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INTERVIEW

Japanese

folca

2014年09月号掲載

folca

Member:山下 英将 (Vo/Gt) 為川 裕也 (Gt) 藤田 健二 (Ba)

Interviewer:沖 さやこ

アルカラ主催のレーベル"くだけねこレコーズ"第1弾アーティストとしてデビューする神戸出身のロック・バンド、folca。以前アルカラの稲村太佑がブッキング・マネージャーを務めていたライヴハウス、ART HOUSEをホームに持つ彼らが、結成から6年という時を経てリリースする初の全国流通盤『GLAMOROUS』は、メンバー3人が様々な人間とのコミュニケーションで感じてきた想いを音楽に昇華した意欲作だ。彼らの作る奥行きのあるダイナミックなサウンドに、艶感のあるヴォーカルは、あなたの心にコミュニケーションを求め、飛び込む。

-公式サイトのプロフィールによると、山下さんと為川さんが所属していたバンドと、藤田さんと初代のドラマーさんが所属していたバンドが同時期に解散し、当時神戸ART HOUSEのブッキング・マネージャーをやっていたアルカラの稲村太佑さんの後押しのもとfolcaが結成されたとのことで。

山下:もともとどっちのバンドもART HOUSEに出てて。僕と裕也のバンドは疾走感があるギター・ロックに日本語でメロディが乗ってる曲をやっていて、健二のバンドはパンクやメロコアで。健二のバンドは対バンでよく見てたんですけど、結構狂気的で、こいつベース振り回しまくっとった(笑)。危ないなーなんて思ったりもしてたんですけど、男やしかっこいいなーと思って見てたんですけど、ちゃんと知ったのはアルカラの太佑さんに紹介されたことがきっかけですね。

藤田:太佑さんから"あそこのバンドの山下がメンバー探してるみたいやから、お前の番号教えたよ"って夕方くらいに連絡があったんです。でもその2時間前くらいに"太佑さんに番号聞いて掛けてんけど"って(山下から)電話があって(笑)。そのときに"あ、そうですか。じゃあ1回飲みに行きましょかー!みたいな感じで。

為川:ヒデ(山下)から"面白いから一緒にやってみれば?"って言われてんけどーって話を聞いたとき、俺は"今すぐにでもライヴがしたい!"というタイミングで。なので"面白そうやしやりたいなあ!"という感じでしたね。

山下:"行こ! よっしゃよっしゃ!"みたいな、お互い結構前のめりな感じやったよね(笑)。音楽の趣味が共通してるのも勿論大事やと思うんですけど、やっぱり"人"が滲み出て音楽になると思うんで、(組んだ理由は)人間性ですね。スタジオにちょっと入ったあとに、三宮の安っすい居酒屋で4人で飲んで(笑)、これでいこうと。それが6年くらい前ですね。2008年の5月。初めて存在を知ったのはお互いART HOUSEに出始めたとき、10年くらい前です。

-なぜ稲村さんはみなさんをくっつけようと思ったのでしょう。

山下:面白かったからじゃないですか(笑)?

全員:(笑)

山下:それだけやと思うんですけど(笑)。でもあの人の面白いのは......最初は"面白いんじゃねー?"ってところから始まるんですけど、その裏側でそれぞれの個性や持っているものをいろいろ見抜いてて。それを融合させたらより新しいものができるんじゃないか、という計算もあると思うんですよ。僕も裕也も健二もバンドの核として曲を作ってたんですね。ひとりすごいやつがいて、それを囲うように他のメンバーがいたりするバンドも結構多いんですけど。でもここはそれぞれが個性を持っていて、それが衝突しあって新しいものができるというのを(稲村が)期待しててなのか、たまたまそうなってなのかはわかんないですけど(笑)、人としての相性と、そういうところも見ていて面白いと思ったんじゃないですかね。

-それで2008年7月、ART HOUSEで行われたアルカラ『そうきたか』のレコ発ライヴで初ライヴを行う。

山下:一緒に組むことが決まってそれを太佑さんに報告したら、曲もなんもない状態なのに"ほなライヴ決めよう""じゃあここに入れるから、それまでに曲作って"と言われて(笑)。その辺の操作も、やっぱり俺らのことをわかっててやろうなと思いますね。俺らも結構マイペースやから。

-ステージの稲村さんしか私は知りませんけど、飄々としているようでいてキレ者な感じが曲やステージングにも滲み出てますよね。

山下:いやー、酔ったときはどうしようもないですけど、素面のときはすごいですね(笑)。

為川:素面のときはすげえ、というのは3人一致した意見ですね(笑)。

-ははは。もともとのバックグラウンドは3人まったくばらばらなのでしょうか?

山下:そうですね。裕也も俺と組む前、もともとは違うバンドでギターを弾いていて。それまでは裕也はギター・ロックをやっていたわけではなかったんですよね。裕也はもともとハード・ロックをやっていて。

-ああ、今回のTrack.1「エゴイスティック・ラヴ」のイントロはハード・ロックのテイストがありますよね。

山下:最近珍しいですよね。ギタリスト然とした、チョーキングぶりぶりみたいな。

為川:チョーキングはロマンですからね!

全員:(笑)

山下:マジで!? 俺チョーキングにロマン込めてなかったから気ぃつけるわ(笑)。