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INTERVIEW

Japanese

The Flickers

2013年06月号掲載

The Flickers

メンバー:安島 裕輔 (Vo/Gt/Prog) 堀内 祥太郎 (Ba/Cho) 本吉“Nico”弘樹 (Dr/Cho)

インタビュアー:石角 友香

ガレージ・ロックの焦燥とエレクトロ・サウンドの開放感、そして80'sニュー・ウェーヴの硬質な響き。そこにピュアネスも鋭利さも含んだ安島裕輔の中性的なヴォーカルが描くアンファンテリブル(恐るべき子どもたち)感が乗ると、とたんに享楽的なダンス・ロックのイメージが塗り替えられる……。時代の先頭を行くバンドとの共時性を感じさせつつ、独自の存在感を示すThe Flickersが2枚のミニ・アルバムと1枚のEPを経て、いよいよ1stフル・アルバム『A PIECE OF THE WORLD』をリリース。この機会にオリジナリティの源泉にふれてみた。

-今回、1stフル・アルバムということで、いよいよ世に問う感じはありますか?

安島:そうですね。今まではミニ・アルバムだったり、EPだったので、今回、フル・アルバムというボリューム感でいろんな曲が詰め込めるっていう意味では、やっと出せるなっていう感じです。

-The Flickersは生音にシンセなどのエレクトロな要素も融合した、いわゆる踊れるロック・バンドのイメージも強いですが、軸になってるものはもっと気持ちに寄ったものなんじゃないのかな?と思うのでそんな話も聞けたらと思います。

安島:はい。

-バンドを始める動機は自分が歌いたいとか、こういうことを表現したいとか、何が1番大きかったんですか?

安島:僕は最初は歌ってなくて、堀内(祥太郎)がベース&ヴォーカルで。自分の声が嫌いだから自分で作って(堀内に)歌ってもらってたんですけど、やっていくうちにそれは逃げだなって。しっかり自分の声と言葉で歌わなきゃと思って、自分で歌うようになったのがきっかけですね。

-今のThe Flickersのスタイルになる決定的なできごとはありましたか?

堀内:元々4人でやってて、女の子がいたんですけど、その子が抜けるタイミングで、それまで僕が歌ってたけど、歌詞も曲も安島くんが書いてたんで、その違和感は拭いたかったところなんで、それを変えて。

-音楽的な趣味はお互いに近かったんですか?

堀内:安島くんが“これ、いいよ”って高校生のときからいろいろ持ってきてくれて、僕はそれを聴いてたんで趣味は割と同じだと思います。

-安島さんは高校生のころどんな音楽が好きだったんですか?

安島:僕は普通にパンクとかから入って。元気な音楽が好きだったんですけど、ちょっとずつおとなしいもの、歌のないポスト・ロックだったり、エレクトロニカだったりを聴くようになって。そこからもう1回、歌やギターの入ってる音楽を聴きたくなって、ニュー・ウェーヴとか聴いてましたね。

-確かに安島さんのギターや堀内さんのベースなどに、NEW ORDERあたりの匂いはプンプンしますね。

堀内:フフ。

安島:そこら辺は大好き。

-そうした面もありつつ、ボーカロイド・シーンにまでリーチしそうなテイストまで含んでるのが痛快かな、と。

本吉:やってるほうとしてはホントにやりたい音楽をやるって感じで、そういうシーンは意識はしてないんですけどね。

-なので、やりたいことをやっていった結果、振り切ったものになったという見本かなと思うんですよ。

本吉:ははは。

-本人たちも自覚しないところでいろんな人を巻き込む可能性を感じるんです。ところで今回のアルバムをまとめていくときに、何かビジョンはありましたか?

安島:制作に取り掛かる時点では、ビジョンは持ってなくて。それは意志として持たなくていいなと思ってたんですよ。狙いを持たずに現時点での自分たちの全力をぶつけてできあがったものがフル・アルバムになればいいなと思って。で、そう思ってたんですけど、音楽を始めた頃にいつかアルバムを作りたいなと思って、結果としてそのころにイメージしてたものに近いものになったと思うんです。それは一辺倒な音楽じゃなく、自分たちのいいところも悪いところも、明るい曲も明るくない曲もあるような、雑多というかありのままのアルバムになったらいいなぁって思っていて、実際そうなったと思います。