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INTERVIEW

Japanese

-KARMA-

2019年10月号掲載

-KARMA-

Member:畑山 悠月(Vo/Gt)

Interviewer:秦 理絵

高校時代の集大成として完成させた『イノセント・デイズ』から約1年。晴れて高校生活に終止符を打った北海道在住の3ピース・バンド -KARMA-が、10月16日に新作『DAYS E.P.』をリリースする。今作に綴られるのは、卒業を控えた3学期の終わりから、新生活のスタートを切った数ヶ月の心境だ。変わりたいような、変りたくないような、不安定な焦りや葛藤のなかで、バンドでデカくなるという夢だけは一点の曇りもなく輝いている。新たなアプローチとして、軽やかなコーラス・ワークを取り入れ、シンプルでありながら、より豊かな表情を見せる3ピースのバンド・サウンドが、終わりなき青春を鮮やかに映し出す。

-約1年ぶりのインタビューですね。新作『DAYS E.P.』、聴かせていただきました。

重たい彼女みたいな作品ですよね(笑)。

-ははは(笑)、一曲一曲それぞれに想いがあるなと思いました。本題に入るまえに、近況から聞ければと思いますけど。高校を卒業したんですよね?

はい。竜也(金田竜也/Dr)と陸斗(斉藤陸斗/Ba)は進学したんですけど、僕はバンド1本でいくことにしました。

-大きな決断でしたね。

思い返したくないぐらい長い期間悩んでましたね。ようやく高3になってから、バンド1本でやりたいって決めて。就職とか進学する人が多いし、そんな友達は周りにいなかったから、本気で悩みましたね。

-その決断をするにあたって、後押しになったものはあったんですか?

高校生活を振り返ったときに、バンドのことを一番に考えてても、身体が追いつかないというか。曲を作りたくても、授業もあるし、眠くて書けないっていうことがあったんですよ。それは、曲を作る人間として、かっこ良くないなと思ったんです。

-そういう思いの中で、今回のEP『DAYS E.P.』に入ってる「バンド」もできたんだろうなって思います。"君の好きなバンドになりたくて"っていう決意ですよね。

まさに。今回は全体的に僕の心情がメインですね。

-ええ、そうだろうなと思いました。ちなみに、前作で初めて全国流通のミニ・アルバム『イノセント・デイズ』を出した反応はどうでしたか?

もう10ヶ月ぐらい前(※取材は9月中旬)に出した作品なんですけど、未だに"CDを買ったよ"って言ってくれる人がいるので、すごく嬉しいですね。やっぱりあの作品を出したことで、すごく変わったんです。SNSのフォロワーとか、ライヴに来てくれるお客さんも増えたんですよね。あれを出してなかったら、まだ自信がなかったと思います。

-『イノセント・デイズ』を出したあとのツアーはどうでしたか? 東名阪と、地元北海道での4公演を周ってみて。

各会場にお客さんが入ってくれて、嬉しかったですね。普通考えられないじゃないですか。自分の音楽を好きになってくれる人がいるなんて。それは初めてEggsに音源をアップしたときにも思ったことで。僕がとっ散らかった汚い部屋で作った曲が、東京の人にも届いてるとか、それを聴いてライヴハウスに来てくれる人がいるっていうのが、当たり前じゃないなって思うから、嬉しかった......本当に嬉しかったです。

-その喜びは忘れたくないですよね。

そうなんですよ。憧れのMr.Childrenみたいになれたとしても忘れたくないですね。

-あと、大きかった出来事と言えば、5月に大阪城音楽堂で開催された"FM802 30PARTY SPECIAL LIVE Rockin'Radio! -OSAKAJO YAON- supported by Eggs"ですよね。

あれは初めてオーディション系でグランプリを獲ったんですよ。

-King GnuやSaucy Dog、ビッケブランカ、teto、マカロニえんぴつとかっていうメンツに囲まれたライヴっていうところでも、刺激が大きかったんじゃないですか?

はい、今後はそこに交じっていきたいなと思いましたね。あの日、結構いいライヴができたんですよ。-KARMA-目当てじゃない人にも、気に入ってもらえた手応えがあったんです。だから、逆に"なんで僕らは今日オープニング・アクトだったんだろう?"って悔しかったんですよね。決まったときは、オープニング・アクトでも出られて嬉しかったけど、終わったら心境が変わってて。そこに出る意味があったと思います。

-いい経験でしたね。っていう日々を経て、今回リリースされるのが『DAYS E.P.』です。さっきも言ってたけど、まさに今、悠月さんが考えていることが詰め込まれている、と。

そうですね、特に"こういう曲を書こう"って決めるというより、高校のときと変わらず、作りたい曲を作ったら、こういうCDになった感じです。『イノセント・デイズ』は高校の集大成として出したアルバムだったんですけど、今回の『DAYS E.P.』は、全曲、高校を卒業するタイミングで作った曲です。