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INTERVIEW

Japanese

フィロソフィーのダンス

2018年12月号掲載

フィロソフィーのダンス

Member:十束 おとは 日向 ハル 奥津 マリリ 佐藤 まりあ

Interviewer:宮﨑 大樹

哲学的な歌詞を、ファンクを始めとしたブラック・ミュージックに乗せて歌う4人組グループ、フィロソフィーのダンス。彼女たちが、リスペクトしているというSCOOBIE DOとのコラボ曲を含む両A面シングル『ラブ・バリエーション with SCOOBIE DO/ヒューリスティック・シティ』をリリースする。Skream!では、そんな4人にインタビューを敢行。SCOOBIE DOとのツーマン・ライヴの思い出や、熱く生まれ変わったコラボ曲、メンバーの勘違いを生んだ新曲の裏テーマなどを語ってもらった。

-Skream!初登場になりますので、まずはフィロソフィーのダンスがどんなグループなのか聞かせてください。

奥津:哲学をテーマにした歌詞を、70~90年代などのブラック・ミュージック、R&Bなどに乗せて歌っている4人組グループです。2015年結成で"ベスト・フォー"として活動しています。

-日向ハルさんと奥津マリリさんはもともとバンド活動をしていたり、十束おとはさんはゲーム方面(※電撃FIGHTINGガールズ/ファミ通 第4代ゲーマーズエンジェル)、佐藤まりあさんはオーガニック(本物)という別グループで活動していたり、個性的な4人が揃ったグループですよね。グループ結成と加入の経緯も聞かせてください。

佐藤:バンド出身のメンバー(日向、奥津)はプロデューサーの加茂啓太郎さんからのスカウトで、私とおとはす(十束)はオーディションを受けてこのグループに入ることになりました。

-佐藤さんがオーディションを受けようと思った理由はなんですか?

佐藤:その当時、将来をどうするかすごく迷っていたんです。アイドルの夢を諦めきれなくて、これから積極的にオーディションを受けていきたいなって思っていたときに、履歴書なしのオーディションを見つけて、人と対面する練習がてらに受けたら合格しました。そのオーディションの入口で偶然おとはすと出会って、オーディションを受ける前からもう友達みたいな感じだったんですけど、一緒に受けてそのまま合格したので運命を感じましたね。

-十束さんはいかがですか?

十束:そのときにちょうど関わっていたゲームの仕事がひと段落して、今後どうしようかなって思っていたんですけど、昔からアイドルが好きだったので"アイドルになろう"って決めて、"Deview"っていうオーディション情報サイトを見ていたんです。そしたら、ほかのアイドルさんは、オーディションの概要のところにアー写を貼っているのが多かったんですけど、フィロソフィーのダンスのオーディションは、プロデューサーの加茂さんのピン・ショットが"アイドルになりたい人募集"ってところにバン! て貼ってあったんですよ(笑)。"これはヤベェ、やるならこういう面白いところがいい"と思いましたね。加茂さんのことを調べたらすごい人だっていうのがわかったんですけど、私も加茂さんもでんぱ組.incさんがすごく好きだったので、"そういうかわいいキラキラしたアイドルができるんじゃないかな"と思って受けたら、こういう衣装(のアイドル)に至りました(笑)。

-(笑)バンドをしていたおふたりは加茂さんと面識があったんですか?

日向:私はあって、奥津はないです。

奥津:私はピアノ弾き語りのシンガー・ソングライターとして活動していて、そのときにお世話になっていたライヴハウスの方が紹介してくださったのが加茂さんなんです。"いよいよシンガー・ソングライターとしてデビューできる!"って思ったんですけど、そうしたら会って2、3回くらいで"アイドルにならない?"って言われました。"あれ? 私アイドルなんてやったことないのになんだ?"って思ってちょっと不信感があったんです......(笑)。だけど、アイドルでも"いい音楽をやることをコンセプトにしていて、歌えるメンバーを揃えたいんだ"って聞いたのと、"EXILEさんの女版"って言われたんです(笑)。

-EXILEの女版ですか。

奥津:最初はそう言われたんですよ。"EXILEめっちゃいいな"って思って。"その真ん中に立つふたりになったらめっちゃおいしいぞ、これは勝った"と。で、やってみたら全然踊って歌ってました(笑)。最初は半ば騙された感もあったんですけど、今となっては良かったです。

-日向さんはどんな感じで加入したんですか?

日向:私はバンドをやってるときから加茂さんと知り合いだったんですけど、将来を考えたら"バンドで売れるのは無理だな"、"バンドっていう形態にこだわっていたらたぶんもう芽が出ないな"と思っていました。それで知り合いだった加茂さんに"仮歌とか表に出ない仕事でいいので何かありませんか"っていう話をしたら、ちょうどアイドル・グループのオーディションをしてて"アイドルでもいいのか?"って聞かれたんです。"もうなんでもいいのでやりたいです"って言って、見学に行ったらグループに入ってました(笑)。次に加茂さんに会ったときには"メイン・ヴォーカルでやるから"みたいな感じで言われて、"あっ、アイドルになっちゃった"って思いました(笑)。

十束:加茂さんは基本的に強引なので(笑)。加茂さんの都合のいいように進んでいきます。

日向:その押しの強さで成り立ってます。

-今って本当にいろいろなジャンルのアイドルがいると思うんですけど、そんな中でフィロソフィーのダンスはひと際存在感を放っていると感じています。その理由ってご自身たちではどういうところにあると思いますか?

十束:まず衣装が特殊ですね。基本的にアイドル・グループって生地が一緒だったり形が一緒だったりという統一感があるんですけど、私たちはひとりひとり全然スタイルが違うんです。それに加えて声質、個性の違いみたいなものも結構あります。曲調もアイドル要素からは離れていますし、そういうほかのアイドルにはない要素をファンの方たちが見つけてくれて、拡散してくれて、それでまた好きになってくれる人が増える。そういういい循環をしてるのが、ほかにはあんまりないかもしれないですね。

日向:みんなが想像しているアイドルっていうものからかけ離れている部分が多いっていうのが、いいところかなって思ってます。