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INTERVIEW

Japanese

Yellow Studs

2014年06月号掲載

Yellow Studs

Member:野村 太一 (Key/Vo) 野村 良平 (Gt) 植田 大輔 (Ba) 田中 宏樹 (Dr)

Interviewer:山口 智男

-そういう辛い思いをしながらバンドを続けてきたのはなぜでしょう?バンドを止めようと思ったことはなかったんですか?

太一:俺はないですね。ある人?

良平:はい!えぇ~、俺だけ!?みんなあるでしょ(笑)?

太一:あるって信じらんねえ。

田中:植田さんは太一さんが続けるかぎり続けるってスタンスですもんね。

植田:そうだね。

太一:良平、お前はいつやめたいって思ったの?

良平:俺、けっこうあるよ。

植田:良平はけっこうあるよね。そういう顔してるもん(笑)。

良平:けど、毎回、これしかないんだよなって思うんです。絶対、これしかないんで。で、戻ります。

-太一さんは、なぜやめようと思わなかったんですか? なぜって聞くのも変なんですけど。

太一:なんで止めないんですかね。他に面白いことはたくさんあるんでしょうけど。

良平:楽しいのが1番でしょ。

太一:苦しいけどね。親父とお袋がいつの頃からか俺たちを応援するようになったんですよ。たぶん良平が入るちょっと前ぐらいからかな。それで、あ、やってていいんだって。

-ところで、こういうタイプのバンドでフロントマンがキーボードを弾いているって珍しいですよね?

太一:俺らの音楽は時代と全然マッチングしてないですしね。別にエモーショナルでもないし。

植田:ははは。

太一:モテ線みたいな音も出せないし。うーん。でも、流行りの音楽が嫌いな人たちが(ライヴに)来てくれるのかな。

田中:ややアンダーグラウンド路線?

-じゃあ、ファンはわりとコワモテの人が多いんですか?

太一:様々ですよ。わけありの人だったり、刺青だらけのバイカーだったり、主婦だったり、みんないい人です。

田中:でも、知名度は広がってきてません? たとえば、いわゆるロキノン系のバンドを好きな人達でもYellow Studs好きって言ってくれる人たちは増えてきてるような気がしますけど。

太一:そうなん?

田中:たぶん。。。

太一:まぁ活動を続けて逆に有名じゃなくなるなんて奴はいないからね。そりゃ広がるよね。

-モテ系でもないっておっしゃったじゃないですか。でも、そういう音楽をやりたいわけではないんですよね?

太一:いや。初めてONE OK ROCKを聴いた時は、かっこいいと思ったんですよ。

良平:(かなわないから)やめてって思ったよね。

太一:あとは誰だ? ELLEGARDENを聴いた時も、これはできねえなって思いました。あ、その前にBUMP OF CHICKENがいたんだっけ。それを良平から聴かされて、俺の中の何かがハジけたんですよ。そういう曲もやってみようかなって。

-あ、やってみようと思ったんですね?

太一:そこはもう、ブレますよ(笑)。

田中:いや、ファンはそれは違うだろうと思うかもしれないけど、僕ら自身には全然ない。むしろ、かっこよさに打ちのめされてヘコむぐらいなんで(笑)。

太一:ロック以外認めないぜって人間は、このバンドにはいないですね。

-それで、BUMP OF CHICKEみたいな曲をやってみようと思って、実際やったんですか?

太一:当時、「バード」って曲ができたんですよ。何年前だ?

田中:7、8年?

良平:もうそんなになる?

太一:その時、えらいウケてしまいまして。

田中:いまだにですよね。いまだにセットリストの最後に来る代表曲ですよね。

太一:ただ、いざやってみたら、俺の声がこんなだから、BUMP OF CHICKENには程遠い、俺らの色になってしまったんです。でも、かっこいいものを取り入れてきた感じですね。常に。小田和正さんとか、徳永英明さんとか。だから、周りが思うほどロックンロールはしてないです。これを言うと、がっかりする人はけっこういると思いますけど(笑)。

-12年に『Shower』と『Curtain』という2枚のアルバムをリリースして、活動が勢いづいてきたところで、前のドラマーが脱退してしまいましたけど、それで活動のペースが落ちたということは?

太一:ないですね。止まった瞬間、俺ら忘れられちゃうんで。

良平:むしろ前作、前々作を短いスパンで出したぶん、次も早めに出さなきゃっていうのがうちらの中にあったんで、今回、必死に曲作りしました。

太一:忘れられないためにリリースし続けてるっていうのが1番でかいかもしれない。できれば、休みたいです(笑)。