Japanese
tacica
2018年04月号掲載
メンバー:猪狩 翔一(Vo/Gt) 小西 悠太(Ba)
インタビュアー:山口 智男
サポート・メンバーを迎え、4人編成のバンドとして新たな可能性を追求していこうというモードはまだまだ続いているようだ。4月5日から初のアコースティック・セットとバンド・セットによる2部構成の東名阪ツアー"三大博物館 ~静と動の邂逅~"を開催するtacicaが2年ぶりにリリースするシングル『ordinary day/SUNNY』は、そんな挑戦にインスパイアされた2曲を収録。音数を削ぎ落としたバラードの前者と、アンセミックなロック・ナンバーの後者という対極にある2曲の"邂逅"が新たにバンドにもたらした、単純に"静と動"だけでは語りきれないものについて、ふたりに訊いた。
-今回のシングル『ordinary day/SUNNY』は、4月5日から始まる"三大博物館 ~静と動の邂逅~"と題したツアーにインスパイアされたものだそうですが、そのツアーはtacicaにとって、初のアコースティック・セットとバンド・セットの2部構成になるそうですね?
猪狩:ひとつ前のツアー(2017年9月~11月に開催した"PLEASURE FOREST")を挟んで、その前に[TIMELINE for "jacaranda"](2017年3月~4月に開催)というわりとコンセプチュアルなライヴを、東京、大阪、名古屋でやったんですけど、そこで、コンセプトを設けて何かをやる面白さを改めて知って。それまではただ実直に曲を作って、ライヴをやってきて、それに対して変えていこうとか、それ以外のことをやろうとかって気持ちにはならなかったんですけど、サポート・メンバーを入れたり、4人編成でやったりするなかで、そういうライヴをやったら、来てくれる人も楽しめるものになるんじゃないかというモードになっていって。じゃあ、可能性があるのに今までやってこなかったものは何かと考えたときに、アコースティック・セットを一度、ガツンとやってみたいなって思ったんです。"三大博物館"という不定期でやっている自分たちのイベントは、東京、大阪、名古屋の3ヶ所でやることが縛りとしてあるぐらいで、今までもワンマンだったり、対バンだったり、いろいろな形でやってきたんだから、2部構成でアコースティックをやってみても面白いねって、何よりもまず自分たちが楽しむ目的のためにやろうとなりました。そこから、じゃあ、これから作る新曲はその前に出したいねということになって、せっかくなんだからということで、"静と動の邂逅"というタイトルに掛けて作っていったというところはありました。
-"静"と"動"の要素って、tacicaの音楽にはこれまでもあったと思うのですが、それをアコースティック・セットでやりたいっていうのは、もともと持っていた"静"と"動"の要素を、改めてよりはっきりと表現したいという気持ちもあったからなんですか?
猪狩:それもあるんですけど、終わったあとに、どっちが"静"で、どっちが"動"だったんだろうって思ってもらえたら、一番面白いのかなっていう気がしていて、そういうものを提示したいと思っています。単純にアコースティック・セットが"静"で、バンド・セットが"動"ってわけではないと思うし、熱量みたいなものは、どっちでも提示できるような気がするし。
-"邂逅"と謳っている以上は、そこはない混ぜになるみたいな。ところで、今回の2曲はどんなふうに作っていったんですか?
小西:「SUNNY」は、みんなでスタジオで音を出して、ある程度は形にしてから仕上げていきました。「ordinary day」は、変な言い方ですけど、猪狩に任せて、1回好きなように作ってもらったんです。
猪狩:前回のミニ・アルバム(2017年リリースの『新しい森』)からサポート・メンバーを入れて4人でレコーディングするようになったんですけど、僕がより歌や歌詞に集中できるというか、時間をかけられるようになって、それが如実に出ているのが「ordinary day」なのかな。考えることが多々あって、今、何を歌ったらいいんだろうってところにも、今までよりも時間をかけて向き合えたんですよ。
-猪狩さんが曲を作ったときには、こういうアレンジで、というイメージではあったんですか?
小西:任せたとはいえ、1回みんなで話し合ってからこういう曲を作ろうみたいな感じではあったんで、あらかじめざっくりとした方向性はあったんですよ。
-こういう曲っていうのは、例えば?
