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INTERVIEW

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ZOC

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メンバー:藍染 カレン 西井 万理那 巫 まろ 雅雀 り子 鎮目 のどか 大森 靖子

インタビュアー:宮﨑 大樹 Photo by うつみさな

2021年2月8日の日本武道館公演"NEVER TRUST ZOC FINAL"にて香椎かてぃが卒業し、5人組となっていたZOCに、15歳の新メンバー 鎮目のどかが加入。新たな6人体制での活動がスタートした。そんな彼女たちが、このたびメジャー1stフル・アルバム『PvP』をリリースする。グループを率いる"超歌手"大森靖子が手掛けた本作は、女の子が混迷の時代を"クッソ生きて"いく道標になりそうだ。

-今年2021年5月13日に、新メンバー 鎮目のどかさんの加入が発表されましたね。鎮目さんがどんな人なのか、紹介をしていただきたいです。

藍染:私がのどかに初めて会ったのは2次審査のオーディションだったんですけど"すごく意志の強そうな子だな"というのが第1印象でした。声もしっかり出してくれていてカッコ良かったから、すごく好印象でしたね。"パフォーマンスをしっかりやっていきたい"という意志もあるし"この曲のこの部分は、どういう気持ちで歌っていくのがいいんだろう"とかを考えて質問してくれたりするので、安心して一緒にやっていけると早い段階で思いました。

-話を遡ると、1月1日にオーディションの開催が発表されましたけど、メンバーを増やそうと思った一番の理由はなんだったのでしょうか?

大森:体制を整えたかったというのもあるし、ZOCのやっていくべきことをいろいろ考えたときに、いろんな女の子が自分らしさを削られずに、それを表現していける世の中を、アイドルという枠の中で切り拓いていきたいというのがあって。"大森靖子"として活動してきて、自分を表現することができるようにはなっているので、(ZOCは)そのやり方なり、見せ方なりを伝えていきたいという気持ちで始めたプロジェクトでもあるんです。なので、"育てたい"と思って新しく募集した面もあったりします。あとは、募集していた当時は"7人組にしたい"という構想がフワッとあったのもありますね。

-5人でやってみたことで、7人ではなく6人がいいんじゃないかと感じたそうですね。

大森:6人というのは視線が散らばりがちな構成なんです。ZOCは偶然6人組でやってきたなかで、5人でやってみたらすごくきれいに整っていて。これはこれですごいけど、エンタメとして見せていくんだったら、もしかしたらここを切り崩していくところからやったら面白いのかな、というのが自分的には見えてきたんです。じゃあ6人にしようかなというのがあったし、のどかちゃんも頭にあったんですよ。のどかちゃんの合否をどうしようかなと思っていたときに、知らないうちに彼女の曲を作っている自分がいて。それでできたのが「CUTTING EDGE」でした。なので、のどかを入れなきゃと思って、"ひとり入れさせてください"とメンバーに言いましたね。

-鎮目さんは、["鎮目のどか"ZOC新メンバーオーディションドキュメンタリー]の中で、アイドルではなくZOCになりたいと語っていたシーンがありました。なぜZOCになりたかったんですか?

鎮目:ZOCには、他のアイドルとは何か違うものを感じていて。歌もそうだし、考え方とか発信していることとか、そういうものに憧れを持ってZOCになりたいなと思っていました。

-憧れを持った考え方や、発信していることとは、例えば?

鎮目:ZOCを見て、自分を作らなくていい、自分がいいと思えば周りに左右されなくてもいいんだという考え方になれたから、そういうところに惹かれましたね。

-オーディションについては"受かると思っているものしかやりたくない"、"受かる自信があった"と言っていたのが、すごいなと思ったんですよ。鎮目さんは英検を例に出していたんですが、競争率は英検の比じゃないだろうと(笑)。

一同:(笑)

西井:英検の話、してたね(笑)。

-大物感あるなぁと思ったんですけど、その自信の源はなんだったんですか?

鎮目:自分のここが自信に繋がったとか、そういうのはなくて。わからないけど自信がありました。

-そんな鎮目さんの少し幼さの残る歌声で、ZOCにまたひとつの武器が増えたなと思いました。実際、鎮目さんが加入したことでZOCに変化がありましたか?

大森:のどかが入ることによる変化もあったんですけど、5人になったときに"高め合っていこう"という意識がメンバーの中で固まったところがあって。そこなのかなと思いますね。まろとか、り子とか、歌と踊りの達人が入ってきたので最初からいたメンバーはちょっと焦るというか、ちゃんとしなきゃという気持ちが生まれたところはあった気がします。そこにのどかも入ってきて、恥じないようにいろいろ見せていかないとなと。

-巫さんと、雅雀さんから見た鎮目さんはどんな人ですか?

