Japanese
石鹸屋
2013年03月号掲載
Member:厚志 (Vo) 秀三 (Gt) BOSS (Ba) hellnian (Dr)
Interviewer:沖 さやこ
2ndシングル『アウェイク』を1月にリリースしたばかりの石鹸屋から早くも3rdシングル『青い雲』が3月20日にリリースされる。タイトル曲は青い恋愛模様を描いたミディアム・ロック・バラードだ。言いたくても言えないもどかしさを歌った繊細な楽曲について、新メンバーBOSS加入までの経緯、ファイナルに渋谷公会堂を控えるツアーへの意気込みなどを訊いた。果敢にロック・シーンに攻め入る彼らの現在位置とは?
-1月に2ndシングル『アウェイク』をリリースし、早くも3rdシングル『青い雲』が到着ですね。今年は石鹸屋“覚醒”の年ということですが。
秀三:「アウェイク」が覚醒という意味なので、そこから自然に“今年はそういう年なんだな”ってまとまっていった感じですね。この曲が出来たことによって、ガッツリと音楽活動をやっていこうかなと。リリースをやって、ライヴをやりまくって……まだ企画段階ですが挑戦したいこともいろいろ出ています。
-「青い雲」は「アウェイク」が出来た頃には出来ていたんですか?
秀三:「アウェイク」を作ったときに5、6曲できまして、その中の1曲ですね。11月くらいには出来た曲です。今回のシングルはもうひとつ候補曲がありまして、ずーっといろんな人に聴いてもらって、どっちがいいか選んでもらったんですけど意見が半々だったんですよね。それで“じゃあこっちにしよう”って我々で決めたのが「青い雲」です。
-2010年にシングル『シャボン』でメジャー・デビューなさって、2012年はいろんなバンドの方々と対バンをする機会も増えたと思うんですが、そこで得た刺激などはありますか?
秀三:やっぱり皆さんライヴをメインにして活動されてる方々なんで、ライヴの迫力が凄いなと思いまして。音が跳ねてるんですよね。シャッフルとか、リズムが跳ねてるって意味じゃなくて、単純にドン!って鳴らしただけで――グルーヴって言い方をすると思うんですけど、音にノリがあって聴いているこっちは凄く楽しいですね。
厚志:自分はヴォーカルなんでMCとかもやるんで、MCひとつひとつ取っても場慣れしているバンドの方々はやっぱり違うなと感じました。
hellnian:やっぱり……卑屈な言い方になってしまいますが、自分たちに出来ていない部分を見えてくるんです。対バンで終わった後にライヴが見れるっていうのは凄くいい機会だしとても楽しみなんですけど、そういう自分たちに足りないものを感じるところもあります。ノリやMCやライヴの運び、前にいるフロアの人たちとのコミュニケーションの取り方とか。あと、プレイヤーなんで楽器の演奏のセンスだったり。特に1月のイベント(※1月27日に開催されたSkream! EXPO -06-)のときとかは、各々のバンドから“こういうアーティストが好きなのかな”っていうバックボーンまで見えてくるようなパフォーマンスが見れて、“こういうものはどこから来るんだろう”“俺たちとの違いは何なんだろうなぁ”って強く感じることが多くて。それはいいライヴを見る機会が増えたってことだと思います。
BOSS:まだライヴも加入してから10本くらいなんですけど、いろいろなバンドとやらせてもらっているんで、ステージの魅せ方や音の作り方っていうのは聴いていろいろ勉強していきたいなと思いながらライヴに臨んでますね。
-BOSSさんは昨年9月に開催されたZepp Tokyoでのワンマン・ライヴでサポートとして参加されたのをキッカケに正式加入なさったんですよね。どういう経緯だったのでしょう?
BOSS:普通に社会人として会社で働いてて、楽器も8年くらいずっと触ってなかったんです。石鹸屋のベースが抜けてしまったということで、リーダーのhellnianから飲みに誘われまして。僕とhellnianと秀三は高校の同級生なんです。高校時代に3人でバンドを組んでたんで、そういう繋がりで僕が誘われまして。……ブランクもあるし“大丈夫かな?”っていう気持ちは正直あったんですけど、hellnianから“全力でサポートするから”って言ってもらったんで、決心して、会社も辞めて(笑)、加入しました。
hellnian:彼はベース、僕はドラムっていうリズム隊なんで。辞めたメンバーをどうこう言うわけではないんですけど……相性というか。ただ“プレイヤーとしての相性”だけではない部分って意外と出てくるな、っていうのも正直ありまして。“気の置けない人間って誰かな”って考えて出てきたのがBOSSだったんです。昔一緒にバンドをやってた頃はリーダーをやっていたのは彼だったんですよね。先々やっていくんだったら、プレイヤーとしてのスキルがある人とか、見た目がいい人を選ぶというよりかは“単純に一緒にステージ上がってずっと夢見れるような奴って誰かな”って感じの気持ちで。一度バンドを諦めているので、リベンジというのもアレなんですけど“もう1回やってみないか?”っていう感じで声を掛けました。
秀三:hellnianから“BOSSを誘いたい”って話があったときは“マジで!?”って感じで(笑)。楽器触ってないのは知ってたんで、大丈夫かな? って思ってましたね。それまでは我々、前のベースが抜けた後“次外国人でも入れるか”ってテキトーに話してたんで(笑)、そこで急にBOSSが出てくるか? と思いまして。試しにスタジオ入ってチェックしよう、ってことで4人で入ったんですけど、その直前にhellnianとBOSSはめちゃくちゃ練習してたみたいで“なんだ、割と出来るじゃん! 8年ブランクがあった割にはイケてるじゃん!”って。BOSSは人間性はいい奴だし、根がすっごく真面目だから、自分の欠点もちゃんと見つめて直してくれるかなって。
厚志:僕も前のバンドを知っているんで、そのときから見てはいるんで。ブランクがあるのも知ってましたけど、真面目な人っていうのも知っているんで。伸び代というか、BOSSならすぐに穴を埋めてくれるだろうだろうなと思ったんで、そこは全然問題なく受け入れられましたね。
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