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INTERVIEW

Japanese

été

2018年12月号掲載

été

メンバー:オキタユウキ(Gt/Vo) ヤマダナオト(Ba) 小室 響(Dr)

インタビュアー:秦 理絵

また衝撃的なロック・バンドに出会ってしまった。ヴォーカル オキタユウキを筆頭にして、オルタナティヴなサウンドを鳴らす3人組、été(読み:エテ)。コドモメンタルらが主催するオーディション"404〈ヨンマルヨン〉AUDITION"で初代優勝バンドとなった彼らがリリースする初の全国流通盤ミニ・アルバム『Burden』には、彼らの妥協なき音や言葉へのこだわりが詰め込まれている。変拍子を駆使した複雑なリズム・パターン、中性的なヴォーカルが紡ぐポエトリー・リーディング、自分自身の心と対峙する深遠な言葉たち。そこには、自分とはなんなのか? この感情はなんなのか? ということへの飽くなき探求の跡を感じることができる。彼らをロックへとかき立てるものとは? メンバー全員に話を訊いた。

-8月に404〈ヨンマルヨン〉AUDITION"で優勝を果たしたことがバンドの大きな転機になりましたね。

オキタ:そうですね。3月に『I am』っていう3曲入りの音源を自主制作して、それを作った時点で、ベースのヤマダがオーディションに応募してくれてたんです。

-これまでそういうオーディションに応募したことはあったんですか?

ヤマダ:いくつか応募したことはあって、セミ・ファイナルぐらいまではいくんですけど、それ以上まではいったことがなかったんですよ。それが、今回やっと優勝することができて、事務所に所属して、初めての全国流通盤を出せることになったんです。

小室:初めて優勝できたので、本当に嬉しかったですね。

-étéはいつ結成したんですか?

オキタ:今年で3年目ですね。もともと僕とベースのヤマダが高校の同級生で、étéとは違うバンドをやってたんですけど、19歳ぐらいのときにétéを始めたんです。

ヤマダ:もともと女の子のヴォーカルがいて、4ピースのバンドだったんですよ。(オキタは)リード・ギターを弾いてて、もっとギター・ロックみたいな曲をやってたんですけど、女の子のヴォーカルが抜けちゃって、オキタがヴォーカルになったんです。

オキタ:ドラムが抜けて今のメンバーになったのは去年の8月ぐらいですね。

-新ドラマーの小室さんは、どういう経緯で加入したんですか?

ヤマダ:前に響がやっていたバンドの企画に呼んでもらったことがあって、ずっと"いいドラムがいるな"と思ってたんです。それで前のドラムがやめたときに響に声を掛けたっていう経緯ですね。

-最初のころはギター・ロックみたいなサウンドだったって言ってましたけど、今のétéはポエトリー・リーディングとか変拍子を取り入れた複雑なアプローチですよね?

オキタ:こういう音楽性になっていったのは、今回のアルバムの3曲目に入ってる「眠れる街の中で」っていう曲ができたことがきっかけですね。もともと好きなジャンルではあったので、"これは面白いな"と思ったんですよ。

-それまでは自分たちの音楽に対して、どこか満足しきれないものを抱いてたんですか?

オキタ:「眠れる街の中で」ができるまでは、模索していた時期ではあるんですよね。それまでは、できた曲をやっていただけだったんです。あと正直、周りにある音楽が面白くないなとは思っていて。自分らも、いわゆるギター・ロックの界隈にいたっていうのもあって、みんな一緒に聴こえちゃうような気がしたんです。そういうなかで、もっと人とは違う表現を突き詰めようとしたかったんだと思いますね。

ヤマダ:僕は結構ライヴを観に行くんですけど、対バンを観てても、30分ぐらい経つと"つまらなくなってきたな"って感じることがあって。そういうライヴをしたくないと思うんですよ。だから然るべき変化を経て、今のétéになったと思います。

-オキタさんがポエトリーを入れてみたのは、何かの影響だったんですか?

オキタ:ヒップホップの流れですね。"LOW HIGH WHO?"っていうレーベルが好きで、そこにいた不可思議/wonderboyとか、少し違うんですけど、THA BLUE HERBもすごく好きで。最初のころは実際にそれをバンドに取り入れようとは思ってなかったんですけど、誰もやってないような混ぜ方をしたら面白かったんですよね。

-なるほど。ヤマダさんと小室さんはどういう音楽に影響を受けているんですか?

ヤマダ:僕は歌モノのポップスですね。東京事変が好きで。そこから亀田誠治さんが好きになって。ああいう歌を引き立たせるベース・ラインがいいなと思うんですよ。

小室:僕はX JAPANとかラルク(L'Arc~en~Ciel)が好きで。変拍子だとDREAM THEATERですね。

-好きな音楽はバラバラなんですね。

ヤマダ:そうですね。オキタの音楽性を軸にして、それぞれが好きな音楽性を肉づけしてる感じです。

-あと、étéの大きな特徴になってるのがオキタさんの声ですよね。中性的というよりは、女性っぽい魅惑的な声だなと思いました。

小室:1回聴いたら覚えますよね。

ヤマダ:僕、高校生のころから仲が良くて、初めてカラオケに行ったことがあって。

オキタ:それ、覚えてない(笑)。

ヤマダ:普通にバンプ(BUMP OF CHICKEN)とか歌ってたと思うんですけど、最初はこの声にビックリしたんですよ。でも、前のバンドで女性ヴォーカルが抜けたときから一緒にやってるので、どんどん音にハマるようになってきたなと思いますね。あと、ポエトリーっていう表現を見つけられたのも正解だなと思ってて。この声に合うんですよね。

小室:本当に人の印象に残りやすい声だから、ちゃんとこれを生かしたかたちで自分たちの音楽を作り上げていきたいなと思います。

-オキタさんは自分の声について、どう思いますか?

オキタ:あんまり考えたことがなかったんですけど、最近は武器だと思うようになりましたね。武器ゆえに、一番いいところを出さないといけないとは思っていて。自分の中では、もっと生かせる方法があるんじゃないかなと思ってます。