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INTERVIEW

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成山 剛

成山 剛

成山 剛

インタビュアー:白崎 未穂

北海道在住の3ピース・バンド、sleepy.abのフロントマンである成山剛が初のソロ・アルバムをリリースした。バンドのフロントマンが発表するソロ・アルバムって、"バンドが好きなんだ"という人にはもしかしたら敷居が高いのかもしれない。でも、彼のソロ作は、sleepy.abの一片そのもの。独特な譜割りが印象的な「エトピリカ」のセルフ・カバーを含む全8曲を収録した今作はsleepy.abのウワモノを切り取った、そんな雰囲気を醸し出している1枚。生き急ぐことのないマイペースな彼の時間を少しだけ覗いてほしい。

-いつごろからソロでのライヴ活動を始めたんですか?

前の事務所にいたころは、わりとsleepy.abに専念することが主体だったので、ソロ活動は2014年の年末ぐらいからだと思います。始めたばかりだから、ひとりでライヴするのって修行みたいなんですよね。結構ピリピリしながらやってます。

-ソロ活動をしたいなと思った理由は?

もともとは、ソロだと軽いスタンスで活動できるんで、旅みたいなこともしたかったというのが最初でした。バンドで動くとなると、なかなか大変だったんですよね。バンドで行けないところでもひとりなら行けるので、まずは自分が行って、そのあとバンドで行ければいいなということも含めたソロ活動ですね。

-北海道に住んでいるからこその悩みでもあるかもしれませんね。

ずっと北海道に住んでいるので、sleepy.abの活動が中心のときは東京にある事務所やホテルに泊まりながらってことを10年くらい続けてますね。

-成山さんが音楽活動する際に、母体となるのはsleepy.abというバンドになりますが、そのフロントマンがソロ作を出す理由って、いくつかパターンがあるのかなと思うのですが、今回のソロ・アルバム『novelette』はなぜ発表しようと?

sleepy.abをやっていると、バンドでは対応できない曲もどんどん生まれてくるんです。特に、sleepy.abは俺ひとりで作曲しているわけじゃなくて、メンバー全員がそれぞれ曲を作れるので。しかも、わりと俺が作るのは3拍子の曲が多いんですけど、いつもリズム隊がそれを嫌うんです。パターンがちょっと難しいらしくて(笑)、アプローチがね。そういうこともあったので、わりと3拍子の曲は避けられていたんです。だから、ソロは自分の好き勝手に作りたいっていう気持ちだけかな。

-たしかに今作は3拍子の曲が多いですね。

やっぱり3拍子や3連符とか、ワルツの曲は売れないって言われることもよくあって、敬遠されがちですね。過去にヒットした曲でワルツのリズムが少ないという理由ではあるんですけど。自分が作る曲って、8割方3連符なんですよ。自分の中のリズムが3連符なんだと思うんですけど、普段こうやって話をするときに流れてくる音楽を、ふと"いいな"って思うのは、やっぱり3拍子なんです(笑)。sleepy.abで曲出しするときに、どうしても3拍子の曲をやりたい場合は、3拍子を4拍子に直したりして、それで採用されるとか。そういう例もあります。

-自分の好き勝手に作りたかったんですね。

そう。それで、ひとりでツアーを回ってきて、自分の作品がほしいなと思って。これからどんどんCDを発表していくというよりは、とりあえず名刺代わりになるような1枚がほしいなと。そういう気持ちは普通にありました。むしろ流通しなくてもいいとも思ってたんですよね。でも、意外とちゃんとした作品になったので、流通させた方がいいかなと思って、"出しちゃおう"って(笑)。

-では、このタイミングでリリースしようと思ったのは?

本当は2015年内に出すって話で進んでたんですけど、どんどんズレ込んだんですよね。新しい曲がたくさんできてきて、"この曲もやりたいな"ってレコーディングの後半に思い始めて、"この曲も入れるなら来年の1月だね"って話してたんですけど、結局3ヶ月ぐらいズレて、結果的にこの時期になりました。

-ソロ活動を始めたのが2014年の年末ごろで、2015年内にCDを......ってことは結構早い段階で何か出したいって考えていたんですね。

そうですね。空中ループの松井(省悟/Vo/Gt)君とかいろんな人とライヴをやってると、みんな結構ソロ・アルバムを作ってるんですよ。それが普通に羨ましくて。流通してるかしてないかは別ですけどね。"俺も欲しい! 作りたい!"って安易な感じで(笑)。

-今作ができあがって、sleepy.abのメンバーは何か言っていましたか?

そうっすね......聴かせてないかも(笑)。山内(憲介/Gt)は、一応今作に参加っていう形になっていますけど――ソロ曲をsleepy.abでやるってなったときがあって、"こんな感じの音で当日やります"ってわかってもらうために、一度レコーディングに参加してもらったんですよ。そのときに弾いてもらった音が結構良くて、それをそのまま勝手に使ったって感じなんです。

-"今作のためにレコーディングするから弾いて"って依頼したわけではなく?

そうなんです。山内の音を外してみたら、意外と寂しくなっちゃって。でも山内が入ると、sleepy.abとソロの棲み分けが曖昧になるので、最初はなしって話だったんです。でも棲み分けより何より、曲として良い方がいいよなっていう経緯で、音を拝借させていただきました(笑)。で、クレジットのスペシャル・サンクスにも入ってるし、CDを渡そうと思ってたんですよ。そしたらもうすでに買ってましたね(笑)。

-なんというあったかい話(笑)。

でしょ(笑)。ベースの田中(秀幸)は、こないだライヴのMCで"(ソロ)出したね〜。まだ貰ってないけどね"って話をしていて、"あとであげるわ"って言ったものの、まだ渡してないです。ひっくん(田中)は俺にちょっと厳しいので、渡すのが怖いんですよね(笑)。落ち着いたら渡そうかなと。