Japanese
GANG PARADE
Skream! マガジン 2023年06月号掲載
2023.05.18 @LINE CUBE SHIBUYA
Writer : 宮﨑 大樹 Photo by sotobayashi kenta
ギャンパレ(GANG PARADE)の再始動後としては最大規模のワンマン・ライヴ"CROSSROADS OF FATE"。タイトルを直訳すれば"運命の分かれ道"という意味になる。そんな意味深な言葉が掲げられていることから、様々な憶測を呼んでいた部分もあったのではないだろうか。とはいえ、グループとしては約3年半ぶりのフル・アルバム『OUR PARADE』をリリースし、同作のセールスも好調(初週の"オリコン週間 アルバムランキング"で初登場1位を獲得)で、客観的に見るとそう悪い状況ではないように思える。では、何が"運命の分かれ道"なのか。それを確かめるため、そしてLINE CUBE SHIBUYAという大舞台でギャンパレが作り上げる遊び場で遊び尽くすため、"遊び人"と呼ばれる多くのファンが集まった。
SEを合図に発生した手拍子に迎えられ、メンバー13人が登場。1曲目「Beyond the Mountain」の曲タイトルがコールされると大きな歓声が上がった。ステージ上では息ピッタリのダンス、客席ではこれまた息の合った振りコピが大発生し、オープニングから大きな盛り上がりだ。続いてメロコア・チューンの「BREAKING THE ROAD」で加速していき、途中のシンガロング・パートでは大合唱が響き渡る。長かったコロナ禍の制限がようやく緩和されたことで、こういう楽曲がより輝きを増したことはやはり嬉しい。さらに「lol」ではフォーメーション・ダンスでオーディエンスを惹きつけていくのだが、彼女たちは集団のパフォーマンスとして高いレベルに達していながら、その一方で13人それぞれが歌、ダンス、表情で個性を弾かせている。そんな"アベンジャーズ"的な要素とグループとしての要素で均衡が取れているのは、ギャンパレならではだ。
MCでの自己紹介を経て、今日が楽しみで家から会場までスキップで来たというチャンベイビーが、"みんなに今日1日笑顔でいてもらいたいです"と話して、「BRIGHT FUTURE, YOUR SMILE」、「Happy Lucky Kirakira Lucky」と続けて披露。ポジティヴでポップな世界観でLINE CUBE SHIBUYAを染め上げる。13人の表情はそれぞれ本当に楽しそうだし、遊び人も全力で楽曲を遊び倒していった。ギャンパレと遊び人がプラスのエネルギーを増幅しながら循環していく光景を見て、今すぐペンを置いて自分も参加したくなる。そんな魅力が彼女たちのライヴにはあった。
さらに「Message」へと繋げ、少しのクールダウンを挟んでから、キャン・GP・マイカが"今日はここLINE CUBE(LINE CUBE SHIBUYA)をパーティー会場にしたいなと思います!"と意気込みを述べて「SUPER PARTY PEOPLE」を披露。ギラギラした照明演出が施されたギャンパレの最新版パーティー・ソングで、マイカの言葉通りにその場がパーティー会場と化した。見ているだけで自然と頬が緩むエンタメ性の高さは、純粋に"楽しい"のひと言に尽きる。そこから「sugar」で愛情を込めた優しい歌声を響かせ、会場を幸福感で満たしたかと思いきや、ユニット曲の「限界少女」でメンヘラ感情を爆発させる緩急は痛快だ。おどろおどろしくアグレッシヴなラウドロック・サウンドに乗せてユメノユア、月ノウサギはロック・ヴォーカル然とした力強い歌唱で魅せる。キラ・メイはかわいらしい見た目とキャラクターからは想像できない強烈なシャウトを放ち、本楽曲の作詞も務めたアイナスターは、(本人は否定しているが)メンヘラ楽曲に見事なはまりっぷりだ。ユニット曲を続ける形で「Anything Goes!!!!」へ。マイカ、テラシマユウカ、キャ・ノン、ナルハワールドの4人は、ガールズ・ポップな世界観がよく似合う。13人が列車のように1列に連なって行進していくダンスは、大所帯ならではの壮観さだった。
