Japanese
Yellow Studs / THE CHERRY COKE$
Skream! マガジン 2019年08月号掲載
2019.06.24 @下北沢LIVEHOLIC
Writer 篠﨑 直人
アイリッシュ・パンク・バンド THE CHERRY COKE$と、ジャズやガレージを基調としたロック・バンド Yellow Studsという、曲者同士による一筋縄ではいかない激熱ツーマン・ライヴが、下北沢LIVEHOLICにて繰り広げられた。

手拍子に迎えられ、まずはTHE CHERRY COKE$が登場。お互いに待ちに待った初共演であったが、1曲目の「KISS IN THE GREEN ~Drunken lovers nite~」の反応を見ただけでも、今日という日を楽しみにしてきた観客の期待の高さが窺える。人口密度高めなステージから放たれるアイリッシュ・パンク・サウンドは、梅雨のじめじめとした鬱陶しい雰囲気を早くも吹き飛ばしていき、彼らの十八番「John Ryan's Polka」では、演者も客も所狭しとはしゃぎまくる。陽気な音楽にハンドクラップとダンス。はち切れんばかりの勢いだ。そこに畳み掛ける新曲「Dong Chang Swag」では、曲中の三三七拍子が会場全体できっちり決まっており、凄まじい一体感が生まれていた。そのまま息もつかせず叙情的な曲展開の「RASCAL TRAIL」を披露。オーディエンスのモッシュは激しさを増し、高く上がる拳もどんどん増えていく。MCのあとには周年イベントということで"LIVEHOLICに捧げます!"と、「桜舟~Sail Of Life~」をプレイ。アイリッシュ音楽と和風でノスタルジックなメロディの調和がとても美しい。怪しげに煌めくライトの中で、流麗なアコーディオンとティン・ホイッスルの響きと、リズミカルなギターが心地よい「Gypsy Moon」で、さらに観客のボルテージを上げていく。新曲だろうと昔からやっている定番曲だろうと、熱がまったく冷めることのないフロアから実感したのは、彼らが20年培ってきたライヴ・バンドとしての底力だった。
"このあとイエスタ(Yellow Studs)出てくるけど、最後まで楽しんでうまい酒飲んで帰りましょう! THE CHERRY COKE$、ラスト1曲やって帰るよ!"と、KAT$UO(Vo)が言い残して演奏したのは「RISE AGAIN」。大合唱と馬鹿騒ぎの余韻を残して、Yellow Studsへと繋げた。

野村太一(Key/Vo)が"俺たちがYellow Studsです!"と宣言し、イエスタのステージが威勢良くスタート。植田大輔(Ba/Cho)が奏でるアップライト・ベースによる肉厚な音色とうねるフレーズに痺れる「さえずり」、アップテンポ且つどこかニヒルなニュアンスを含む「コメディ」、裏打ちのカッティング・ギターが小気味いい「ヤモリ」、パンキッシュな「脱線」と立て続けに演奏していくと、フロアもステージの熱量に呼応して踊り騒ぎ、再び会場内の温度が上昇していく。
その後打って変わって穏やかな「竹とんぼ」へ。青臭い少年時代への追憶が感じられるこの曲に限らず、野村が歌い届ける歌詞の描写は、小説のように緻密だ。ジャジーなピアノが演奏に花を添える楽曲「ライブハウス」からは、彼らがバンドマンとして向き合い続けている現実が想像できる。また「汚い虹」では、上手に生きていけないがゆえの葛藤がひしひしと伝わった。どれもこれも、虚飾のないシリアスな言葉で表現されるからこそ、クリアな情景が聴き手に浮かび、心を惹きつけてやまない。
MCではTHE CHERRY COKE$と対バンがようやくできたことに、感無量であることを伝えた彼ら。ラスト3曲では緩急のついたセットリストで、どちらのバンドのファンであろうが関係なしに盛大に盛り上げ、熱く情熱的な「バード」で本編を締めた。しかし、ここで退場というわけにはいかず、依然として興奮を抑えきれない観客たちから、威勢のいいガヤが飛びまくる。それに応えてアンコールで演奏したのは彼らの楽曲の中では珍しくファストなショート・ナンバーである「ブレーキ」。これにより、フロアの熱気は最高潮に達してフィニッシュ。異色な組み合わせながらも、大いに盛り上がった一夜となった。
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