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INTERVIEW

Japanese

HEADLAMP

2017年05月号掲載

HEADLAMP

Member:平井 一雅(Vo/Gt) 生松 圭悟(Gt) 白石 浩輝(Ba) 武村 奏(Dr)

Interviewer:秦 理絵

-特に「アオハルロンド」(Track.1)と2曲目の「Cherry!Plum!Peach!Apricot!!!」は、パンク色が強くてバンドのルーツをより感じられる曲になったなと思います。

平井:「Cherry!Plum!Peach!Apricot!!!」はアレンジとかもすごいシンプルだし、めっちゃ簡単なんですよ。一時期、僕らの音楽がすごい歌モノ寄りになったりもしたんですけど、高校生のときはもともと"ザ・パンクス"っていうバンド名だったんです。

-そのままですね(笑)。

平井:"元気ロック"とか言ってて。

白石:やってたなぁ(笑)。

平井:とかやってたのに、途中から歌をしっかり伝えていかなきゃっていうのを目指し始めて変わったんですよね。それも良いことやったんですよ。でも、それを経て、また高校生みたいな気分に戻ってきたなっていうのはあって。いまはライヴも楽しいんです。

-バンドの中で失われてきた何かを取り戻さなきゃと思ったんですか?

平井:いや、勝手に戻ってきてる感じですね。そういう時期があるんやと思います。ここがスタートやったって思い出したかったというか。いろんなことを経て、一周してスタートに戻ってきたんですけど、思ったよりも大きい一周だったなと思いました。

-結成は2009年ですもんね。

平井:だから一周はしてるんですけど、昔とは変わってて、いい意味で進めてる自分がいるんです。直線に進むバンドもいるけど、僕らは円だったんです。

-昔の自分たちらしくという意味では、レコーディングもスムーズでしたか?

平井:いや、結構大変でした(笑)。サビを書き直したり、レコーディングも1回終わってから録り直したり。ヴォーカル的に言うと、たぶん最初は歌い込めてない部分が多くて。もっと伝わるように、詰め込みすぎてる部分を削ったりしながら作りました。


ここから自分たちが駆け上がっていく、ひとつの旗を立てられたんじゃないかと思います


-歌詞のテーマが"アオハル"だから、つまり青春がテーマですけど、これはHEADLAMPっていうバンドの大きなテーマみたいなものですよね。

平井:青春大好き人間なので(笑)。僕らは一生青春やとか本気で思っちゃってる人なんです。地元で"アオイハルの日"っていうイベントをやったりもして。いまも俺たちはバンドっていう自分の好きなことを、好きな奴らとやってるし。これが青春なんやろうなっていうのがあって。で、普通に仕事をしてる人たちにも青春はあったと思うんですよね。この曲を聴くことでそれが戻ってくればいいなとも思うんです。歌詞では"青春という季節は/ただ一つだけ。"って言ってるんですけど、それは人生で1回だけっていう意味じゃなくて、どの時期にでも訪れるものなんだよって言いたくて。青春って......いいですね。

-何に惹かれるんですかね、青春の。

平井:何なんですかね。言葉の響きかなぁ。青い春っていう。

白石:ライヴは青春だよね。

-青春に対しての熱さはメンバー全員に共通するものなんですか?

生松:そうですね。ドラムの奏はあとから入ったんですけど、前の3人は高校から一緒で。地元に高槻RASPBERRYっていうライヴハウスがあって、そこに先輩たちがいて、高校時代もずっと入り浸るようにいとったんです。だから、一緒に青春時代の音楽を過ごしてたんですけど、それがいまも続いてる感じなんだと思います。

-そう考えると、起承転結の承になる今作は、まず初の全国流通盤で"はじめまして"をしたあと、バンドの根本にあるテーマを大きく打ち出した作品になったわけですね。

平井:そういうものになりましたね。だから全然つなぎとかじゃないんです。ここから自分たちが駆け上がっていく、ひとつの旗を立てられたんじゃないかと思います。

-2曲目の「Cherry!Plum!Peach!Apricot!!!」はストレートなメロディック・パンクですけど、これはどんなふうにできたんですか?

武村:これはすぐにできましたね。

平井:ギターを鳴らしてたら、できちゃったんです。

生松:この曲のギターのフレーズを考えるとき、僕はthe pillowsが好きでバンドを始めたので、どうにかオルタナティヴっぽいフレーズを差し込みたいなって思ってて。それができたので、密かに"よし"って。

武村:それ、知らなかった......。

白石:この曲は高校生とかにカバーしてほしいよね。

平井:俺らのやりたいことっていうのは、めっちゃ難しくて誰も弾けへんことじゃなくて、いろんな人が音楽を聴くきっかけになったり、俺らみたいに高校生でバンドを始める子らがコピーできるようなものなんです。