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INTERVIEW

Japanese

セックスマシーン

2015年04月号掲載

セックスマシーン

Member:森田 剛史(Vo/Key) 近藤 潔(Gt/Key/Cho) 日野 亮(Ba/Key/Cho) ケンオガタ(Dr/Key/Cho)

Interviewer:山口 智男

キーボーディストの脱退を、メンバー全員がキーボードを兼任するという前代未聞の(!?)の方法で乗り越えたセクマシことセックスマシーン。半年ぶりのリリースとなる4thシングル『春への扉』は新編成となってさらに進化を遂げたバンドの姿を捉えた意欲作。観客を巻き込みながら熱いライヴを繰り広げてきた彼らが新たな前進を歌い上げる渾身のロック・ナンバー「春への扉」を始め、セクマシの魅力がぎゅっと詰まっている。この連中、意外に奥が深い!? メンバーも"現時点でのベスト"と自信満々だ。

-昨年11月にキーボーディストが抜けてしましたね?

森田:はい、人間性の違いで脱退ということになり(笑)、メンバー全員がキーボード兼任という新しいスタイルになりました。新しい挑戦もしながらなので、充実感もありつつ、意外としっくりきているという感じはあります。

日野:物足りなさみたいなものはないですね。

森田:各自がそれぞれのパートのことだけを考えるのではなくて、1歩退いた目線も持てるようになったので、アレンジの視野が広がってよくなったというふうに最近は感じています。

-キーボードは誰かひとりではダメだったんですか(笑)?

森田:そうですねぇ。それぞれのパートでもともとやっていたこともありますし。なおかつ、楽曲のイメージが聴いていただいている方の中にもあると思うんですよ。イントロでこの音が鳴ったから、"あ、この曲や"っていう。それをできるだけ損ないたくない。欲張りなんでしょうね(笑)。とは言え、このスタイルになった当初はやらなきゃいけないことが増えて、ライヴ中に結構慌てることもあって。

日野:"ここは俺が弾かなアカンとこやったのに!"みたいな。

森田:突然、頭が真っ白になったこともここだけの話、多々ありました。

-現在、ステージではメンバーそれぞれにキーボードがあるわけですか?

オガタ:自分の持ち場の前に各自1台ずつ置いてあります。

森田:僕、ライヴではぴょーんと飛び出していってしまうタイプなので、キーボードが置かれることによってその動きが制限されることを最初は懸念してたんですけど、実際やってみるとそんなに気にならない。むしろ、それによって押し引きの部分を考えるようになったので、ライヴもより幅が広がったんじゃないかと思います。

-つまり、メンバーの脱退をいい方向に変えていったわけですね?

森田:昔からこうじゃなかったのって言われることが多いですね(笑)。

日野:それぐらいしっくりきているってことですね。

森田:僕らも今のスタイルを楽しみながらやれているんです。30(歳)超えてから新しいことに挑戦するって楽しいですね! 脳の眠っていた部分が覚醒していっている感じはあります。

日野:音数が減ったとか、メンバーがひとり減ったとかそういうふうに捉えられることを払拭して、超えていきたかったんですよ。

森田:減ったと思うスキを与えずにもっとショックを与えていきたいんです。

日野:そのためにキーボードを増やしたところもちらっとはね。

森田:前は1台だったキーボードが4倍に増えましたからね。おかげで搬入出が大変ですけど(笑)、セッティングはだいぶ慣れてきました。

-今回、4人体制になって初めての音源になるわけですが、4人になったセクマシをアピールしつつ、どんな作品にしたいと考えたんですか?

森田:今までは照れて言い出せなかった内容や、ちょっと冗談めかしていた部分を取っ払おうと思いました。突き詰めていくと、僕はホットなものが好きなんですよ。それを余すところなく入れようと思いました。例えば、作詞に関しては、そういうところがようやく自分の中で、思っていることとやっていることが一致してきました。もちろん、これまでと変わらないユーモアも忘れずにホットな部分はホットに届けられるものができたと思っています。アレンジに関しては、キーボードが辞めるって決まったときから現在の体制を考えながら動いていたので、ずいぶんスムーズにできるようになってきました。

-今回の作品でいきなりというよりは、徐々に変化してきて、その流れで今回の作品を作り上げたわけですね?

森田:そうですね。現時点でのベストということになりますね。ただ、計画的なものがあるというわけではないんですよ。その意味では、今1番興味が向いていて、ライヴでやりたいと思える曲を、それにふさわしい温度でレコーディングできたと思います。ヴォーカルも結構録り直したんですよ。修正することはこの時代、ナンボでもできるんですけど、つるっと歌って、聴き返してみて、納得できるというか、自分が言いたい感じが出ていると思えるところまで何回もギリギリまで録り直しました。