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INTERVIEW

Japanese

MAN WITH A MISSION

2022年06月号掲載

MAN WITH A MISSION

Member:Jean-Ken Johnny(Gt/Vo/Raps)

Interviewer:吉羽 さおり

昨年11月にリリースした『Break and Cross the Walls Ⅰ』に続く連作アルバムで、通算7作目となる『Break and Cross the Walls Ⅱ』が完成した。前作同様に、コロナ禍でライヴができないこともありながら止まることなく形にしてきた曲や、またよりリアルに現在の世界や社会も反映し、鋭いメッセージや今を生きる示唆に富んだ内容が並ぶ。今作ではバンド・サウンドの重厚感やダイナミズム、感情的な爆発感のある音、アンセミックに響きわたる曲も多く、パワーのあるアルバムでライヴが楽しみになる1枚だ。MAN WITH A MISSIONとして初めて連作のアルバムを作り終えての手応え、また今作の制作についてJean-Ken Johnnyにメール・インタビューを行った。

-アルバム『Break and Cross the Walls Ⅱ』もまた充実した内容になりました。既発曲などありますが、短期間で『Break and Cross the Walls Ⅰ』、『Break and Cross the Walls Ⅱ』とボリューム感のある2枚のアルバムを作り上げる、作品としてまとめていく経験はどうでしたか。これまで以上に心掛けたことなどありますか。

共通スルタイトルノ2枚組ノ作品ナノデ、一貫性ト同時ニ2枚ノコントラストモ意識シナガラ制作シテマシタ。ソノ意味デハメッセージノテーマヤ描写ガ作品ノ一番ノ鍵ニナル気ガシマシタノデ、サウンド以上ニ歌詞ニオイテドウイウコトヲ歌オウ、綴ロウトイウトコロニ意識ノ重キヲ置イタ気ガシマス。

-今回の2作に至るまでには、10周年でBサイド&カバー盤(2020年4月の『MAN WITH A "B-SIDES & COVERS" MISSION』)、リミックス盤(2020年5月の『MAN WITH A "REMIX" MISSION』)、ベスト・アルバム(2020年7月の『MAN WITH A "BEST" MISSION』)のリリースやドキュメンタリー映画("MAN WITH A MISSION THE MOVIE -TRACE the HISTORY-")の公開があり、また昨年の"Merry-Go-Round Tour 2021"では、2デイズでバンドの歴史を見せるステージになりました。バンドの歩みを回顧することは改めてどんな時間でしたか。また、そこでの気づきや、そのあとの作品へと反映されたことはありますか。

長年、僕自身ハコノバンドノ音楽的ナストロング・ポイント、軸ヲキッチリト言語化デキテイナイコトニ葛藤ヲ感ジテイテ、何カナイカト思イ悩ンデマシタ。オルタナティヴダ、ミクスチャーダ、パンクダ、ポップダト言イ切レルホド、ド中心ニ"ジャンル"トシテノ音楽的ナ芯ヲ構エテイルバンドデハナク、カナリハイブリッドナ多要素ノ混合ヲ"マンウィズ"トイウ、モチロン外見モ含メタパッケージデオ届ケシテイル。音楽的ナ側面、メッセージ的ナ視点ニ立ツト、"ジャアコノバンドハナンナノヨ"ト僕自身、説得力モ実モ伴ッテイル確固タル解答ガズット見ツカラナカッタ。ソンナナカ、ベスト・アルバムヲ出シタ頃、自分タチノ楽曲ヲ多ク聴キ返シテイタトキニ、ナントナクワカッタ気ガシマシタ。コノバンドハ"ロック・ミュージック"ナイシ"ロック・バンド"トイウモノニ、幻想ニモ近イ憧憬ノ念ト信仰心、信頼ヲ抱キ、ソレヲ余スコトナク自分タチノ音楽ヲ媒介ニ発信シテ、共有シテイル。音楽的土壌デ言ウト90年代ノロック・シーンデ自分タチガ味ワッタ、浴ビタスベテヲソノ憧憬ト共ニ鳴ラシテ、過ギユク時代デモソレヲ不変ノ真理トシテ鳴ラシタイガタメニ、時代ノサウンドトノ調和ヤ深化モ求メテイルバンドナノダナ、ト。コノ気ヅキニヨッテ、少ナクトモ自分自身ハスゴク肩ノコリガ取レマシタネ。流行ヤトレンドハツキモノデスガ、"ナンデ今ロック?"、"今ノ時代ニナゼコノサウンド?"、コノ手ノ質問ニ質問者ノ意図モ汲ミナガラ、解答ニ困ルコトハアリマシタガ、オカゲデモウナイデス。制作面デモスゴク心ハ楽ニナリマシタネ。青臭イ言イ方デスガ、自分ハ自分ノ人生デロック・ミュージックニ出会ッテソコニ惚レテシマッタ。ソシテソコニ時代ニトラワレナイナンカヲ感ジテシマッタンデス。音楽ハ好キデス、オール・ジャンル。デモ短イ一生デ自分自身ガ突キ詰メルナラバ、流行トカジャナク、ソノ時間ト情熱ハ惚レタモノニ捧ゲタイ。