恒例のコントでは、キラ・メイがメンバーに宛てて綴った感謝の手紙を読み上げていく――という体で、先輩や同期など関係を無視していじり倒していく。笑顔で話す辛辣な言葉でドッカンドッカンと爆笑が上がっていくが、ユメノユア、テラシマユウカ、月ノウサギ、ナルハワールド、カ能セイには、"本当にいつもありがとう、マジで"と雑にまとめた形でメッセージを贈る。当然納得しない5人に向けて、メイからの手紙を賭ける形で、これまた恒例のパンスト相撲が始まった。勝者のユアに対してメイがTwitter上での怖さを指摘して会場の笑いをさらうが、最後は遊び人に向けてまっすぐな感謝の気持ちを伝える。そうして、バラードの「Beautiful Days」で遊び人への想いを歌に乗せて届けた。
ライヴ本編はアッパーな「シグナル」からラスト・スパートへ向かっていく。「FOUL」で"BODY & 13 SOUL!!"のシンガロングを起こし、会場にいる全員の心と身体がひとつになったところで、ユアが神妙な面持ちでオーディエンスへ語り掛けた。
"ギャンパレとして活動してきて渋公(渋谷公会堂/LINE CUBE SHIBUYA)に立てること、すごく嬉しいです。でも、時間がかかってしまったなと思う気持ちもあります。だけど、活動してきたすべてのことが、今日この場所でライヴをさせてもらっていることに繋がっていると思ったら、1秒も無駄じゃなかったとライヴをしていて思いました。今日の公演タイトルはいろんな憶測があったと思う。運命の1日ということで、ここにいるメンバー13人がそれぞれの覚悟を持って、今日この場所にやってきました。また一緒に、誰ひとり残らず、もっともっと楽しい時間をこの先の未来で作ることを約束します"
ユアが涙ながらに話し終えると、会場からはこの日一番の拍手が沸き起こる。ここから強い覚悟を持って披露したのは、ギャンパレ初期メンバーのヤママチミキ、ユアのふたりで歌詞を共作した「INVOKE」だった。4月に回っていた"NEVER ENDING PARADE TOUR"を経て、GANG PARADEにとって大切な楽曲に育ってきたという本楽曲に乗せて、13人の裸の感情が歌声という形になって聴き手の胸を打つ。「INVOKE」で作り上げたエモーショナルな空間は、この日のハイライトのひとつになった。
本編を初期楽曲の「UNIT」で肩を組んで締めくくり、続いてアンコールへ。"この先もずっと/ずっとずっとだよ/楽しんでいこう"と歌う、今のギャンパレのテーマと思われる1曲「ENJOY OUR PARADE」を届けた。パフォーマンスを終えると、月ノが公演のタイトルに触れながら "運命の1日ってなんだろうなってすごく考えたんですよ。そういう意味では、GANG PARADEとして遊び人と過ごす全部が運命の1日で、運命の時間なんだなというふうに気づいて。遊び人ひとりひとりがいるからこの遊び場ができて、遊び人がいるからGANG PARADEがいます"と感謝の想いを溢れさせる。すると、サプライズで新曲の「Träumerei」を披露。幻想的なエレクトロ・サウンドやサビ前のドロップなど、また新たなギャンパレの一面を見せてから、「CAN'T STOP」でアンコールを締めくくる。だが、ギャンパレのライヴであの曲を聴くまでは"まだ足りない"。というわけで、ダブル・アンコールとして代表曲の「Plastic 2 Mercy」ですべてを出し尽くし、運命の1日はフィナーレを迎えた。
最高の笑顔を輝かせて、ステージをあとにする13人。その殿(しんがり)を務めたヤママチミキが、"あなたたちに出会えた今日が運命の1日でしたー!!"と嬉しそうに話す姿が印象的だった。
"運命の1日"――もしかしたらこの言葉、このライヴには何かしらの裏テーマがあったのかもしれない。だが、今のギャンパレを観ていると不安な気持ちはない。「INVOKE」の歌詞には"そばにいて笑ってくれたら/見たことない景色見せるから"という一節がある。その言葉を信じて受け止めて、これからも彼女たちを見守っていきたい。
[Setlist]
1. Beyond the Mountain
2. BREAKING THE ROAD
3. lol
4. BRIGHT FUTURE, YOUR SMILE
5. Happy Lucky Kirakira Lucky
6. Message
7. SUPER PARTY PEOPLE
8. sugar
9. 限界少女
10. Anything Goes!!!!11. Beautiful Days
12. シグナル
13. FOUL
14. INVOKE
15. UNIT
En1. ENJOY OUR PARADE
En2. Träumerei
En3. CAN'T STOP
W En. Plastic 2 Mercy
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