LUNKHEAD

INTERVIEW

Japanese

LUNKHEAD

2013年09月号掲載

LUNKHEAD

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Member：小高芳太朗（Vo/Gt）　山下壮（Gt）　合田悟（Ba）　桜井雄一（Dr）

Interviewer：沖さやこ

－ああ、なるほど。確かにそうですね。

小高：そうだね、リズム隊は割と自由にやってもらったね。最近は敢えて歌詞を見せんことも多くて。LUNKHEADは今はお客さんもすげえ若いし、純粋に演奏が楽しいほうがいいと思っていて。

合田：中には「幻灯」みたいに、歌詞を早い段階から見せてくれて作るのもあるんですよ。だからあの曲はみんなヴィジョンが一致したよね。

小高：「はるなつあきふゆはる」はリズムが跳ねた感じなんで、曲だけだとうきうきした感じじゃないですか。……で、やってく中で、リズム隊がどんどん浮かれた感じになってって。

桜井：……バカっぽいよねぇ。

小高：デモの段階ではそうでもなかったんですよ。でもいざ合わせ出すとギターも一緒にバカっぽくなってって(笑)。ウッキウキな感じになってってね、チュッチュッチュ～チュッチュッチュチュ～♪　みたいな。でもまあ、あのリズムならそうなるよなぁ……と。で、実はあのとき実は歌詞がほとんど書けてて。このリズムでやる以上、リズム隊はウキウキした感じ、バカっぽい感じでないとやる意味がないなと思ったんで敢えてリズム隊には話さなくて。でもギターまでそっちに行くと違うなと思って、夜（山下に）電話して。

桜井：俺らそんなことも知らずにバカっぽく演奏しててね。

合田：歌詞見たときびっくりしましたよ(笑)。

小高：本当、歌詞に引っ張られてほしくない典型的な例ね。憂いはギターで出したいから音像のイメージを話し合って“参考になるか分からんけど歌詞を送っとくから読んでみてや”と送ったら、朝それを読んだ壮が死んでしまった飼い猫のことを思い出して、ずーんと来て。……“俺、なんであんなバカなギター弾きよったんやろ”って。

－ははははは(笑)。

山下：それ読んで1日くらい気分重かったもん(苦笑)。その前の日まであんなアホみたいなウッキウキなギター弾いてるから尚更！　本当恥ずかしいと思って。音としては恥ずかしくはないんですけど、本当にウキウキのままじゃなくて良かったです(笑)。

小高：俺としては「はるなつあきふゆはる」で歌っているような言葉を、普通のしっとりしたバラードで歌うよりも、楽しい感じの中で歌うほうが妙にリアリティがある気がしたんですよ。逆に泣けるっつうか。大事な人をなくしても生きていかなきゃいけなくて、生きていく以上一緒に笑いたいし、楽しい気持ちでいてほしいなというのがあって……。だから全体的に湿っぽくならないようにしたかったんですよね。

－「壊れてくれない」もジャズ・セッションで生まれたということで軽やかさのある曲なのに、めちゃくちゃ暗くて切ない歌詞ですけど。

小高：……これは最後に作ってた曲で“こういう感じの曲が欲しい”と悟が言っていて。最初はミディアムな四つ打ちの曲だったんですけど、壮の頭のリフが出来て、それに合わせて俺のギターも出来て、コードもジャジーな感じに変わって、ギターが先に出来ちゃったんですよ。珍しいパターンで。ギターが先に固まっちゃったことから2人があれでもねえこれでもねえ……。

合田：困った困った。“こういうの欲しい”とか言うんじゃなかったと思った(笑)。

小高：この曲は歌詞が最後の最後だったんです、あとこれだけ書けてないという感じで。だからあれは曲と歌詞を完全に別に作っていったんですけど……。リズム録り終わって家に帰って、朝4時5時くらいにコンビニ行ってる間に俺財布落としたんですよね。くっそ眠いのにチャリで何往復も探しても見当たらないし、いろんなところに電話を掛けてカードを止めたりして、そのまま寝ないまま代々木公園でAXのチケットを手売りして……くっそ、こんなの歌詞にしてやれ！　と思って。なので、財布なくしたと思って歌詞読んでみて下さい。