『Break and Cross the Walls Ⅰ』のインタビュー(※2021年12月号掲載)時は、まだ今回の作品は完成していないということでしたが、当初思い描いていたアルバムと、制作の過程でもっとこういう曲を増やしたい、このサウンドを追求したいなど加わっていったものはありますか。

1作目完成後ニ様々ナ方々ニインタビューナドヲ受ケ、イイ意味デ2作目ノ期待値モ上ガッテシマッテ(笑)イタノデ、同ジメッセージ性ヲ携エナガラモ、ヤッパリヨリドラマモ興奮モアルヨウナアルバムヲ、トイウモードニハナリマシタカネ。

-このピースが埋まったことで今回のアルバムが完成した、などありますか。

1作目ノテーマガ世界ヤコノ時代デ起キテイル問題ヤ事象ノ"対立"ヤ"衝突"。2作目ハ逆ニソレラノ"融和"ヤ"調和"ヲ表現スルベク、アルバムノアートワークヲ考案シタノデスガ、ソノテーマノ最タルメッセージガ「小さきものたち」ニ集約サレテイルヨウナ気ガシマス。期セズシテデスガ。ソウイッタ意味デハ相マッテ、紡ギマトメルヨウナ1曲トシテ最後ヲ締メテイルヨウナ気ガシマス。

-エレクトロやストリングスなど今回も様々な要素はありますが、よりバンド・サウンドとの一体感があり、またバンド・サウンドとしてもより勢いやエネルギーを感じます。サウンド面で重視したことはありますか。

曲ゴトニ重視シテイルモノハ違ウノデ全部説明シキレマセヌガ、"人間力"、演者ノ呼吸ガ垣間見エルヨウナアレンジヤ楽器ノ鳴リ方ハ非常ニ意識シタ楽曲ガ多イデス。マタ、アレンジャーヤプロデューサーナドモ入レズニ制作シタ楽曲ガ一番多イアルバムデモアリ(「blue soul」、「Blaze」、「The Soldiers From The Start」)、結構違ッタベクトルノ気合トイイ意味デノ気負イハアッタノデ、勢イノアル要因ニナッテイルカモ知レマセンネ。

-前作『Break and Cross the Walls Ⅰ』のインタビューの際にJean-Ken Johnnyさんは"世ノ中ガコウナッテシマッタカラ作品ヲ作ロウトイウノモナカッタンデスヨ。本音デイウト、ソウイウ考エカラハ一番遠イトコロニイタイナトハ思イマシタ"、"コノ状況ダカラ強イメッセージヲ発シテイルトイウヨリハ、強イメッセージガアッテ、タマタマコノ状況ニナッタトキニ、ミナサンノ心ニ強ク印象ニ残レバイイカナッテイウ。ソコダケハ心掛ケルヨウニシテイマス"という話をしていました。前回が日常に、世界にある様々な分断や対立を浮かび上がらせた作品だったならば、今回『Break and Cross the Walls Ⅱ』はそうした状況を捉えながら、どう生きていくかを投げ掛けるように響きます。現在、未来が壊されることが現実的に起こっていて、個人的には時代がうねりを帯びて動いているのも体感しています。そういうなかでの音楽、発するメッセージとして気をつけていること、大事にしていることはありますか。

歪ミヤ衝突ノ多イ時代ヤ情勢ノ中デコソ著シク存在感ヲ放ツ楽曲ガ生マレルノモ、ロック・ミュージックナラデハナノカモ知レマセンガ、メッセージヤ伝エタイコトガ表層的ナダケダッタリ、一方通行ナ押シツケガマシイモノニナラナイヨウニハシタイナ、トハ思ッテイマス。共鳴スルコトヲ促シタリスルノハ確カデスガ、本質的ニハ自分ノ思イハ強ク示ス、ケドソコデ聴キ手ニ余白ヲ与エテ個々ハドウ思イマスカ、サテアナタハドウシマスカ、ノニュアンス、モシクハソウヤッテ考エテクレルコトヲ望ンデイルヨウナ伝エ方ハ、多カレ少ナカレ意識シテイマス。

-アルバムにはタイアップ曲も多くあります。映画やアニメ、ゲームなどそれぞれ違う作品やテーマに向けて書き下ろした曲ですが、こうしてアルバムに並んだときには1枚の作品として筋の通った内容になっています。MAN WITH A MISSIONとして、タイアップ曲を手掛けるときに大事にするのはどんなことですか。

タイアップ楽曲ハソノ主タル作品ノ世界観ト並走スルモノデハアルノデ、サウンドモソウナンデスガ、特ニ歌詞ノ世界観ナドニ関シテノ軸ハヤハリ作品カラノインスピレーションデ構築シマス。サウンドノアジャストハ結構容易ニデキマスガ、作品ノ世界観トコノバンドガ発信スルメッセージノ哲学ガ乖離シナイヨウニハシテマス。