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INTERVIEW

Japanese

LEEVELLES

 

LEEVELLES

Member:小川 紘輔(Vo) 川﨑 純(Gt) 宮地 正明(Ba) 髙木 皓平(Dr)

Interviewer:石角 友香

-一言で言い切れないジャンル感の曲になっていますが、最終的に4人で意思疎通を図って1つのオケにしていくときには、どうやって作っていくんですか。

小川:ゼロイチを作ったメンバーがその楽曲の責任者というか。指揮を執りつつ、"こんなフレーズを弾いてほしい"とお願いして、他のメンバーも"こんなのどう?"って言って、意見を出し合いながら作っていきましたね。

-今回そのゼロイチが採用されたのは?

小川:僕です。

-小川さんはこの"カミエラビ GOD.app"というアニメをどう解釈しましたか?

小川:"シーズン1"から続いて小野護郎(ゴロー)っていう主人公がいるんですけど、もともと内気というか周りに流されやすいキャラクターだったんですよ。周りに流されやすかったんだけれども、ゲームに参加させられていろんな人と出会っていくなかで、自分の意思や本当はどう思っているのかを改めて考えて、周りに流されないようになっていく変化があったんですよね。で、その意思を引き継いで"シーズン2(シーズン2完結編)"が始まっていくので(※取材は9月下旬)。この楽曲自体"本音と建前"をテーマにしてまして、建前ってすごく便利なんですけど、それにとらわれすぎると本音がどうしても分かんなくなっちゃうときが僕自身もすごくあって。メジャー・デビューするタイミングぐらいは、僕もあんまり自分の意見を言えないタイプだったんですよ。なんですけど、こういう仕事をさせてもらってると自分がどうしたいのか、どうしていくのか、どう見られたいのかはすごく重要なことだと思うようになって。それが主人公とちょっとリンクした感覚があって、"本音と建前"というところを中心にしました。

-なるほど。

小川:世の中結構多いと思うんですよね。集団社会で本音を隠して建前で生きてる、それが別に間違いだと言うつもりはもちろんないんですけど、ただ本当の意味での幸せというか、各々が本当に幸せだと思うのはどんなときなのか考えると、やっぱり本音は大事にしてほしいなと僕は思ったんですね。言いづらいからこそ大事にしてほしいし、僕は持っていたいので、この楽曲を作って楽曲が届いた方が本音をちょっと違う見方でというか、本音を言うことが別に悪いことじゃないと思えて、本音を大事にできるような楽曲になればいいなと考えて作っていったんです。アニメもそういう本音を大事にしてるって解釈ができるので、その意味ではいい意味でリンクできたんじゃないかなと思ってます。

-歌詞のキャラクターがラップっぽい歌い方やエフェクトの使い方等に出ていますよね。

小川:この楽曲の聴きどころの1つだと思っています。

-皆さんそれぞれアレンジのこだわりはありますか?

川﨑:音作りというところではソリッドじゃないダークさが欲しかったので、ギターの竿選びから音作りにはすごくこだわりました。

宮地:かなりデモの早い段階から、スラップをベーシックにやろうっていうことを紘輔から提案してもらってて。僕、スラップ奏法が極端に苦手だったんですけど、この曲にとってそれが一番いいっていうのはあったので、イチからスラップとは何かを調べて、レコーディングでちゃんと落とし込めたかなと思っています。ベース的に聴いてほしいポイントとして、Bメロの部分が主人公が外野からいろいろ言われて感情を押し殺したり、感情が動いたりする部分だと思うんですけど、そこで乗っかってくるフレーズは主人公の心情を思いながら弾いたので、ベースが目立ってる部分なんです。うまく表現できてたらいいなと思っています。

髙木:こだわったのは、サビとそれ以外のところでキャラクターを変えるというイメージでさせてもらって。サビは、主人公の葛藤やフラストレーションを自分の魂に込めながら、エモーショナルにプレイしようっていうのをやって、逆にそれ以外のところでは機械的にプレイしたんです。というのが、主要キャラ以外のモブキャラみたいなのが出てくるんですけど、そういう外野の人たちの色が灰色で目に光が灯っていない状態で登場するんですよ。で、そういう人たちのイメージを持ちながら、淡々と機械的に叩くみたいなことをやってみました。

-面白い!

