは「LAST」、「CAR RADIO」、「GANG 2」と披露し、ライヴはいよいよ大団円へと向かっていく。代表曲「Plastic 2 Mercy」ではメモを取りながらだと酔いそうなほどにフロアが揺れ、会場が一体となって肩を組んだ「UNIT」では、"幸せ"だけが中野サンプラザを包み込むような感覚を覚えた。本編最後は、月ノウサギが"私たちがこのツアーを通して歌ってきた「愛」という言葉は、とてもふわっとしていて、ときに胡散臭く感じることもあるかもしれません。だけど、今までこうやって私たちの「遊び場」が成り立ってきた理由は、みなさんからの愛でしかありません。GANG PARADEのことを愛してくれて、ありがとう。「らびゅ」"と語り、『LOVE PARADE』から「らびゅ」を披露。「UNIT」で溢れた幸せなエネルギーを愛に変換して、遊び人へまっすぐな"LOVE"を伝えきった。
アンコール前には、メンバーが"ギャンパレの現在"に悩み、苦しんでいた気持ちを、涙ながらに吐露する映像が流れる。そもそもGANG PARADEの歩んできた道のりは、逆境とともにあった。POP(改名前のグループ名)時代でのカミヤサキの無期限活動休止、GANG PARADE改名後の相次ぐメンバーの脱退、BiSの公式ライバルとして結成されお披露目後に消滅したグループ、SiSに在籍していた経歴を持つメンバーの加入。そんななかでも歯を食いしばって"みんなの遊び場"を提供する姿が観る者の胸を打ち、遊び人を増やして、ついに彼女たちは、メジャー・デビューを掴むまでに至った。その後も日比谷野外音楽堂公演をソールド・アウトさせるなど、順風満帆に見える彼女たちであったが、その実、"逆境を覆す"というひとつの原動力を失っていたようだ。今ギャンパレは、変わらないといけない時期にあるのかもしれない。そんな彼女たちがこのツアーで感じ、そして受け止めた、遊び人からの愛に応えようと奮起した想いが、冒頭で述べた"鬼気迫る"パフォーマンスとなって表れていたのだろうと納得させられた。
アンコールでは改めての決意表明とも取れる「CAN'T STOP」を披露。"続きはもっと/大勢で見ていきたいな"と、力強く、そして偽りのない言葉を届けていく。そんなメンバーの想いを受け止めて、涙を浮かべる遊び人の姿もあった。
これからもギャンパレは困難に直面することがあるだろうし、現状への危機感や悩みを抱えることもあるだろう。それでもギャンパレを愛する遊び人の存在がある限り、今回の"PARADE GOES ON TOUR"というタイトルの通りに、これからも彼女たちの行進は続いていくはずだ。
[Setlist]
1. FOUL
2. Wake up Beat!
3. QUEEN OF POP
4. Message
5. ブランニューパレード
6. BREAKING THE ROAD
7. GANG PARADE
8. Are you kidding?
9. Plastic Smile
10. Beyond the Mountain
11. LOVE COMMUNICATION
12. Wonderful World
13. ALONE
14. LAST
15. CAR RADIO
16. GANG 2
17. Plastic 2 Mercy
18. UNIT
19. らびゅ
En. CAN'T STOP
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