巫:のどかは、最近上京してきて、今までにアイドルをやったことがなくて、ついこの間までは普通の女の子だったと思うんです。逆に私は、自分が経験してきたことがあるぶん、挫折とか失敗の経験がありすぎて、怖気づいて挑戦できないことが多くて。経験が邪魔なんじゃないかと思う数年だったので、無知だからこそできるパワーみたいなものが、ものすごい強みに感じますね。今しか出せない強みだと思うので、そういうスパイスが入ることは楽しみです。

雅雀:私は、今までやってきた仕事とかも含めて、まっさらな状態の人とお仕事をしたことがあまりなくて。自分がやってきたこと、やりたいことって、言ってしまえば芸術だから、死ぬまで努力し続けて、心が折れて、殺されながらも生きなきゃいけないという覚悟を持ったうえでやらないといけないと思っているんです。まだそういうのを経験したことがないだろうから、ZOCに入って大変なことがきっとたくさんあると思うんですよ。だから、私が今までいろいろ経験してきたことで、助けてあげられることがあったら助けてあげたいなと。なんとなく勝手にそう思っている感じです。

-さて、ZOCのメジャー1stアルバム『PvP』が完成しました。本作でやりたかったことは、大森さんのコメントから抜粋すると"社会のプレイヤーとして新しい人に出会うための精神調整、人格形成を担いたい"ことと、"己と向き合うマジックミラーという装置にしたい"ということのようですが、なぜこういう考えに至ったんですか?

大森:コロナ禍では、私たちはできない人とされているけど、政治経済にはできないこととか、私たちにしかできないことが浮き彫りになってきたんです。アルバムを1枚作るということは、私たちの表現を介して何か自分と向き合うきっかけになったり、踏み出すきっかけになったり、背中を押したり、そういうことができないと意味がない。なので、深いところまで潜っていけるように。でも、アイドルというエンターテイメントのなりを保ってやっているので、うまくフックみたいなものをたくさん詰め込んで、なるべく奥のほうに引きずり込めるような作りにしました。

-みなさんは、このコンセプトについて事前に知っていたんですか?

西井:私、トイレで見た。トイレで座りながら読んでたのをめっちゃ覚えてる。カッコいいなと思って。カッコいいからコピペして早くどこかに貼りつけたいなと(笑)。なるほどなと思いましたね。ZOCらしいと言っていいのかわからないけど、この文章を見て、改めて自分にも喝が入りました。

-今回のアルバムでやりたいこと、伝えたいことは、このアルバムならではというよりは、ZOCというプロジェクトの中にずっとあったものにも思えて。

大森:そうですね。もともとあったものです。1stアルバムなので、ちゃんとそれを伝えられるように、コンセプトを立ててタイトルを作りました。プレイヤーVSプレイヤー、人対人。

-新曲も多く収録されていますよね。この時代を象徴するような曲が多いので、最近作った曲がほとんどなのかなと思ったんですけど。

大森:そうですね。「CO LO s NA」、「CUTTING EDGE」、「LiBiDo FUSION」、「眼球にGO!」、「濃♡厚♡接♡触」、「①④才」とかは3月に作りました。6人の体制にすると決まったときに、じゃあアルバムを作らなきゃと。今までの曲とかソロの曲も入れたいけど、それプラス"この6人でこういう形でやっていく"という新曲がたくさんないとダメだなとスタッフと私の話し合いでなったんです。じゃあ(曲を)作れってことだなと思って(笑)2、3日くらいでバァーっと書きました。

-2、3日ですか! 時代を切り取ったシリアスな曲もあれば、女の子の魅力を引き出す曲、乙女心を歌った曲もあり、1枚の作品としてのバランスは相当意識したんじゃないですか?

大森:"時代を切り取るぞ"なんて考えていなくても、女の子の気分には勝手に時代が表れてるものだと思っていて。女の子のことがわからないと世界のことはわからない。メンバーのこととか、自分のイライラを書くだけで世界を書けるから、どこに寄せて書こうとかしなくても、そこは勝手に全部書けちゃう感じです。

-時代が女の子の気分に表れると。それはなんででしょうね。

大森:なんでですかね。でも、女の子って"何それ?"という最先端の流行を作る人たちじゃないですか?" ミスiD"という新しい女の子の魅力を発見するオーディションみたいなものに関わってきたなかで"何これ?"と思った子をずっと覚えているんですよ。"最近の流行の顔だね"とか"こういう子って面白いし売れる子だよね"という子より、見たことない"何あいつ?"と思う子が脳裏に焼きついて離れなくて。そういう子について考えて、自分が分解していくことで、最近の世の中が見えてきたりするんです。そういう気持ちで、いろんなものを貰いながら曲を作っています。