猪狩:ぐわーって感じ(笑)。なんだろうな、でも、まさに歌詞のとおりというか、炎が燃えていく感じというか、静かに熱いところから燃え上がっていく感じは、共通認識としてありましたね。最初は、ほぼほぼアコギとリズムが若干入りつつ、あとは歌なんですけど、アレンジはすごく静かというか、シンプルで。それでいて、熱がずっと途切れていないイメージというか。でもまぁ、僕らにしては相当挑戦でしたね、この曲は。この曲ができたのは、誰がどう言うかは別として、バンドにとってはすごく意味のあることなんじゃないかなって思います。
-どんなところが挑戦でしたか?
猪狩:わりと全部なんですけど(笑)。
小西:アレンジも含め、やったことがないことが結構入っているんですよ。
猪狩:わかりやすいのかな、わかりづらいのかな。この曲がどういうふうに聴かれるのか、今はまだ、全然わからないですね。
-僕はすごくいい曲だと思いました。今の日本のバンド・シーンで、これだけ説得力のある歌を歌えるヴォーカリストがいるんだっていう驚きがありました。
猪狩:うわっ(笑)。
-多くの人に訴え掛けられる曲だと思うのですが、そんな手応えは?
小西:もちろん、あります。ただ、自分たちはいいと思っていても、受け取る側が判断することだから、そこに対して押しつけがましいことを言っても(笑)。そこはもう聴いてもらえたら、響いてくれるだろうって。それはもちろん全部の作品にあるんですけど、今回に関しては、作り方が今までとちょっと違うから、どう聴こえるのかなって。自分も"早く聴かせて"とあえて言わなかったんですよ。とりあえず、できあがるまで待っていようと思って。
猪狩:そのなかで、ただただサビが変わっていくっていう(笑)。サビからできたのにサビが3、4回変わったんですよ。
-何を求めて変わっていったんですか?
猪狩:僕らって押しつけることができない代わりに(笑)、ぐぅーってtacicaってものの中に入りこんでしまっていて、それでずっとやってきているから、もはや自分たちのことを客観視できないんですよ。もちろん多くの人に聴いてもらえたらっていう願望はあるけど、願望以上にはなり得なくて。そのなかで、今のプロデューサー兼サポート・ギターの野村(陽一郎)さんは、外からtacicaを見たうえで、"ここはもうちょっとこうした方がいい"っていうものを、納得いく形で提示してくれるんです。もちろん、それが飲めなかったらなしなんですけど、今のtacicaにとってその意見は大事で、飲めるか飲めないか以前に、今の自分たちには、とにかくやってみよう精神があって。やってダメなら戻ればいいじゃないかって。ただ、やっぱり人のせいにはしたくないという気持ちはあるから、自分から出てきたものに対しては、ちゃんと自分が責任を持てる形を維持しつつ、なおかつ作品が一番いいものになることがいいんだろうなと考えて、サビを書き直しました。
-「ordinary day」は何よりも歌を聴かせる曲じゃないですか。人間の声が嫌いな人っていないと思うんですよ。
猪狩:嫌いな声はありますけどね。
-そうか、嫌いな声はあるか。でも、猪狩さんの歌声を嫌いと思う人は、ほぼいないと思うんですよ。その歌声をシンプルなアレンジで聴かせるこの曲は、音楽の趣味嗜好を超えたところで、多くの人に届くんじゃないかな。タイトルにもあるように、"普通の日を粛々と生きることが美しい"と歌っている歌詞の内容も、多くの人が共感できるものですよね。
猪狩:平凡というか、平坦な、何ひとつ特別なことはないということをひたすら歌って、それがいかに特別なことなのかわかってもらえたらいいなって思いながら書きました。普通が一番難しいって常に思っているんですよ。普通を嫌がる感じってあるじゃないですか。でも、普通が一番難しい。人と変わったことがしたかったら、逆にいくらでも方法はある気がするんですよね。
-歌詞に"また/朝のニュースが/多くの恐怖と/少しの安堵を"という一節があるじゃないですか。その"多くの恐怖"っていろいろなことだと思うんですけど、"多くの恐怖"によって、普通の日が奪われたときとか、失われたときとかに、人はやっと普通が一番いいということがわかるのかなと聴きながら思いました。
猪狩:僕が言うのもなんですけど、その一節のような表現って、めちゃめちゃ普通なんですよ。いい加減、使い古されている。この曲は、そういうことを書くべきだと思って、あえて書いたんです。そういう普通のことを、より説得力のあるものとして表現できることが一番大事という気がしたんです。もし、そこの表現が響いてくれたのであれば、それは狙いどおりで(笑)。たぶん、歌う人間が本当にそう思っているか、思っていないかで、説得力が変わるのかなと思いながら歌いました。
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