Japanese
sleepy.ac
2011.09.29 @北沢タウンホール
Writer 島根 希実
小学生の頃、学校から帰宅後、夕飯の時間まではテレビの前で過ごした。NHKの教育テレビ“みんなのうた”で流れる曲は、テレビを見始めた幼稚園年長組からこの頃まで、ほぼ毎日耳にしていた。子守歌のようなものから、面白おかしいコミック・ソングまで、子供心をくすぐる沢山の歌は、母の作る夕飯の匂いと一緒に、無意識に私の記憶にすり込まれていった。夜7時、下北沢の多目的ホール“北沢タウンホール”で、sleepy.acを聴きながらそんなことを思い起こしていた。
彼らが奏でたものに、郷愁を見たというわけではない。だが、音楽への愛着や遊び心が“童心”へと変身したような、どこかわんぱくな佇まいがある。成山 剛(Vo&Gt)の歌声もまた、聴く者の心にそれを呼び覚ました。メンバー自ら“みんなのうたに採用されたい”などというものだから、余計にそう連想してしまったのかもしれない。
sleepy.abのアコースティック・セット“sleepy.ac”。9月より始まった“sleepy.ac tour 2011”は、此処、北沢タウンホール公演2日間を終えれば、最終日北海道公演を残すのみとなる。
前半は、アコースティックならではの、柔らかな音色を生かした選曲が多かった。「メロディ」、「ドングリ」「写真」「街」は、冬の夕時を描いているよう。徐々に温度が下がり、空は薄暗く、街が灰色になっていくその光景は、センチメンタルな空気を作り上げていた。「まっくら森の歌」「メトロポリタン美術館」「さかなになって」「palette」「シエスタ」は、鉄琴やオカリナに代表される可愛らしい音や、ほんわかとした世界観も相まって、まるで子供劇でも見ているようだ。こういったアプローチはsleepy.acだからこそ出来るのだろう。また、音作り担当の山内憲介の見せ場も満載で、彼考案のオカリナ“イカゲソリーナ”(函館のイカがモデル)や、テルミンの“テルミ”なども登場。ほのぼのとした笑いもとりながら多様な楽器を駆使し、音に彩りを添えていた。
“ここからはお休み編、寝てください”という後半は、その言葉の反面、「メリーゴーランド」「エトピリカ」「ドレミ」「マザーグース」と1曲ごとにステージの深みが増し、会場と楽曲とがさらなる調和を見せていった。そして雨上がりの新緑のようであった「賛歌」。いかに瞼が重くなろうとも、目を閉じるなんてもったいない心地良さだった。
アンコール3 曲を終え、終演を迎えたとき“うた”を聴いた、という心の満腹感でいっぱいだった。“音楽”ではなく“うた”。夕時、家にいることなんてなくなった今になって“みんなのうた”に出会えるだなんて。この日この場所にいた大人たちは、なんて幸福なのだろう。
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