髙木:聴きどころとしては実はギター・ソロで(笑)。まぁギターが目立つところなんですけれども、その裏で叩いてるドラムは、別に特別なテクニックを使ったり特別なフレーズが入っていたりってことはないんです。だけど、一番荒ぶる感情をバーンと出してるっていうポイントではあったんで、そこだけいい感情が乗せられるように何回も録ったり、結構こだわったりしたポイントなので耳を傾けていただけたら嬉しいなと思います。

-ロックとそれ以外の要素、VOCALOIDのシーンやポップスの要素も入ってるところが垣根がなくて面白い仕上がりで。

小川:いいジャンルの掛け合わせができたんじゃないかなって思ってます。デモの段階からいいものが生まれた感覚がありました。その掛け合わせはLEEVELLESの中で新しい1つの武器になったなって感じます。僕らは出す楽曲は全部シングルで出せる楽曲をっていうのは目標にしていて。これもシングルで出させてもらうんですけど、ちゃんと名刺代わりの曲になっていってほしいなって思いは込めてますし、そうなるんだろうなって考えてますね。

-メジャー・デビューして1年強経過して、さらに目指すところは具体的になってきましたか?

小川:もちろんかねてより掲げていた目標っていうのはあるんですけれども、それよりも僕で言うと制作だったり、どんどんいろんな方と関わらせてもらって、例えばアニメに寄せた楽曲を作る機会をいただいたりしたおかげで、以前よりも作る楽曲の幅が広がったと思ってるんですよね。且つ解像度が上がっていて、一音一音入れる音にも理由が存在していて。そういう自分の中での確固たるものをさらにブラッシュアップして行って、いろんなジャンルを掛け合わせた楽曲を今後も作って、ちゃんと愛を込めて皆さんにお届けできればなと考えてます。それが4人いることによって掛け算というか、さらにいいものになったらいいと思いますし、実際ライヴでお客さんが反応してくれたり、全員で空間を作っていったりできるような楽曲をどんどん生み出したいなと思ってますね。

-メジャー・デビュー以降の曲は一曲一曲がさらに強くなっているので、ステージの幅も広がりそうですね。

川﨑:試したいことがいっぱいありますし、「幸福のすゝめ」はライヴでも披露したんですけど、この曲は紘輔のピンヴォーカルでパフォーマンスしてるんですね。そこも見どころかなと思っていて。ギター&ヴォーカル、ピアノ&ヴォーカルに加えて、ライヴで1つの武器がまた新しく生まれたのかなっていうのは思ってて、今後が本当に楽しみですね。

-新しいエンターテイメントということを考えると、曲のバリエーションがあったらそれだけ武器も増えるわけですもんね。

小川:そうですね。セットリストを考えるの結構大変ですけど(笑)。あれもやりたい、これもやりたいって。

-ワンマンでもっと長くやるようになったらまたセットリストの起伏が変わってきそうです。

小川:その頃には新しく曲もできるでしょうし、やっぱり楽曲っていうものを通じて、いい意味で驚かせたいんですよね。僕ら一番音楽が得意なわけですから、それで聴く人の人生に1ミリでも2ミリでも影響を与えるような楽曲を生み出せたらいいなと思います。

-ツアー([LEEVELLES Tour 2024 "音楽のすゝめ" 人の上で音を鳴らさず、人の下で音を鳴らさず])も始まっていますね。

小川:この初のツアーが、[LEEVELLES Tour 2024 "音楽のすゝめ" 人の上で音を鳴らさず、人の下で音を鳴らさず]っていうタイトルでして、「幸福のすゝめ」と絡めてるのもあるんですが、音楽を奏でる側/届ける側と音楽を聴く側/受け取る側で、どっちが上とか下とかは全くなくて完全なイーヴンな状態で一日一日を作っていきたい、音楽っていうツールを通してみんなとコミュニケーションを取りたいと思って付けたんです。なので、僕等が出し切れる100パーセントのエンターテイメントをもちろん持って行くんですが、その日その日でお客さんが違うわけですから、お客さんと一緒にその日にしか作れない200パーセントのエンタメを、このツアーで作っていきたいなと思っております。

RELEASE INFORMATION

LEEVELLES
1stミニ・アルバム
「幸福のすゝめ」
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